漆原良夫の発言 (農林水産委員会)
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○漆原委員 皆さんのお手元に配付させていただいている「水産業の技術革新を目指した新規課題の提案」、課題名が「ガラス繊維強化プラスチック廃船の炭化処理及び水質浄化構造物としての再利用」、こういう書類をいただいていろいろ説明を受けたのです。
まず、この「背景」というところを少し見ていただいて、なぜこの提案をしたのかという説明を受けました。
この「背景」を見ますと、真ん中辺に、既存の処理方法には三つあるのだと。その一つは焼却処理があるのだ、しかし焼却処理は可能であるけれども、「難燃性のため高温を要し、特別な炉が必要であり、多量のガラスを含むため、結果、大量のスラグが残存する。」二つは、切断後骨材利用もあるけれども、「切断コストが大きい。」三番目は、そのまま海中に沈めてしまう、それで魚礁にするということも提案されているのだけれども、「可塑材の溶出による危険性がある。」こんなことが背景で、「提案内容」という理由がありますが、今回の発案をしたと。
「提案内容」では、「新規性」のところで、FRP廃船を「炭化し、さらに賦活して多孔性ガラス繊維炭素複合材料に転換し、水質浄化構造物として機能させると共に、藻場の形成を促進し、結果最終的には魚礁として機能する。」、「実用化の見通し」については、実際、これは四百度から五百度Cで炭化した後に七百度から千度で焼成すると、多孔性ガラス繊維炭素複合材料ができるのだ。これはFRPと違って水没することができるのだ。その結果、海中のプランクトンがそこに発生するのだ。
以上のことから、FRP廃船を「そのまま、もしくは大分割で炭化、焼成すれば水質浄化構造物として機能しつつ、藻場の促進、結果、魚礁としての機能をもつ」、こういう提案がされておるわけでございます。
そして、この三番目の「期待される効果」というところでございますが、その「成果」としては、FRP船を解体処理しないで、生物環境に無害な活性炭素構造物に転換をして、河川だとか湖沼だとか海域の浄化及びその結果として生物活性の非常に高い魚礁としての利用を実現できるのだ、「波及効果」としては、「経済的効果」だとかあるいは「社会的効果」を挙げられております。
こんなことを説明を受けて、大分これは技術としては成功しつつあるのかなと。これが本当に実用化できれば、まさに処理に困っていたFRP船を利用して、いそ焼けなんということが言われておりますが、そこに沈めることによって藻場を形成して、そこに小魚がたくさん来て、それを食べに大きな魚が来る、そしてそこが魚礁となって育っていくということであれば、また水もきれいになる、こういういろいろな波及効果があるということを考えれば、まさに先ほど申しました海の森ということになりまして、一石二鳥、三鳥、四鳥だというふうに私は大変感銘を受けたわけでございます。
そんなことで長官にお尋ねしたいのですが、この研究成果については、持田教授がおっしゃるには、実は昨年の十二月二十六日に水産庁研究指導課に提出済みであるというふうに聞いております。FRP船の解体処理を行わないで、生物環境に無害な活性炭素構造物に転換することによって、先ほど申しましたいろいろな効果があるという画期的な研究であると考えております。
水産庁としては、ぜひともこの研究に積極的に取り組んでいただきたいというふうに私は思っております。昨年の十二月二十六日に、多分長官はごらんになったかどうかわかりませんが、水産庁の研究指導課に提出済みであるというふうに聞いております。今、どのようにお考えなのか、また、どのように取り組んでいこうとされているのか、長官のお考えをお尋ねしたいと思います。