今井澄の発言 (厚生労働委員会)

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○今井澄君 私どももこの問題ははっきり言って年金制度の中で対応するのは難しいと。下手に年金制度の中で対応しようとすると、今、年金どうあるべきかの基本的な議論が行われているときにかえってマイナスになると。そうすると、これは臨時特例的な福祉措置としてやるしかないんじゃないかなということで前々から提案を申し上げているところであります。
 この福祉も、前回の障害保健福祉部長さんの答弁ですと、従来の福祉はこうだからできないという極めて冷たい答弁だったんですが、そこのところを臨時特例的な措置として、何しろ困っているわけですから、本当に生活に困っている人をどうするか、自立支援のために御検討いただきたいと思います。
 さて、昨日お尋ねしようと思って通告いたしました女性の年金権の問題、女性と年金の問題なんかについては、ちょっと時間の関係がありますので、省略させていただきます。
 そこで、私は年金については基本的な議論の方向を申し上げたいと思うんです。実は私は、一昨年ですか、年金の法改正案、この委員会で質疑があったときに繰り返し提案したのは、年金の問題というのは一党一派の問題じゃない、あるいはきょうあすの問題じゃない、四十年、五十年、超党派の問題なんだと、だから党派を超えて、参議院のこの国民福祉委員会の中に小委員会でもつくって、時間をかけてじっくり議論しましょうよと、この法案は法案として、ともかく賛否は別に。そういうことを提案して、個人的には何人もの方から賛意をいただいております。しかし、いまだにそういうことはできておりません。
 私は、実は昨年の暮れ、十二月も押し迫ってから、民主党の年金調査団というのを組織しまして、ドイツ、スウェーデン、イギリスと視察に行ってまいりました。ちょうどドイツも年金改革の年、イギリスもステークホルダー年金、スウェーデンもいよいよことしから新型年金実施の年ということで、各国いろいろ悩んだ末の改革案、しかもそこに確定拠出みたいなものも公的年金の中に組み込んだり、非常な苦労をしておられる。やっぱり現地に行ってくると違うものですけれども。
 そこで私は、スウェーデンに二つ学んだらどうかということを、きょうは二問御質問あるいは提案をさせていただきたいと思うんです。
 一つは、スウェーデンがまさに超党派で政治主導でやってこられたんですね。
 私ども行ってお会いしたのが自由党のショーンベリさん、それから穏健党のゲンセルさんという女性の議員お二人と、それからその他何人かの方とお会いしたんですが、実はこのショーンベリさんというのは、この年金改革、一九九一年から始まったんですね、実施まで十年計画で改革をしたわけですが、その一九九一年当時、保守・中道四党の連立政権で、そこの社会保険大臣だったんですね。このショーンベリ大臣が座長になって、各党から、七党から八名だか九名委員を募って続けた。数年かけて報告書を出した。今度その報告書を、それを国会で承認してもらって、そしてその後、今度は実施計画をつくるグループをつくって、これもまた超党派でやって、その間に政権が保守・中道連立から社会民主党にかわって今度は社会民主党の社会保険大臣が座長になって、このときは党が二つ減っているんですけれども、やっぱり五党超党派でやって、やっとことしから新年金が支給されるようになった。
 この経過でもう一つ特徴的なのは、労働組合も経営者団体もこの議論には基本的に入れていないんですね。ある意味で、報告がまとまったところで半年かけて関係団体の意見を聴取している。その過程で聞いているけれども、入れていない。
 この年金の問題というのは、私は、かねがね主張しているのは、もう厚生省から切り離した方がいいと。厚生省は言ってみれば保健衛生の省になって、やっぱり年金というのは別個なんだと。これは財政問題なんですね。だから、ある意味で言ったら非常に冷厳な経済成長率とか人口動態で決まるものであって、これだって政党の思惑で決まるものでは本来ないんですよね。
 そこで、このスウェーデンでも、政党の役員と、あとは言ってみれば大蔵省とか社会省とか裁判所とか会計検査院みたいなところとか、有識者、学者を入れて専門家で七、八年かけて練ってきている。その間に関係団体は入れていないと。私はこれは非常に大事だと思うんです。
 私は、この際、坂口大臣にいろんな面で期待するところが大きいんですが、年金ももうぼやぼやしているとすぐ次のあれになっちゃいますよね。またここで逃げ水のような、またまたもらえない年金改革をやる前に、今ちょうど女性と年金の問題をやっておられますから、この際どうでしょう、超党派でそういう私的な機関でもいいですからやったらどうでしょうね。我々も党派とかそういうことじゃないと思っているんですよ、本当は、安心をつくるために。
 しかも、幸いこのショーンベリさんが一橋大学の高山教授のやるシンポジウムのお招きで来年一月の九日から十三日まで来日されます。ぜひそこで、多分ショーンベリさんも厚生労働大臣にお会いしたいという希望をお持ちのようですし、ぜひ会っていただいたり、そういうことで、これはほかの委員の皆さん方や委員長さんにもぜひ御考慮いただきたいんですけれども、日本もこういうふうにやったらどうかなということを一つ思いますけれども、いかがでしょうか。

発言情報

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発言者: 今井澄

speaker_id: 9960

日付: 2001-10-18

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会