今井澄の発言 (国民福祉委員会)

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○今井澄君 私どもは、年金の審議のときにその税方式の問題についてかなり掘り下げた議論をしてきたつもりでおります。きょうこの場では時間も限られておりますし、もう一つ質問もしなければなりませんので、その議論はまたいずれさせていただきたいと思いますけれども、そういう意味で、今、大臣が言われた混合方式というのは、現実が混合方式なんですね。これは日本独自の、独特の方式ですよね。それを認めたというか、それは現実でありまして、そこの中で出てきたほころびをどうするかということで、公費の負担をさらにふやすのかどうか、あるいは全額税方式で目的税的なことにするか、そういう議論がもう今随分学者の間にも国民の間にも広がっている。
 そのことよりもむしろ社会保険方式であくまでもいくんだということで議論を閉ざそうとする意図がありありと見えるんですよ。まさにこういう社会的な役割を持ったところにこの報告書の犯罪性があるということを私は言わざるを得ないというふうに思っております。
 大臣は、先ほど実はその辺についても透けて見えるというお話をされましたので、そういういろんな中におられた方としては、そういう経過があったのでここまでしかできなかったというお話かもしれませんが、社会的にはこういうふうに出てきたものがそういうふうになる、だから与党の中からも不合格だという評価が出てこざるを得ないと私は思うんです。私は、やっぱりこれが徹頭徹尾官僚主導で、有識者の皆さんもかなり腹に据えかねながらそうなってしまった今の日本の政治の実態について非常に憂うものであります。
 実は私は、長野県で今度の県知事選を裏方として田中康夫さんを応援して全力を挙げて戦いました。大変おもしろい経験をいたしまして、ああいう選挙もあるんだなと、もう何回も選挙を経験した者としては目を覚まされる思いでした。
 その後もずっと報道されているので皆さんも御承知だろうと思うんですが、佐々木毅さんという、今東大の法学部長でしょうか、政治学者が地元の信濃毎日新聞の十月二十三日号に、今度のことは、一体長野県で起こったことは何なのかということについて非常に鋭い指摘をしておりますので、ちょっと読み上げさせていただきたいと思います。
 「古い仕組みの骨格をつくってきたのは官僚制であり、これは中央から地方に至るまで統治を実質的、日常的に取り仕切ってきた。官僚制は「行政の中立性」という表看板を外すことはできず、従って、自ら政党をつくることはできなかったが、民主政治の下にあっては自らを政治的に覆ってくれる政治勢力を必要とした。自民党は長い間にわたってこの政治的覆いの役割を果たし、それによって自らの政権を維持してきた。」云々とありまして、「現在起こっていることは、官僚制の地盤沈下とその政治的覆いの役割を続けようとする政治勢力の衰弱現象である。」。さらに、「長野県の場合、民主党が強力であるという事態がそれに加わり、この衰弱現象に拍車がかかることになった」。民主党も自主投票を決めて動けなかったわけですね。まさに政治的な覆いに過ぎなかった。
 「今や、有権者を官僚制の周辺につくられた組織によってまとめあげることが困難であることははっきりしたが、これが選挙を通して明確に示されたことは、ますますこうした「古い仕組み」を終わらせる結果になる。」と。
 まさに私どもはそういうところにいると思うんです。政治主導というのは、本当に政治が官僚主導から脱却できるのかどうかというところにあると思うんですね。今、大臣の苦しい御答弁を伺っても、ああ、やっぱりそうだったんだな、それぞれの皆さん、思いがありながらこんな文章をまとめられちゃったんだなというふうに同情せざるを得ないわけです。
 さて、これを受けて、聞くところによりますと、政府・与党の合同協議会をおつくりになるとか、あるいはきのうのある夕刊によりますと、社会保障関係閣僚会議というものをつくることがきのう決まったとかいうことなんですが、この辺はどういうふうにしてやっていかれるのか、それで何か社会保障制度改革大綱というふうなものを二〇〇一年夏をめどに策定するとかいろんな記事があるんですが、どういうふうにしていかれるおつもりかをお聞きしたいと思います。

発言情報

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発言者: 今井澄

speaker_id: 9960

日付: 2000-11-09

院: 参議院

会議名: 国民福祉委員会