今井澄の発言 (国民福祉委員会)
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○今井澄君 事実認識として、今どういうふうに少子高齢化が進んでいるのかとか、社会保障制度がどういう現状にあるのか、財政的にどうなのか、そういうことについてはそれは一致するかもしれません。
もうこれは水かけ論になるから言ってもしようがないかもしれませんが、何回御答弁をお聞きしても、厚生白書から一歩進んだ、二十一世紀が開けてきた、ビジョンが見えてきたとか少し安心できたといったことが全くないということを先ほどから申し上げているんですよ。
私はある意味で言ったら、これは有識者会議といいながら有識者の人たちもだらしないなという感じがしないわけではないんですが、そう言うのは大変失礼だと思うんですね。
私もかつて厚生省の検討会の委員をさせていただいて、起草委員までさせていただいたことがありますので、どうやって報告書が出てくるかという経過を、こういうものができ上がってくる経過をつぶさに見せていただいたこともあります。また一方、社会保障制度調査会、これは来年なくなっちゃうんですが、非常に残念ですけれども、その委員も国会議員になってからさせていただいたことがありました。この社会保障制度調査会は委員が起草するんですね。委員の中で文章を書きます。決して、事務局、官僚の皆さんに書いていただかないんですよ。私も出るたびに、帰りますと夜ワープロを打って、ここはこういうふうに文章を変えてほしい、こういう文章を挿入してほしい、これは削除してほしいというのを、当時、隅谷先生が会長でしたけれども、出しました。そうすると、入れてくれたり、また反対意見が出て削除されたり、非常に楽しい経験をさせていただきました。
この報告書を見ますと、これを私は早速手に入れてずっと本文を読んだのですけれども、あるページなどは脚注が三分の二以上というところもあるんです。おやおやと思ってね。結局、これを書いたのは事務局、厚生省ですね。先ほどもちょっと引用しましたけれども、起草委員になったある先生ですら四十点の評価しかつけていない。結局、時間を切られてこういう報告書を出さざるを得なかった。さぞかし有識者の皆さんは無念な方もおられたと思うんです。
私は、そういう意味で、さっきから繰り返して申し上げているように、まさにこれは今批判されている官僚主導の審議会方式を首相の私的諮問機関ということで繰り返しただけだ、だから新しいものが全く何にも出ていない、ある意味でいったら厚生白書にお墨つきを与えたものでしかないという意味で先ほどから批判を申し上げているんです。全然国民に対してはメッセージがない。
しかも、私はこの中でもう一つ非常に腹が立っている。腹が立っているというのは言い方がおかしいかもしれません。ほかにも、新聞でも学者の皆さんが何人も腹を立てて論評しておられます。
先ほどから厚生大臣が言っておられる応分の負担をしてもらうにしても、公費も入れないとやっぱりやっていけないですよね。そこのことにまた悩んでいるし、好意的に解釈すれば、今こういう厳しい財政状況のもとで、公費をどのぐらい入れます、どこから公費を持ってこられますと言えないものだからあいまいな表現にしかならないということも私もわからないわけじゃないんです。
だけれども、その公費の持っていき方について今大きな議論があるわけでしょう。いわゆる税方式という問題です、基礎年金の税方式。さらには、老人医療から介護保険までそういう議論があって、予算総則にまで与党の皆さんは今それを書き込んでいるんです。ところが、厚生省と大蔵省は一貫して税方式は否定してきているわけです。私も随分長い間議論してきました。厚生省や大蔵省の言う税方式の否定の理論はここに書いてありますけれども、十年一日何ら状況の変化に対応した新しい論理というのはないんです。
それと、現状を見ていないんです。例えば、基礎年金が空洞化しているということについても殊さらに無視しようとしている。そして、結局社会保険方式ということにお墨つきを与える報告書にしてしまった。
これがねらいだったんじゃないですか、厚生省や大蔵省の。それに手をかしたとすれば、私は、有識者会議の皆さん方、あるいはそれに参加しておられた津島厚生大臣を初め閣僚の皆さん方も大きな責任があると思うんですけれども、いかがですか。