小林武の発言 (憲法調査会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○小林参考人 今の御質問は、占領史の理解、つまり、歴史学を踏まえた占領史研究の問題にとって大変大きな問題だろうと思います。
確かに、今おっしゃった事柄の一端は、それは否定できないことだと思います。つまり、占領中に占領権力が日本においてどのような政治を行ってきたか、そういうさまざまな事象があるだろうと思います。ただ、私は、それを今総体的にお話しすることはできないわけで、その点は差し控えたいというふうに思います。
ただ、押しつけ憲法論ということで言えますのは、私が思っていますのは、GHQが憲法改正のイニシアチブを最後までゆだねなかった、それは日本国民なのですね。
GHQは、さっきもちょっと申しましたけれども、日本国民の明治憲法制定時の憲法制定の努力、あるいはその当時のさまざまな、それこそ各国の憲法の参照、これらをいたしまして、そして、とりわけて、先ほど申したベアテ・シロタ・ゴードンさんなどは、女性の地位の向上への情熱を非常に強く持ちまして立派な憲法をつくっていったわけです。ただし、憲法制定の主体、これが日本国民であるべきだというこの方針は、GHQはとらなかったんですね。したがって、私は、そのことは日本の大きな歴史的な課題として残っていると思います。
したがいまして、この調査会がほぼ五年間の調査を終えられ、そして、その後、さまざまな考え抜いた政治過程を経た上で、その将来の問題として憲法改正の論議を行うとき、その主体は国民であるべきだ、そのような歴史的将来においてこそ、国民が直接、憲法制定の主体、主人公としてその舞台に出るべきであろうというふうに思っております。