鹿野道彦の発言 (憲法調査会)
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○鹿野委員 団長にかわり、派遣委員を代表いたしまして、その概要を御報告申し上げます。
派遣委員は、中山太郎会長を団長として、幹事中川昭一君、幹事葉梨信行君、幹事中川正春君、幹事斉藤鉄夫君、委員塩田晋君、委員春名直章君、委員金子哲夫君、委員小池百合子君、委員近藤基彦君、それに私、鹿野道彦を加えた十一名であります。
なお、現地において、奥谷通議員、砂田圭佑議員、石井一議員、赤松正雄議員、藤木洋子議員及び北川れん子議員が参加されました。
六月四日、神戸市のホテルオークラ神戸会議室において会議を開催し、まず、中山団長から今回の地方公聴会開会の趣旨及び本調査会におけるこれまでの議論の概要の説明、派遣委員及び意見陳述者の紹介並びに議事運営の順序を含めてあいさつを行った後、兵庫県知事貝原俊民君、川西市長柴生進君、神戸市長笹山幸俊君、学校法人大前学園理事長大前繁雄君、神戸大学副学長・大学院法学研究科教授浦部法穂君、弁護士中北龍太郎君、兵庫県医師会会長橋本章男君、兵庫県北淡町長小久保正雄君、会社経営塚本英樹君及び大阪工業大学助教授中田作成君の十名から意見を聴取いたしました。
その意見内容につきまして、簡単に申し上げますと、
貝原君からは、二十一世紀において、我が国は、医療、福祉、防災等に関する平和の技術を提供して国際貢献を図り、また、地方分権を進めていくべきであるとの意見、
柴生君からは、地方行政においては憲法の具体的な実践が重要であり、子供の人権保護及び国際社会に連帯した平和と人権への取り組みがなされるべきであるとの意見、
笹山君からは、阪神・淡路大震災の教訓として、災害時における市町村長への十分な権限の付与、及び憲法の生存権を踏まえた被災者支援が重要であるとの意見、
大前君からは、世界から評価されている日本人のよさを見直し、立憲君主国家であることの明示、義務規定の創設等の点につき、憲法の見直しを行うべきであるとの意見、
浦部君からは、人間の安全保障の観点に立ち、軍備に巨額を投じるのはやめ、大規模災害、食糧・エネルギー問題等への取り組みで世界をリードすべきであるとの意見、
中北君からは、二十世紀の戦争の過ちを克服し、非核神戸方式の法制化、日米安保条約の友好条約への転換等、平和憲法を守り生かす政策を実施すべきであるとの意見、
橋本君からは、憲法に、大規模災害に対する国の責務に関する規定を設けるとともに、生存権の保障を充実させ、国民の健康権の保障を憲法に明示すべきであるとの意見、
小久保君からは、憲法は時代に応じて変えていくべきものであり、天皇が元首であること、自衛のための交戦権、自衛目的の軍事力の保持等を明記すべきであるとの意見、
塚本君からは、社会情勢の変化を踏まえ、すぐに変更すべき項目、追加すべき項目、今後も議論していく項目に分け、憲法改正に着手すべきであるとの意見、
及び
中田君からは、憲法は住民運動の基礎でもあり、憲法改正が軽率に議論されてはならず、また、政府は憲法を軽視せず、現実を憲法の理念に近づけるべきであるとの意見
がそれぞれ開陳されました。
意見の陳述が行われた後、各委員から、首相公選制、地方自治のあり方、災害に関する規定を憲法上明記する必要性、災害時の国と自治体の権限分担、天皇を元首とする規定を設けることの可否、憲法の観点から見た被災者に対する公的支援の問題、日米安保体制の強化の憲法適合性等に関する陳述者の見解などについて質疑がありました。
派遣委員の質疑が終了した後、中山団長が傍聴者の発言を求めましたところ、傍聴者から、自然災害時の法制度の不備と憲法との関係、歴史や伝統を踏まえた憲法の制定、地方公聴会の運営方法等についての発言がありました。
なお、会議の内容を速記により記録いたしましたので、詳細はそれによって御承知願いたいと思います。また、速記録ができ上がりましたならば、本調査会議録に参考として掲載されますよう、お取り計らいをお願いいたします。
以上で報告を終わりますが、今回の会議の開催につきましては、関係者多数の御協力により、極めて円滑に行うことができました。
ここに深く感謝の意を表する次第であります。
以上、御報告申し上げます。