リチャード・クーの発言 (予算委員会公聴会)

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○クー公述人 確かに財政の規模が非常に大きくなってきたということは気になるわけですけれども、ただ、やはり、一千兆円の富が失われた国であるというところから考えますと、そんな一日二日で景気がよくなるなんて絶対あり得ないですね。
 だから、そこは、我々全員が当初これがバランスシート不況だということに気づかずに、国民に対して、これをやればすぐよくなると言ってきてしまった問題があって、でも、これがバランスシート不況だということであれば、それをもっと国民の皆さんに説明して、こういう病気なんだから、これは治療費は非常に高いけれども、ちゃんとやれば直るんだ、我々は決して間違ったことをやってきたわけではない、国民の皆さんみんな正しいことをやってきたわけですけれども、合成の誤謬ですね、みんなが正しいことをやって借金返済をやっているわけですけれども、みんなが同じことをやってしまうことで経済が悪化してしまう。これに我々は立ち向かっているんだということをまず国民に説明する必要があるんじゃないかという気がします。
 国民の心配がやがて消費の低迷にまで続くのではないかという御指摘ですけれども、私の資料の一番最初にごらんになっていただいたグラフをごらんになっていただいても、国民の貯蓄率というのは、財政が黒字のときも赤字のときも全く変わらない。これは遺伝子の問題かなと思うくらい安定しておるので、私は、そこまで心配していただかなくてもいいのではないかという気がします。
 構造改革については、まさにそのとおりで、まず財政で使われる金、これをいいプロジェクトで残していただければ、これは決してむだにはならないわけですし、さらに、先ほど申しましたように、今バランスシートがきれいになった企業もなかなかお金を借りようとしない。これは、やはりどんどん構造改革を進めて、そういう企業が積極的にお金を借りてでもビジネスチャンスをつかもうというくらい日本を魅力的な投資対象国にしていただく、こういう視点から、強い政策指導をとっていただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 115105262X00120010227_054

発言者: リチャード・クー

speaker_id: 25070

日付: 2001-02-27

院: 衆議院

会議名: 予算委員会公聴会