中須勇雄の発言 (農林水産委員会)

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○政府参考人(中須勇雄君) まず初めに、路網整備に関してのお話でございますが、林業生産のコスト低減という中では、林内路網の整備というのは極めて重要であります。そのことは同時に、機械化、機械を末端まで入れて作業するということとも結びつくわけでありますが、林内路網を整備し林業機械というものを末端まで持っていけるようにする、あるいは、当然のことですが、集材・搬出コストの縮減を図る、そういう意味において、効率的な林業経営の展開のためには林内路網の整備は欠かせない課題だ、一番基礎になる課題だと、こういうふうに考えております。
 現在、平成八年に閣議決定されました森林資源に関する基本計画、これは旧基本法に基づく計画でございますが、これでは、おおむね四十年後に林内道路密度というものをヘクタール当たり二十メートル。林内道路密度というのは林道と公道を含めたものでございますが、ヘクタール当たり二十メートル。それから、作業道についてはヘクタール当たり三十メートル。こういうものを目標にして、これはもう全国一律、平均値でこういう数字でございますが、掲げてございます。これに対して、平成十一年度末現在では、民有林での林内道路密度がヘクタール当たり十五メートル、作業道密度が四・四メートル、こういうようなことでございまして、特に作業道の密度はかなり目標に比べて低い、こういうような状況でございます。
 このため、私ども基本的には、林道につきましては林道整備というような形での助成を行う、それから作業道につきましては、言うまでもなく、造林事業の中で作業道の開設というものが補助対象のメニューに入っているわけでありまして、そういう形で、特に今緊急に進めなければいけない間伐の推進、こういうものとあわせまして、林内の路網の整備というものに取り組んでいきたい、こういうふうに思っております。
   〔理事森下博之君退席、委員長着席〕
 先ほど申しました路網密度というものの根拠というのは、小型の運搬車とかトラクター、こういうものが集材をして可能な距離がどのくらいかと。これはもちろん地形その他で変わるわけでありますが、五十メートルから百七、八十メートルまで、こういうような距離で小型運搬車なりトラクターで集めるためにはヘクタール当たり先ほど言ったような密度というものが必要だと、もちろん平均値でございますが、そういうことで取り組んでいるわけであります。
 ただ、先生御指摘ありましたように、これはあくまでも全国一律の平均値としてはそうなるということでありまして、現実には、それぞれの各地域、あるいは地形とかあるいは森林整備の状況ということによって取り組みは変わってくるわけでありまして、そういったことは当然のことながら補助事業の実施の中で弾力的に取り扱っていく、こういうことが基本だろう、こういうふうに思っております。
 そのことは、実際に今お話しございましたように、各地域において、何というんでしょうか、造林事業一連の、新規の植林に始まって、下草刈り、保育、間伐、こういう一連の状況自体はかなり差があるのも事実でございます。私も聞いたところによりますと、そもそも杉なんかの場合、最初に新植をするときにヘクタール当たり何本植えるかということも地域によって大変な差がある。五千本、あるいは一番厳しいところでは八千本も植えて、間伐を繰り返しながら最終的に千本とか千本未満に育てていく、こういうようなかなりの地域差もあるというふうに聞いております。
 そういう意味におきまして、各地域の実情に合わせて補助事業の実施に当たるということが重要でありますし、そういう意味におきましては、ただいま五十年の間伐というふうなお話が出されました。実は、昨年から開始をいたしました緊急間伐五カ年対策の中ではいわゆる四十五年生まで間伐として助成対象にするということで、それまでは三十五年までだったわけでありますが、十年拡大をするということを実施いたしました。そういう形で、間伐の対象も全国的規模でいえば拡大をしてそれぞれの地域が取り組みやすくする。
 それと同時にもう一方では、またちょっと違った観点でありますが、抜き伐りを繰り返しながら複層林を育てていく、長期育成複層林施業というふうに申しておりますが、こういうことをやる場合には九十年生まで補助対象にする。いわば抜き伐りのうちの、抜き伐りとは言いつつも実際上は主伐に当たるようなものまで助成対象にする、こういうような道も開いているわけでありまして、こういった補助事業の対象をできるだけ拡大をしていく。
 そういう中で、地域の実態に見合った形での森林施業が行われるように、補助対象になるように我々引き続き努力をしていきたい、こういうふうに考えております。

発言情報

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発言者: 中須勇雄

speaker_id: 11899

日付: 2001-06-26

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会