土肥隆一の発言 (厚生労働委員会)
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○土肥委員 要するに私は、国民が出産をするに当たって夫婦、家族がよく相談して、いろいろな出産にまつわる提供者がいるね、そして、自分たちの理想とする出産をこうしたいなというようなことを考えて、選択肢がたくさんあるということが大事なんであります。それを、九八%も病院に引っ張り込んだということの事実は非常に重い。
こういう体制をこのまま続けていけば、開業助産婦さんたちは失業するでありましょう。あるいは、ますます数が少なくなっていくでしょう。この開業助産婦さんたちに対する支援システムも、どうも問題があるように考えます。
例えば、法的に嘱託医師を定めなきゃなりませんけれども、どうも嘱託医師になることを嫌うお医者さんがいるそうでございます。その結果、助産所が開設できないであるとか、こういうのは医療法にあるわけでありますけれども、罰則規定をちゃんと決めて、適切に対応するような指導をしなきゃならないというふうに思っております。
緊急時にいたしましても、非常に不十分だ、たらい回しがあるなんということが報告されております。
外国の例がここにあるのですけれども、オランダは、政府が自宅出産を提唱している。助産婦は出産に関するある程度の薬や機械を使うことやその他が認められておって、緊急時には産科医が救急車に乗って自宅に駆けつけるシステムがある、こういう報告がございます。イギリスでは、そういう方法ではありませんけれども、救急車はすぐにやってくる。
この法案が通るかもしれませんけれども、その暁には、日本の出産の伝統や歴史をもう一度振り返って、国民に多様な安心できる、病院だけが安心だ、病院に行けば死なないかといったら、そんなことはないわけでありまして、ある統計によれば、私が知っている限りは、助産所の方が死亡率が少ない。もちろん、異常出産は扱いませんから当然そうなるわけでございまして、衛生面、今日、衛生面で非常に不潔な助産院があるとか、そんな話は聞かないわけでございます。
この助産婦制度あるいは開業助産婦の崩壊の寸前にある今日、助産師という言葉を使い、やがて男性助産師が生まれる、今のところ、何か一人か二人というふうに聞いておりますけれども。
よくわからないのは日本助産婦会であります。強大な組織を誇る日本看護協会、その中にありまして、この助産婦会というのは、二万四千人ぐらいしかいない非常にマイナーな団体になっております。
その助産婦会が、男性助産師の導入に関して何回か反対をしております。昭和六十三年、一九八八年に保助看法の改正について反対しておりまして、国会提案は白紙に戻っております。もう一回は、平成五年、一九九三年ですが、やはり保助看法の提案がありまして、日本助産婦会は、話をしたけれども合意に至らずということで流れております。日本看護協会には職能集会というのがあるのでございますけれども、この職能集会でも会員から反対の意見がたくさん出た。
そうした中で、突然と私は思うわけでありますけれども、突如、平成十二年二月、助産婦会は臨時理事会を開きまして、書面による臨時総会で、助産婦資格を男子対象へ拡大をすることを決議しております。
私は、今回の法改正、特に男子助産婦を導入することについて大変疑問に思うのは、これまでの男女雇用機会均等法などは、男性があらゆる職種を独占していた、タリバンじゃないけれども、女は家におれなんという時代もあったかもしれませんけれども。そういう時代から、そういう日本の社会ではいけないよということで、雇用機会均等法もできましたし、共同参画法もできたわけであります。
私は、日本看護協会あるいは助産婦会みずから、自分たちが業務独占をしていた職種を、いとも簡単に、しかも何度も何度も男性を入れてくださいというふうにおっしゃるのは、何か皆さんの利益に反するのじゃないかというふうに思うわけであります。もっと大事にしてくださいと私は申し上げたいのであります。特に助産婦会のこの決議、これは非常に問題だと思うのでありますが、この点についての御答弁をお願いいたします。