佐藤謙一郎の発言 (農林水産委員会)

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○佐藤(謙)委員 残念ながら、大臣の御自身の言葉じゃないような感じがしましたが、早期解決を目指しているのであれば、当然、上告断念がしかるべきだっただろう。平成七年の和解に応じられた患者連合の方々も、わだかまりはあるけれども、高齢化したということもあって上告は断念すべきだと言っておられますし、熊本県もじくじたる思いでということで、言外に何かの圧力を表明しているわけであります。
 こうしたところに政治決着という判断ができなかったのは非常に私は残念だと思いますが、この水俣病の問題一つとっても、どうも開発ですとか汚染からどうやって漁業者を守るかという視点が著しく欠けている、そうしたここ数十年であったんじゃないかなと思うのです。
 有明海、諫早湾の干拓事業や環境の悪化、それにまつまでもないわけですけれども、例えば私がつい最近経験をした、富山湾、黒部川に出し平ダムと宇奈月ダムの連携排砂の問題がありました。ダムからたまった砂を、堆砂を一気に吐き出そうとしたところ、そのヘドロが黒部川から富山湾にかけて排出して、おかげで富山湾のヒラメの刺し網漁が全滅してしまうというようなことがあるわけです。これはダムと漁業者の問題。
 あるいは、東京湾で今問題になっている有明十六万坪、エドハゼ、江戸前ハゼが全滅すると言われている、あの有明地区の埋め立て問題、これも開発と漁業という問題です。
 あるいは、目を転じてODAの問題ですけれども、タイで大変大きな汚水処理施設、サムットプラカンというところで大変大きな汚水処理施設を、日本とアジア開発銀行の金でそうした施設をつくろうとしているけれども、それは、タイのその周辺の貝をとることによって生活をしている漁業者を今悲劇の底に陥れようとしている。
 そうした問題を考えますと、開発や汚染からどうやって漁業者を守るか、ひいてはそれは、我々消費者の食の安全にどうやってそれをつなげていくかということは大変大きな問題であるわけですけれども、どうも今の水産基本法を初めとした農水省の対応というのは、一つの殻の中に閉じこもって、その土俵の中で何とかうまい方法はないだろうかと、知恵を絞っていることは十分わかるわけですけれども、そうした議論の広がりがないために、何とも中途半端な法律体系で終わっているんではないかなと思うのです。
 こうした開発や汚染に対して、積極的にこれからどういう取り組みをしていくかという決意を御披露いただければと思います。

発言情報

speech_id: 115105007X01520010529_026

発言者: 佐藤謙一郎

speaker_id: 10884

日付: 2001-05-29

院: 衆議院

会議名: 農林水産委員会