井手渉の発言 (国土交通委員会)
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○井手参考人 紛争処理機関の必然性の問題につきましては、今倉沢先生からお話がありましたようなことと同じでございますが、迅速かつ適正に紛争を解決するということになりますと、司法の判断だけにゆだねるのにはやはり限界があるのではないか。やはり国の適切な監督のもとで、弁護士とか医師とか学識経験者あるいは被害者による公正中立な紛争処理機関を設けることが必要だと思っております。
次に、保険金支払いのトラブルの紛争の例についてでございますが、今までありました実例を申し上げますと、被害者が死亡した場合、加害者の言い分などで査定される場合が非常に多く見られます。
例えば、町田市で起こったことですが、飲酒運転の車にひき逃げされ即死された若い女性がありました。自算会は加害者の言い分をもとに無責と査定しまして、遺族には自賠責保険が一切支払われていないわけです。飲酒運転やひき逃げは道路交通法違反だが過失はないという自算会の答えでありました。その後、事故鑑定士などの方々によって科学的に調査されましたところ、どうも加害者の言い分に非常に疑問があるわけであります。また、そのほかにも、トラック同士の衝突事故で三十一歳の夫を亡くした女性がありましたが、この場合も、加害者無責という判断が下されまして、全く賠償が受けられませんでした。幼い子供を抱えて途方に暮れている家庭が実際にあるわけです。
国民のために、自賠責の使命というものは、こういうものを救うのが本当の使命ではないかと私は思います。こういうことができないようでは、自賠責の本来の目的が達成されないというふうに思っております。
それから、期待するものとして、やはりこういうものを防ぐためには、科学的な手法によって、情報を早く開示して、こういうふうな無責の実態というのがないようにしてほしいというように思うわけです。その例としまして、例えば、死亡した場合は障害を負った者よりも十倍ほど無責が多いということも、やはりその例として言えるのではないかというふうに思っております。