鹿野道彦の発言 (憲法調査会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○鹿野委員 団長にかわり、派遣委員を代表いたしまして、その概要を御報告申し上げます。
派遣委員は、中山太郎会長を団長として、幹事葉梨信行君、委員鳩山邦夫君、委員島聡君、幹事斉藤鉄夫君、委員都築譲君、委員春名直章君、委員金子哲夫君、委員宇田川芳雄君、それに私、鹿野道彦を加えた十名であります。
なお、現地において、小林憲司議員、牧義夫議員、瀬古由起子議員及び大島令子議員が参加されました。
十一月二十六日、名古屋市のウェスティンナゴヤキャッスル会議室において会議を開催し、まず、中山会長から今回の地方公聴会の趣旨及び本調査会におけるこれまでの議論の概要の説明、派遣委員及び意見陳述者の紹介並びに議事運営の順序を含めてあいさつを行った後、名古屋大学名誉教授田口富久治君、主婦西英子君、岐阜県立高等学校教諭野原清嗣君、名古屋大学大学院法学研究科博士課程後期課程川畑博昭君、弁護士古井戸康雄君及び大学生加藤征憲君の六名から意見を聴取いたしました。
その意見内容につきまして、簡単に申し上げます。
田口富久治君からは、憲法は軍事的な国際貢献は想定しておらず、我が国は、今後も、国連難民高等弁務官事務所やユニセフ等を通じた非軍事的な国際貢献をなすべきであるとの意見、
西英子君からは、日本は、平和的生存権の保障など憲法前文の理念に従って国際社会における役割を果たすべきであり、途上国への経済援助に際しては、貧困層の人々まで手の届くものとし、伝統的な生活様式や自然環境を破壊しない配慮が必要であるとの意見、
野原清嗣君からは、大人が子供に対し、ルールやマナーを教えていないことを示すデータにかんがみて、自国の安全を他人任せにする憲法前文と九条に問題があり、普通の国が持つ自衛権を憲法上明記し、前文も日本人の顔が見える格調あるものとすべきとの意見、
川畑博昭君からは、ペルーの日本国大使館に勤務した際に爆破テロに遭遇した経験を踏まえて、テロに対しては、暴力によってではなく、対話により解決を図るべきであるとの意見、
古井戸康雄君からは、日本は国際社会における評価ではなく、国益の観点でその役割を考えるべきであり、資金援助中心の国際貢献だけでなく、人による国際貢献にも重点を置き、そのために人材育成を行う必要があるとの意見、
及び
加藤征憲君からは、日本は国連の安全保障理事会常任理事国入りを果たし、核廃絶にリーダーシップを発揮すべきであり、そのためには、強いリーダーシップを持った首相を選ぶことが期待できる首相公選制を導入すべきであるとの意見
がそれぞれ開陳されました。
意見の陳述が行われた後、各委員から、我が国のテロへの具体的対処法、環境に関する権利及び義務を憲法に明記することの是非、国連の警察軍的活動に自衛隊を参加させることの是非、テロ問題解決のための国連の役割、テロ特措法と憲法の関係、教育の現場における憲法についての教育の実情などについて質疑がありました。
派遣委員の質疑が終了した後、中山団長が傍聴者の発言を求めましたところ、傍聴者から、
平和憲法の理念を具体的に生かすべきであり、また女性の意見陳述者をふやすべきであるとの意見、
憲法の重要性について子供たちに伝えるべきであるとの意見、
憲法制定の経緯にかんがみて、日本人自身が議論をして憲法をつくり直すべきであるとの意見、
日本が九条がありながら軍事力を拡大するなど、信用を失墜させており、平和憲法の理念を生かすべきであるとの意見、
及び
日本国憲法は世界の英知を集め、国会の審議を経てつくられたものであり、平和憲法の立場を世界に示すべきであるとの意見
が述べられました。
なお、会議の内容を速記により記録いたしましたので、詳細はそれによって御承知願いたいと思います。また、速記録ができ上がりましたならば、本調査会議録に参考として掲載されますよう、お取り計らいをお願いいたします。
以上で報告を終わりますが、今回の会議の開催につきましては、関係者多数の御協力により、極めて円滑に行うことができました。
ここに深く感謝の意を表する次第であります。
以上、御報告申し上げます。