柳澤伯夫の発言 (予算委員会)
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○柳澤国務大臣 今先生が御指摘になりましたように、日本の不良債権処理というのには、引当金での間接的な処理と償却等の直接的な処理、最終処理という二通りがあるわけでございます。
今、日本の銀行は確かに不良債権のオフバランス化というのが進んでいない、結果としてそういう形になっております。しかし、オフバランス化もそれなりに努力をしておるということでございまして、計数を挙げるといたしますと、資本注入後銀行の力が高まって一番オフバランス化を進めたときは合計で約十六兆円、それから次の十二年三月期でございますけれども、このときには九兆円というようなことで、オフバランス化にも努力をしているわけでございます。
しかし、正直言って、こういう努力をもってしても、その後景況がなかなか改善しないというようなこともありまして、他方で不良債権が発生するということもあって、現在、不良債権の残高、例えばリスク管理債権というようなことで見ますと三十兆円くらいで、なかなかこれが目立った減少を示していないということになっているわけでございます。
そこで、この不良債権の残高がなかなか減らないということはどういう意味を持つのかということでございますが、これは私は、一番問題なのは、金融機関の収益性に問題がある。つまり、リスク管理債権というのは、先生御案内のように、貸し出しの条件を変更したりあるいは現実に金利収入が滞っているというようなことをメルクマールにしてリスク管理債権というものをはかっているわけでございますが、そこのはかり方のメルクマールにあらわれておるように、要するにこれはパフォーマンスの悪い債権ということで、利息が余り入らない債権ということでございますから、当然これは銀行の収益には問題が生ずる、こういうことになるわけでございます。しかし、これは銀行のパフォーマンスに余りいい影響がないということの裏腹の問題ですけれども、では、貸出先の実体経済、この方についてもやはり収益が上がらないというようなことであるわけでございまして、ここに今先生がおっしゃったような問題があるというふうに私ども認識をいたしております。
これはどういうことかというと、実体経済の側も、サイクリカルな、循環的な不況業種の場合には、またいずれの日か景況が明るくなってきたときは丸ごとこれが回復するわけですけれども、構造的な不況に陥っているものについては、これは循環的な少々の景気の上昇では解決しない問題がある。こういうものについてはもっと、もうこの段階でどんどん整理を進める。しかも、それは清算で整理を進めるのではなくて、再建型で、一つの企業の中で、ここは非常に今後もやれる部門だ、ここはもう構造的に問題がある部門だということの切り分けをしまして、そして整理を進めるということがぜひ行われなきゃならない。そして、それに対して金融機関の側も一定の協力、これは場合によっては債権放棄ということもあろうかと思うんですが、そういうことをしていくということが大事じゃないか、このように考えまして、私、今回、この関係の業界を所管している役所と情報交換をして、こうしたことを大いに進めたいと思って連絡会を設けた次第でございます。
今後、この連絡会だけでうまくいくとも思いませんけれども、我々の資本注入行に対するフォローアップの作業等、これらを合わせわざで使いましてこの面の進捗を図っていきたい、このように考えているわけでございます。