神田秀樹の発言 (法務委員会)

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○参考人(神田秀樹君) 二点申し上げたいと思います。
 第一点は、末永先生と多少見解が違うかもしれませんが、私は目的の規制ではそういう点はちょっと難しいのではないかと思います。
 新株発行、増資の場合がございまして、これも会社の支配権を強化するためだけの目的で増資をする、そういう増資は違法であるという判例があります。ただ、会社は、いや、資金需要がある、つまり資金調達目的である、こう言えば、その実質は支配を維持する目的で第三者割り当て増資を行ってもそれは適法であるという判例がありまして、ここはなかなか難しいところですけれども、理屈の上ではその目的がきちんと動けばいいのではありますけれども、その目的だけではなかなか難しいのではないかという、これは私の感想です。
 それから第二点は、今回の法案はどうかということですけれども、今回の法案も原則自由というのがちょっと誤解がありまして、私も申しましたように、これは手続、方法そして財源で規制しているわけでして、今の御懸念につきましては、商法の立場からは事前的には手続と方法でチェックされるわけです。すなわち、定時総会の決議で授権された範囲でなければ取締役は、経営者と言ってもいいんですけれども、自己株式が取得できません。それから、その取得が専ら自分の地位を守るためにだけ取得するというそういう支配の公正を害するような、そういう取得の場合には、これは当然のことですが、取締役の善管注意義務、これは商法二百五十四条三項でございますけれども、それに違反するという形になります。
 したがいまして、事前的には手続規制と方法の規制、そしていわば事後的にと申しますか、取締役の善管注意義務違反というか、それによるチェックという形で対応ができているというふうに私は考えます。

発言情報

speech_id: 115115206X01520010621_014

発言者: 神田秀樹

speaker_id: 13566

日付: 2001-06-21

院: 参議院

会議名: 法務委員会