江崎洋一郎の発言 (安全保障委員会)

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○江崎委員 加えて、物の防衛につきましても、今回、国連の設備、備品につきましては防護対象にならなかったわけでございますが、おとといでしたか、答弁の中で、自衛隊員が中で働いていて、国連のトラックであっても、それは共通に考えられるという御見解もございましたが、拡大解釈よりは、やはり明記をしていった方が外に向けてもよりわかりやすいのではないかというふうに考えておる次第でございます。
 また、警護任務がなぜできないのかということにつきましても、現場に派遣された隊員たちによれば、相手を理解させることが大変難解であるという意見も聞いております。日本の憲法上の制約だと申し上げてもなかなか、国連平和維持協力隊に参加している中で、また日本の憲法の問題との整合性ということについては、他国部隊の、例えば司令官クラスなら理解は進んでいるのかもしれませんが、隊員クラスでお互いに警備をしていこうじゃないかといったときにも、一々説明をし、さらには理解を得るのに相当な努力を要しているようでございます。こういった実態も反映しながら、ぜひ法整備の方をお願いしたいというふうに思っております。
 続きまして、いわゆる二重指揮権の問題についてお尋ねを申し上げたいと思っております。
 PKO参加五原則にかかわる第四原則におきまして、独自撤収と協力隊における指揮権という問題が出てまいります。PKO参加五原則の一つであります独自撤収ができますように、指揮監督権は、PKO協力法第五条第二項に基づきまして、協力隊については総理大臣である本部長にあり、また、第九条第四項に基づき、自衛隊の部隊等については防衛庁長官にあると理解しております。また、国連の指示、コマンドに適合するように、第八条第二項に基づき、実施要領を作成することとしているというふうに認識しております。しかし、実際には直接国連から指揮を受けていても、法的には間に日本政府を介して、間接的に指揮を受ける形にしてあると理解しております。
 現場の部隊としては、政府はそのような事態はないと御見解をおっしゃっておられますが、国連と日本政府の意思が仮に異なったときに、どちらに従うべきなのかというのは大変迷うところだと思います。また、判断の迷いによっては混乱が生じかねないということも言えるのではないでしょうか。また、協力業務にない業務を国連から求められた場合、従えば不法行為になりますし、従わなければ日本の国際的評価をおとしめる可能性もあるわけでございます。これは、現地に、国連協力隊に参加している以上はという意味ですよ。現場としては、苦渋の判断を求められる可能性が常にあるわけであります。
 例えば、カンボジアにおきますUNTACにおけるPKO活動にて亡くなりました高田警部補は、協力業務にない警護活動をしている中での御不幸だったというふうに認識しております。したがって、このような二重指揮権は、派遣された方々にとっての心理的な苦痛というのは大変なものではないかなというふうに思っております。
 また、憲法上、この独自撤収というものをあえて四原則に加えたと理解しておりますが、仮にこの独自撤収の道をつくったとしても、実際に過去にあった事例としまして、先ほど申し上げました高田さんのときには、国内的世論としては、独自撤収をすべきだという声がかなり挙がっていたと思います。しかし、受け入れ側の国連あるいはその他の参加国、国際社会の意見に押されて、実際には当時の日本政府は独自撤収できなかったという事例もございます。
 こういった過去の事例にかんがみますと、今次PKO法改正にはもちろんこの見直しは載っていないわけでございますが、果たして今後ともこの条項というものが絶対必要なものなのかどうか、また検討の余地があるものなのか、十分議論を深めていく必要もあろうかと思いますが、防衛庁長官の御見解を承りたいと思います。

発言情報

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発言者: 江崎洋一郎

speaker_id: 14632

日付: 2001-11-29

院: 衆議院

会議名: 安全保障委員会