内田健三の発言 (憲法調査会)
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○参考人(内田健三君) 私は今の木村先生のお話は大体よくわかると申し上げたいんですね。
私はどうも、やっぱり私どもの憲法論の中にはいまだに明治憲法の影響といいますか威力が頭の隅っこに残っておるんではないか。つまり、あれは明治天皇の欽定憲法であります。お上がつくってくださった憲法であると。しかも、戦後、不磨の大典と、ちょうちん、鳴り物入りではやし立てられて、その末路は何であったかといえば、敗戦で終わったのではない、その前十年、もはや軍部の支配下にあったような憲法になってしまっていたということを考えますと、余り憲法をかたくいつまでも持っている方がいいんだよという方にウエートを置き過ぎるのはどうかな、それが一つであります。
それからもう一つは、これは両院の調査会のどなたたちでありますか、欧米の視察に行かれたとき、私、そのもとをちょっと見損なっておるんですが、ローマにいらしたときにあの「ローマ人の物語」を書かれた塩野七生さん、これはもう大変な傑作でありますが、ローマ数千年の歴史を踏まえた方がこの憲法調査会の委員に対するアドバイスとしては、皆さん、九条もいいでしょう、新しい環境権とか地方分権とかいろいろあるでしょう、だけれども、まずその入り口にある改正規定というものをもうちょっと緩やかなものにしたらどうでしょうかというアドバイスがあったやに聞いております。ここにあるいは聞かれた方がおられるのかもしれませんが、私はさすがに数千年を見ている塩野七生さんの御議論だなと感じたことをつけ加えます。