加納時男の発言 (決算委員会)
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○加納時男君 今まで中小企業庁長官にいろいろ事実関係を伺いました。
この決算委員会は、やはり私は大臣との質疑というのは一番、何といいますか山場だと思いますので、以下大臣に、この事実を踏まえて、今後の課題あるいは対策、お考えになっていることをお伺いしたいと思うわけでございます。
それに先立ちまして、きょうの質疑を通じていろんなことが実は、短い時間でありましたが、明らかになったと思います。第一に、この特別保証制度の実施に際しまして実に多くの中小企業の方が利用されたということで、これをつくるときに私どもこれに関連しておりましたので、非常に我が意を得たりといいますか、あの厳しい状況の中でよくぞここまで利用してくれたという思いでございます。先ほど中村長官は数字を挙げられまして、百七十二万件と言われました。中小企業は今何社あるかと、いろんな統計がありますけれども、四百八十万社ぐらいだと思います。だとしますと、割り算を今してみたんですけれども、これは三六%になって、三件に一件以上の方が利用されたということですから、非常に多くの方が利用されたということ。
それからまた、制度スタートしてから一年間の延長と、それから十兆円の枠の積み増しということをやったわけでございますけれども、その成果を今伺ったところ、二十八・九兆円の保証額になった。枠としては三十兆円まで、過大ではないかという御意見があったんですが、三十兆円まで広げたものに対して二十八・九兆円ですから、割り算してみると九六%ぐらいになると思います。ですから、ほとんど我々が考えたものを目いっぱい、たくさんの中小企業の方が利用された、これは私は一つの成果だったと思います。
それから、金融機関の貸し出し態度は、先ほどのお話で、九八年のピーク時、一番悪いときに、今後厳しくなるだろうというのは三五%あったのが、最近のデータで先ほど二〇%ぐらいと答えられたと思いますが、ということはこれは確かに改善されている。しかし、二〇%というのもまだ高いなという感じはいたします。
次に、倒産件数でございますが、先ほどの御説明で、九八年上期、およそ一万件近くですね、一万件ぐらいあったものがその後減ってきた。やらなければまたもっと、一万件ぐらいふえただろうというお話があったようであります。
私も、一応データを伺っていて感じたことなんですが、九八年上期ピークでその後確かに減っているんですね、七千三百件とか七千九百件とか、三割とか二割とか減ってきたので、そのままいくかと思いますと、やはりこれはデフレ政策への対応のおくれが私はあったと思いますが、倒産件数がやっぱりふえてきております、景気はまだいまいちよくならないということもあって。一番新しいデータでは、たしかこの二〇〇〇年の下期、平成十二年度の下期は九千三百件ぐらいになっていると思いますが、そういう意味では、一たんドラスチックに下がったものがまた上がり始めているということも事実としてはあったのかなと思います。
それから、第四に代位弁済率が、これは当然時間がたつと上がってくるわけでありますが、現在のところということで先ほど二・四六%というお答えをいただきましたけれども、制度設計のときに一〇%見ていたということから見ると、かなり低い数字では今のところ来ている。
ただし、今までよかったということばかり申し上げましたけれども、この特別保証に際しまして新聞をにぎわした若干のトラブルがあったことも事実であります。それから、実際に貸し出ししたのは、保証したのは妥当であったのかどうか、厳密に見ると若干トラブルというのが、問題があったのをなしとしないことも調べてみた結果わかりましたけれども、まず全体として見るとこの制度は成功であったと私は思いますが、それについての大臣の見解を伺いたいのが一つであります。
もう一つ伺いたいのは、今後の課題でございます。
今の質疑の中でこれまた明らかになってきたことだと思うんですけれども、実際に倒産件数がひところ下がっていたのが最近は少し上がりぎみだという中村長官のお話もありました。特に、これから出てくる問題は、不良債権の処理、不良債権のオフバランス化、いろんなものが進んでまいります。当然のことながら、やっぱり痛みを伴うわけでありまして、企業の倒産も実は増加することも懸念されるわけであります。また、従来借りておられた方が借りかえをなさる話でありますとか、あるいは返すつもりであったものが返済が非常に苦しんでくる。さらには、当該の中小企業、この特別保証を利用した当該の中小企業はしっかり頑張っていても、そこの取引先の金融機関が破綻してしまうとか、その取引先が更生手続に入ってしまう、いろんなことがあります。事業活動制限というのが入ってきたりする。そのことによって、中小企業は非常に金融面で苦しい場面に陥ることも実は懸念されるわけでございます。
そういう意味で考えますと、今後の課題として、こういった苦しい状況に対する、あるいは痛みを伴う対策に伴うセーフティーネットというのが私は必要だと思います。いろんなセーフティーネットがあり得るわけですけれども、保証面でのセーフティーネットというのもあるし、貸付面でのセーフティーネットというのもあるだろうと思います。いろんなことを実はやっていかなきゃいけないわけでございます、当然取り組んでおられると思いますが。
以上まとめまして、今までの成果、光と影があったと思いますが、今までの特別保証の総括と今後の課題につきまして、大臣の御所感を伺いたいと思います。