岸宏一の発言 (農林水産委員会)

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○岸宏一君 どうぞひとつ大臣、関係大臣と力を合わせまして、そういった地方の声を十分に生かして日本の国の再生のために一層御努力されんことをお願い申し上げる次第でございます。
 さて、次は基本法の問題でございますが、先ほども申し上げましたが、新しい農業基本法、それから水産基本法、そしてこの林業基本法と、我々この委員会でも、あるいは国民的にも議論をしてまいったわけでございますが、私はこの林業基本法が一番大変な法律だなという思いを非常に強く持っているものでございます。
 実は私は、ちょうど昭和三十九年に学校を卒業しまして田舎に帰りました。山形県の山村でございますけれども、ささやかでありますが林業もやっておりました。その当時は林業も大変元気のいい時代でございまして、山の木も活発に商いをされておって、その当時は、国産材の自給率というんでしょうか、それは恐らく七〇か五〇%ぐらいの間は間違いなくあったんじゃないかと、こういうふうに思うわけです。材価も非常によかった。非常にというか、まあよかった。
 私、昭和四十年、町役場に勤めさせられまして、勤めたときの初任給がたしか二万七、八千円じゃなかったかと思うんです。恐らくそうだったと思います。(「もっと安いですよ」と呼ぶ者あり)もっと安かったですか。何かもっと安かったという話なんですが、その当時、木材の価格は、杉で石当たりといいますと直径大体七寸ぐらいの木ですよね。そして十尺ですか、十二尺ですか、それでもって山元で大体七千円ぐらいは最低したんですよね。ですから、立方にいたしますと、これは石に対して三・六掛けるんでしたか、そうすると値段が出てくるわけでございますけれども、林業というものがやっぱりやっていける、そういう時代でございました。
 ところが、昭和四十六年に私、町長になりまして、それからつるべ落としと言ったらいいんでしょうか、どんどん林業が、林業がだめになるというよりも、要するに木の値段が山でいえば安くなって何ともならなくなったという、そういう時代を山のもとで私は過ごしてまいりました。
 ですから、非常に実感として、林業の衰退、山村のそれによる衰退、過疎といったものを目の当たりに見てきたものでございますから、この林業基本法がどんな働きを、どんな役割を担って、どのように山村に光を与えてくれるものかということにおいて、希望は大きいのでございますけれども、その反面、大丈夫かなという思いを非常に強くするわけでございます。
 そこで、基本理念の問題でございますけれども、林業者から見ますと、森林の多面的機能を維持していくために林業生産があるんだと、いわばそういうふうに読み取れる。前の基本法であれば、林業生産を経済行為として、産業として盛んにすべきであるということを明記されておったわけですけれども、今度は一転しまして、そういうふうな多面的機能を前面に押し出してきたわけです。そこに一体、森林所有者、経済行為としてやっておられる方々に戸惑いはないだろうかという思いが非常に強いのでございますが、これらに対してどのように説明をするんでしょうか。

発言情報

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発言者: 岸宏一

speaker_id: 12928

日付: 2001-06-26

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会