伊藤公介の発言 (憲法調査会)
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○伊藤(公)委員 今度のテロ特措法では、さらに後方支援ということでありますけれども、少なくとも周辺事態法よりは地理的に、極端なことを言えば、地球の裏側までも後方支援で自衛隊が行けるということになったわけでありまして、そういう意味では、私は、一歩世界の常識に近づいたのかなというふうに思います。
しかし、今先生のお話にもありましたように、テロ特措法と憲法の問題については後ほどもし時間があれば私も質問をさせていただきたいと思いますが、少し具体的な問題についてお伺いをしたいと思いますが、安全保障のいわゆる概念の質的な変化についてまず伺いたいと思います。
冷戦の終えんによって、かつては安全保障とか安全という言葉は、ある意味ではディフェンス、軍事、そういう文言でとらえられてきましたけれども、冷戦構造が終わってから、むしろ総合安全保障、あるいは人間の一人一人の命や財産の保護を重視するという立場から、人間の安全保障というふうに、言ってみればヒューマンセキュリティーという概念が生まれてきているように思います。これは、国連の中でもそうした提唱があるところでもございます。貧困であるとか、環境の破壊だとか、先ほど御指摘もございましたけれども、人口の問題あるいは人権侵害、それからテロ、難民の流出などなどであります。
人間の自由とか豊かな可能性を確保するためには、私は、従来とは異なって、人間の一人一人に注目をする、いわゆる人間の安全保障という視点から、国家、NGOあるいは国際機関、市民社会が連帯をしてさまざまな問題に取り組むということが重要になってきているのではないかと思いますけれども、これらの概念の質的な変化についても若干の先生の見解を伺えればと思います。