能見善久の発言 (法務委員会)

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○参考人(能見善久君) それでは、三点について簡単にお答えいたしますが、第一点目は、無限責任の中間法人というのはどんな場合を念頭にして、またどういうふうに実際に使われる可能性があるのだろうかということです。
 これは、有限責任の中間法人の方は基金として三百万を一応積まないとできない。これは多くの場合はそう大した大きなハードルではないと思いますが、場合によっては五人とか小さな団体で、趣味的な団体で、対外的な活動をそんなにするわけではない。しかし、若干、会員から集めた預金などを管理しなくてはいけないのでやはり法人格があった方が便利であると。今でも権利能力なき社団でももちろん預金などはできますが、ただ、だんだんと銀行の方も厳しいことを要求してまいりまして、いろいろその組織の内容ですとか、ちゃんとした団体かどうかをチェックするようになっていますね。
 そういう意味で、権利能力なき社団の場合には多少不便なので、そこで小さい団体であっても、そして基金を積めないような団体であっても法人格を取得する道を開くというのがこの制度だと思います。ただし、無限責任ですから対外的には場合によっては大きな責任を負うかもしれない。
 そこで、これをちゅうちょして、ならない団体もあると思いますけれども、これは見方だと思いますが、言ってみれば、現在でも民法上の組合をつくりますと、これは構成員は一応無限責任ですね。組合をつくるよりは、あるいは組合であっても法人格を与えるといったらいいでしょうか、そういうので構わないと考えているものも少数、そんな多くないかもしれませんが、小さいものにはあるのではないかと考えています。
 それから二点目、非営利法人制度一般というのを設けてどこかで公益性を認定して、それについてだけ公益法人という扱いをするのはどうかということですが、それはもちろんあり得る制度、先ほど意見として述べましたのは、そのような立場も私は特に反対ではありません。反対ではありませんが、どうやって公益性を認定するか。その際にいろんな加重要件を課されたりすると実質上その段階でもって別な法人制度がつくられてしまうかもしれない、これはもしかしたら余りよくないかもしれないと、そんなことを思っております。
 しかし、非営利法人制度一般というのをつくってどこかで公益性を認定して、それについてだけ公益法人の扱いをするという制度は十分あり得る。それで、例としてドイツを挙げました。ドイツは、これは雨宮参考人の中にも出てまいりましたが、一応税務署が判断いたします。ただ、税務署が判断しても、別に公益法人という新たな類型がつくられるというのとはちょっと違って、税の優遇措置を受ける団体であるという認定がされるという程度だと思います。フランスについては、ちょっと私は余り詳しく知りませんが、やはり国家のしかるべき機関が認定するというふうに存じております。
 それから、自由度を高めていろいろ活動を自由にさせる、しかし何らかのやっぱりチェックが必要なのではないかということだと思いますが、これは、現在の中間法人制度はやはり自分たちの利益を追求するという団体ですので、外部からの情報公開を含めてチェックというのは多少限定されていると思います。主としてこれはその団体と取引をして債権者になるようなものあるいは利害関係を有するもの、こういうものに対して一定の書類などを見せなくてはいけないという形になっていると思いますが、およそ市民一般が常にその団体の中身を見ることができるというのとは少し違うんだと思うんです。私はそれがむしろ中間法人にはふさわしいと、公益法人とはそこで違うのではないかと考えております。
 ちょっと長くなりましたが。

発言情報

speech_id: 115115206X01120010607_008

発言者: 能見善久

speaker_id: 9648

日付: 2001-06-07

院: 参議院

会議名: 法務委員会