厚生労働委員会

2001-10-18 参議院 全217発言

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会議録情報#0
平成十三年十月十八日(木曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         阿部 正俊君
    理 事
                田浦  直君
                中島 眞人君
                朝日 俊弘君
                柳田  稔君
                松 あきら君
    委 員
                久野 恒一君
                佐藤 泰三君
                斎藤 十朗君
                伊達 忠一君
                鶴保 庸介君
                中原  爽君
                南野知惠子君
                藤井 基之君
                宮崎 秀樹君
                今井  澄君
                今泉  昭君
                川橋 幸子君
                辻  泰弘君
                沢 たまき君
                井上 美代君
                小池  晃君
                大脇 雅子君
                森 ゆうこ君
                西川きよし君
   国務大臣
       厚生労働大臣   坂口  力君
   副大臣
       厚生労働副大臣  桝屋 敬悟君
       厚生労働副大臣  南野知惠子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        川邊  新君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        坂  篤郎君
       警察庁警備局長  漆間  巌君
       金融庁監督局長  高木 祥吉君
       郵政事業庁郵務
       部長       岡田 克行君
       厚生労働大臣官
       房技術総括審議
       官        今田 寛睦君
       厚生労働大臣官
       房統計情報部長  渡辺 泰男君
       厚生労働省医政
       局長       篠崎 英夫君
       厚生労働省健康
       局長       下田 智久君
       厚生労働省医薬
       局長       宮島  彰君
       厚生労働省医薬
       局食品保健部長  尾嵜 新平君
       厚生労働省労働
       基準局長     日比  徹君
       厚生労働省職業
       安定局長     澤田陽太郎君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    真野  章君
       厚生労働省老健
       局長       堤  修三君
       厚生労働省保険
       局長       大塚 義治君
       厚生労働省年金
       局長       辻  哲夫君
       厚生労働省政策
       統括官      坂本 哲也君
       社会保険庁運営
       部長       冨岡  悟君
       農林水産省生産
       局畜産部長    永村 武美君
       農林水産省経営
       局長       須賀田菊仁君
       農林水産技術会
       議事務局長    岩元 睦夫君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    岡澤 和好君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (狂牛病対策に関する件)
 (食品衛生法改正の必要性に関する件)
 (無年金障害者問題に関する検討状況に関する
 件)
 (医療保険制度改革の在り方に関する件)
 (雇用・失業問題への対応に関する件)
 (炭疽菌等による生物テロ事件への対応に関す
 る件)
 (仕事と子育て両立支援に関する件)
 (介護保険制度の今後の方向に関する件)

    ─────────────
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阿部正俊#1
○委員長(阿部正俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に内閣府政策統括官坂篤郎君、警察庁警備局長漆間巌君、金融庁監督局長高木祥吉君、郵政事業庁郵務部長岡田克行君、厚生労働大臣官房技術総括審議官今田寛睦君、厚生労働大臣官房統計情報部長渡辺泰男君、厚生労働省医政局長篠崎英夫君、厚生労働省健康局長下田智久君、厚生労働省医薬局長宮島彰君、厚生労働省医薬局食品保健部長尾嵜新平君、厚生労働省労働基準局長日比徹君、厚生労働省職業安定局長澤田陽太郎君、厚生労働省社会・援護局長真野章君、厚生労働省老健局長堤修三君、厚生労働省保険局長大塚義治君、厚生労働省年金局長辻哲夫君、厚生労働省政策統括官坂本哲也君、社会保険庁運営部長冨岡悟君、農林水産省生産局畜産部長永村武美君、農林水産省経営局長須賀田菊仁君、農林水産技術会議事務局長岩元睦夫君及び環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長岡澤和好君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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阿部正俊#2
○委員長(阿部正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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阿部正俊#3
○委員長(阿部正俊君) 次に、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題といたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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今井澄#4
○今井澄君 おはようございます。民主党・新緑風会の今井澄でございます。
 私は、今大変国民にとって関心の深い医療問題、いよいよことしじゅうに一定の方向が出るということで、そのことの質疑を中心にさせていただきたいと思って準備を進めてまいりましたが、昨日も衆議院で厚生労働委員会があり、狂牛病の問題が取り上げられ、この問題をまず冒頭にさせていただきたいと思います。
 私は、最初に個人的な感じを申し上げますと、小泉内閣が登場してから構造改革ということを言われ、構造改革には痛みを伴うということ、そしてその痛みは国民にもひとしく分かち合ってもらわなければならない、私もそのように基本的には思っております。
 ところが、この痛みの問題に関しては、後ほど申し上げますが、医療保険改革、医療改革では専ら国民に痛みを押しつけて、政府や関係団体が痛みを余りとろうとしないところに問題がある、これが一つ痛みの問題で言われていますね。それともう一つ痛みの問題は、倒産だとか失業だとかあるいはそれに基づく自殺だとかホームレスだとか、そういういわゆるお金の問題での痛みのことが強調され過ぎている嫌いがあるんじゃないだろうか。私は、この構造改革は国民にも痛みを分かち合ってもらうというのは、これまで官主導と申しますか、そういうふうに進めてきた日本の政治とかそういうものをひとしく国民も参加の中でみんなで改革を進める、実はそこに問題があるんじゃないかと思うんです。
 後ほども医療費のところで申し上げたいんですが、最近発表されたあるデータによりますと、むだな医療費の七割は医療機関側の責任、三割は患者側の責任と、こういうデータもあるわけであります。したがって、私は、国民に痛みを分かち合ってもらうというときの痛みというのは、お金の問題はこれは補正予算なりいろんな政府の対策で解決しなければならないし、できることだと思う。問題は、考え方の構造を変えてもらう点が実は国民にとっての一番大きな痛みじゃないかと思っているんです。それは、官の方も官主導で上意下達でやってきたそういう行政を変えなければならないと同時に、国民の方もお上依存でやってきたその意識を、やっぱり自立と自己責任、自分にも一端の責任があるという感覚で、この改革期にどう政策や政策の決定のあり方を変えるかということに参加していかなければならない、私はそういう精神的な痛み、そのことが非常に大きいんではないかと思っているんです。
 ですから、今度の狂牛病の問題でも、私はただ単に、こういうことを言うとひんしゅくを買うかもしれませんが、政府を責めるということとか、絶対安全を保障しろとか、こういうことだけで騒ぎ立てるのはまずいと思います。例えば医療費の問題では、あるマスコミの世論調査によりますと、何か三〇%ぐらいが自己負担増もやむを得ないということもある。それは中身さえよければ金を払うよという意味なんですよね。だから、そういう意味では、私は、国民もそういう考え方の痛み、お上依存から自立や自分自身も参加するということがあるだろうと思うんです。
 ですから、私はそういうことをまず最初に申し上げておきたいわけですが、実は、それはそれとしても、私も、日本でも狂牛病関連の新型のクロイツフェルト・ヤコブ病がひょっとしたら発症するんじゃないか、あるいはどうもそういうことを疑われている患者がいるらしいということは小耳に挟みました。しかし、このことを騒ぎ立てることはかえって不安を増すと。先ほど私申し上げましたように、正しい解決を図るためには余り不安を増すことはよくないなと思って余り自分では調べなかったんですが、いよいよきょう週刊文春に出ましたし、東京新聞にも出ましたね。ですから、このことから、私はきょう、きのうの質疑通告ではありませんでしたけれども、お話をさせていただきたいと思います。
 この週刊文春の記事は学生向けの医学論文を読んでいるようなかなりきちっとした記述のもので、単なるいいかげんな記事ではないということを私も読んで深く痛感しましたが、都内に住んでいる十代の女性が七月にけいれん発作とかそういう神経症状を起こして入院をした。ところが、病気の原因がわからないということで九月に大学病院に移って、現在、新型クロイツフェルト・ヤコブ病の疑い、要するに確かである、それから二番目がかなり疑わしい、その三番目、ですからその下になるとこれは疑いはないということになるわけですから、ここのところを間違えちゃいけないんですが、否定できないという現在の段階にある、症状は進行してぼけ症状も出てきているということが書いてあるんですね。
 そして、私はここで問題にしたいと思うのは、後で今度の狂牛病の問題をめぐっての幾つか昨日質疑通告した問題について聞きたいと思うんですが、一つは情報についてどういうふうに管理して公表したらいいのかということなんですね。やはり、少なくとも、この問題についてこういうマスコミですっぱ抜かれてから厚生労働省が慌てるというような情報管理や情報公開のあり方でいいのかどうかという問題なんです。
 そこで、厚生省にお尋ねしたいのですが、この記事の中には、九月末に都内、首都圏の大学附属病院に移されたんですけれども、その前に最初にかかった、入院した病院に厚生省からひそかに派遣されたCJD専門委員会、サーベイランスのメンバーである神経内科医がこの医療機関を訪れていると書いてあるんですね。要するに、厚生省にはこのCJDの委員会、クロイツフェルト・ヤコブ病の委員会がある。そのメンバーである人が厚生省からひそかに派遣されたという事実はあるのかないのかということが一つですね。
 それからもう一つ、こういう少なくとも否定されていない、ひょっとすると狂牛病からの感染かもしれない疑いが否定されていない、こういうことについて厚生省に設置されたクロイツフェルト・ヤコブ病の専門会議が、もう三カ月以上たっているわけです、この患者さんが発症してから、一度も開かれていないとすると、これは大変問題なんではないか。その事実はどうかということについて、まずお尋ねします。
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坂口力#5
○国務大臣(坂口力君) 今井先生からいつも含蓄のあるお話をいただきまして感銘をしているわけでございますが、この狂牛病の話に入ります前にいわゆるヤコブ病関連のお話が出ましたので、そのことについて──違いますか。
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今井澄#6
○今井澄君 済みません。時間が一時間しかなくて、医療もやりたいものですから、端的にお答えいただきたい。
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坂口力#7
○国務大臣(坂口力君) はい、わかりました。
 その件につきましては、九月の二十日でございましたか、その病院から、こういう患者さんがいる、しかしその確定的なことが言える段階ではないというお話がございました。そして、そういうことがございましたので、このサーベイランス委員会のメンバーの方、これはもともとその病院と関係のある方だったものでございますから、その方にひとつ一緒に行っていただきましていろいろお話を伺い、そして同じに診断をしてもらった。結果といたしましては、症状として似たような症状もありますけれども違う症状もある、断定はできない、むしろ現在のところはそうではないのではないかという意味合いの強いお話であった、そういうことでございます。
 サーベイランス委員会の方は、これはいつだろう、ちょっと確認いたしますが、この二、三日のうちにやる予定になっているというふうに聞いておりますが。
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今井澄#8
○今井澄君 私もいたずらに騒ぎ立てるつもりはありませんし、私も医者として経験してきて、これは非常に難しい問題だということから、ただいたずらに恐怖をあおるようなことはすべきでないということを思います。ですから、慎重に扱っていただきたいんですけれども、しかしここまで出た以上、これはきっちりやっていただきたいと思いますし、またサーベイランス委員会がいまだに開かれていないというのは、やっぱりそれはちょっと遅過ぎるんじゃないかと思うんですよ。やっぱりこういうことはきちっと検討をして、公表するならする、しないならしないでなぜかということをはっきりさせておいてもらわないといけないと思うんですね。
 そこで、もう一つ実はこの週刊誌の中にも指摘されていることで私もそうだと思うんですが、この間見ておりまして、要するに縦割り行政の弊害、特に日本の場合は厚生省が食品行政で農林水産省が生産者行政みたいなことになっていることから利害が対立して、これほど国民の関心を集めている問題について国としてどうなのか。例えば、あれだけ姿がはっきりしている小泉さんの姿が見えないということもあるわけですね。
 そうすると、この中に一つの提案として、総合科学技術会議というのがあるんだ、この際それをお飾りにしておかないで開いたらどうなんだと、縦割り行政を乗り越えて。そういうことをサーベイランス委員会のメンバーの一人が言っているということなんですが、大臣としては総理にも言って、総理のもとでこの会議を開いてこの間のことを整理して、農水省と厚生省とどうあるべきかということについてもやっぱり話し合いをすべきではないかと思うんです。あるいは、文部科学省にも参加していただいて。いかがでしょうか。
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坂口力#9
○国務大臣(坂口力君) 今お話しいただきましたのは、それはこの狂牛病に関してのことでございますか。
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今井澄#10
○今井澄君 今のクロイツフェルト・ヤコブ病。
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坂口力#11
○国務大臣(坂口力君) はい、クロイツフェルトも含めて。
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今井澄#12
○今井澄君 含めて。
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坂口力#13
○国務大臣(坂口力君) 含めて。これは文部省も関係してくることでございますし、それからこの牛の方の話はこれは農林水産省も関係してくる話でございます。これは、人畜共通の病気というふうにされておりますから幅広く関係をいたしてまいりますので、今御指摘いただきましたことも一つの方法かなというふうに思いながら、ひとつ今聞かせていただいたところでございます。
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今井澄#14
○今井澄君 そこで、この問題もう早急にどうするか、本当にこれは真剣に深刻な問題と受けとめて対応していただきたいと思うんです。その点では厚生労働省、当時は厚生省ですが、イギリスで狂牛病騒ぎがあったときは、まあ比較的、ははという感じで第三者的に見ておられたと思うんですね。ところが、いよいよこれが原因で人間に新型のクロイツフェルト・ヤコブ病が出るということがわかって、それが発表されてから厚生省は大慌てして一九九六年から対策を立てられる。私はそれなりにやってこられたというか、世界各国を見ていますと、いち早く法的に含めても厳しい対応をしたのはアメリカとかその他の国ぐらいで、実はドイツでもことしになって対応がまずかったというんで二人も閣僚が辞任しているぐらいになっているんですね。本当にこれはみんな大変だったと思うんです。
 私は別に当時の厚生省を擁護するつもりもないんですが、それなりにはやったと思うんですが、しかし、やってきたことが非常に、きのうも衆議院の厚生労働委員会でも指摘されたように、不十分だった。法的な措置をとらないで指導でやってきたんですね、行政指導。例えば農水省もそうです。それで肉骨粉を食わせるなというのに二十五軒ぐらいの農家が食わせたり、そういうことになっているんですね。やっぱりここに行政の非常な問題点があると思うんですよ。
 確かに白黒つけるには時間がかかるし、つけられないこともあるから法的措置までは難しいという事情もわからないわけではないけれども、安易に行政指導でやってきている。このことについての反省はいかがでしょうか。行政指導だったら罰則もないわけだし、知らなかったんだったら済むし。また逆に行政指導が非常に大きな力を持ってしまって、法にもないのに官主導でいろんなことが行われたというのが、この分野だけではなくいろんな分野でこれまでの日本の政治、行政の弊害として出ているわけですね。その辺はやっぱり日本の行政のあり方として、通知を中心とする行政指導でやったことのまずさというのを、この狂牛病の問題、食品安全の問題でも反省しておられますか。どうですか。
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坂口力#15
○国務大臣(坂口力君) 今お話しいただきましたのは平成八年の英国におきます騒動で、それに対するものを日本に対して輸入するかどうかに端を発したもろもろのお話というふうに受けとめさせていただきました。
 総論的に言えば、先生が御指摘になりますことを私も正していかなければならないところは多いというふうに思っているわけでございますが、この平成八年のときの状況を見ますと、その当時もう既にこの英国産の牛肉等につきましてはEUにおきまして輸出禁止措置が実はとられておりました。そして、この平成八年以前から、いわゆる口蹄疫の問題がございまして、そして家畜伝染病予防法に基づきますところの輸入が禁止をされていたということがありますので、屋上屋を架されるということではなくて、それがもう前に、先にあったものですから、ここは輸入自粛の指導ということになったのではないかと、私はこの経過を見ましてそんな感じを持っております。
 しかし、ほかの面でそれはもう少しきちっとしておいてくれたらと、それは思うところもあるわけでございまして、しかし、それはその当時、そのときそのときの大臣のお考えもあろうと思いますし、またその当時のお考えもあったというふうに思いますから、これらの点を総合的に見て正すべきところは正していかなければならないと、そう思っております。
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今井澄#16
○今井澄君 それともう一つ、やっぱり行政指導あるいは行政依存、国民から見れば依存ですね、あるいは業界にとっても、私も現場で医療をやってまいりましたが、国が何とかしてくれるだろうというふうな感じもないわけではないので、その辺の問題点なんですが。恐らく人間にうつるらしいということがイギリスで発表されたときに、厚生省は物すごい危機感を持った、で、取り組んだと思うんです。ところが、いつの間にかその意識が風化しちゃうんですね。
 私は実はエイズのことを、当時のことを覚えております。後でも医療費の問題の方で御紹介いたしますが、当時の郡司課長、実は私、大学の同級生でして、私は彼が非常な危機感を持って取り組んだということを私自身も医療の現場にいて感じたんですよね。ところが、取り組んでいるうちに、だんだんだんだん調べていくうちに、はっきりしないこともあってだんだんだんだん意識が麻痺してくる。そしてまた、お役人さんは二年か三年でかわってしまう。こっちも現場にいるから、危機意識を持っても忙しいものだから、まあそんなにめったにないことだとするといつの間にか忘れてしまう。こういうことがあるんですよね。そういうことがあって、ああ、あのときにやっておけばよかった、なぜあのときにもうちょっと取り組まなかったんだろうということが繰り返されて起こっている。これは医療事故でもそうだと思うんですよ。
 私は、それを解決するための非常に大事な問題としては、これはお役人、二年か三年に一遍かわっちゃいかぬとも言えないでしょうしね。一つは、やはり政官業、市民団体を含めて、何かこの問題は中長期的に大変な問題になるかもしれないと思った最初の気持ちを大事にして、長期にわたるプロジェクトをつくるということが一つあると思うんですね。それともう一つ大事なのは、やっぱりこのことで直接被害をこうむる患者さんとか市民、この人たちを入れる方策を何とか考えなきゃならないということだと思うんですよ。私はこういうことをやらない限り、行政が何かをお預かりしている、あるいは専門団体が専門団体だからということで問題解決をやろうと思っても限界があるということが、もうエイズでもハンセン病でも今度の狂牛病でも全部明らかになっている。
 私は、今こそまさに構造改革、痛みを分かち合うという意味でもやるべきだと思うんですが、その点では、既に日本生活協同組合連合会が千四百万人の署名を集めて食品衛生法を改正しろと。私たち民主党も食品衛生法を改正しろということを申し上げているんです。
 この食品衛生法は、戦後のあの衛生状態の悪い、食べ物のない時代、粗悪品しかない時代に業者管理のためにつくったわけですよね。あるいは感染症とか、そういうことでつくった。今は食の安全が問題になっているわけですね。そうすると、やはり食品衛生法の基本的な目的の中に、国民の食べる食品を安全に供給するためにこの法律をつくるんだという視点にまず変えることと、情報公開と消費者参加、これを入れるべきだというので私どもも応援してやってきているわけです。ところが、厚生省は一向にそれに応じないわけです。応じなければ我々、議員立法を出しますけれども、いかがでしょうか、そのことに関して。
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桝屋敬悟#17
○副大臣(桝屋敬悟君) 先生から今お話のありました食品衛生法、この改正について先生の方から今、生協の皆さんの御活動も御紹介をいただきました。従来からそうした活動をされておられる、そして我が省に対してもさまざまな形で要請をいただいているということも十分認識をいたしております。
 この問題ずっとこの委員会でも何度か議論がありました。委員からおっしゃったように、食品衛生法の法律を変えたらどうかと。特に第一条の目的規定をもう少し新しい時代に即応したものにしてもらいたいと、こうは言われているわけでありますが、これも何度も議論しておりますが、「飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、公衆衛生の向上及び増進に寄与することを目的とする。」というふうに規定をされているわけでありまして、これはまさに憲法第二十五条の国民が健康で文化的な生活を営むことができるよう国が公衆衛生の向上及び増進に努めなければならないと、こういう義務を規定していることを受けたものだということはもう今さら言うこともないわけでありますが、そういう意味では、目的の中には国民の健康のため食品の安全性を確保するという趣旨は含んでいるというようなことを私どもはお答えをして、ずっと議論が続いているわけでありますけれども、その目的というのはそうでありますし、また委員から御指摘をいただきました関係者の参画、特にエンドユーザーの参画ということについても御案内のとおりでございまして、薬事・食品衛生審議会、この分科会にも二名の消費者代表の方にも入っていただいておりますし、パブリックコメント等の対応もしているわけでありまして、確かに委員の御指摘は極めて大事な点でありますけれども、私どもも昨年来、食のアクションプランということも生協の皆さんの御指摘もいただいて取り組んできているということもぜひ御理解をいただきたいと思います。
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今井澄#18
○今井澄君 桝屋副大臣にしてもその程度の答弁しかできないのはまことに情けないと思います。
 私はそういう答弁に対しては怒りが込み上げてきますよ。だれですか、今の答弁を書いたのは。食品保健部長ですか、そこの担当者ですか。そういう考え方を変えない限りこういう悲劇はなくならぬと言っているんですよ。何ですか、今の答弁は。国民にも参加してもらってひとしく責任を分かち合ってもらわない限りこういう問題なくならないですよ。いつまでも危機感を持っていけますか。官僚がそれを持っていけますか。政治家が危機感を持って一つの問題に取り組んで、それを徹底的にできますか、この我々の今、日常の活動の中で。何ですか、今の答弁は。とんでもない話だと思いますよ。
 情報公開の問題もそうです。実はきょう週刊文春が、なぜきょうこれ出たのか。東京新聞がなぜ出たのか。私はこれは警告だと思います。あるいは、もちろんマスコミの単なる点数稼ぎや売らんかなのためかもしれないけれども、私はそれよりもこれを重く受けとめたい。きょう、十月十八日という日は非常に大事な日ですよね。きょうから牛肉の検査がきちっと行われ、きょうからはそれを通ったものは安全だということで、国民が本当に安心した食生活をできるかどうかという歴史的なターニングポイントなんです。その日に合わせてこれが出てきたということを我々は深く受けとめなきゃならないと思う。
 そこでお聞きしたいんですが、厚生労働省と農水省が共同でつくった「国産牛肉は安心して食べられます。」、このパンフレットが発行されたのはいつで、何部印刷されて、どこに配られたのか、それをお答えください。
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尾嵜新平#19
○政府参考人(尾嵜新平君) このリーフレットにつきましては、厚生労働省と農林水産省が協力いたしまして一千万部を作成したものでございます。
 配布は十月三日から行っておりまして、先週末までに、ちょっと具体的に数字を申し上げますと、量販店に四百四十一万枚、食肉小売専門店に二百七十一万枚、各都道府県に九十二万枚、本省関係事業団七十八万枚、農協四十万、生協二十五万、食肉関係団体十万、イベント等配布用センター保管分二十三万、消費者団体三万、その他十七万、計一千万という数字でございます。
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今井澄#20
○今井澄君 十月十日時点で安心して食べられるなんということをどうして言えたんですかね。きょうからでしょう。きょうからだって不確かだと言われているけれども、きょうからは信じるということができるかどうかということが、この狂牛病問題だけではなく、日本の国のこれからのあり方を変える意味でも大事な時点なんですよね。きょうの前に出たと。しかも、今配られたところを見てみてください。ほとんど業者じゃないですか。消費者団体なんかわずか。もちろん配ってくれないんでしょうね。それはしようがないかもしれない。
 だけれども、例えば介護保険のとき、私は全国どこを歩いても津々浦々まで、役場や農協にまで、あるいは郵便局にまで介護保険のチラシが配られていたんですよ。新しい制度ですからね、すごい努力しました。私も講演をやるたびに厚生省のパンフレットを配りました。これがどうしてそういう、じゃ行政の窓口にないんですか。私はこれ非常に問題だと思いますよ。なぜ十月十日の時点でこういうものを自信を持って配れたのかと、何百万枚も。あえてお答えは求めません。
 それで、きょうにも安全宣言をするのかしないのかということが注目を集めているわけですが、私は、坂口厚生大臣、非常に残念だろうと思います。私は、一次検査の結果を発表するというふうに最初述べられた坂口大臣の考え方を支持したいし、心の中で喝采を送っていました。ところが、新聞記事にも見られるように、端的に言えば自民党とその農水族の圧力で、あるいは農林水産省の圧力でそれが二次検査の発表になる。こんな子供だましのことをするからますます信用されないんですよ。一度一次検査のことでこうなったら、これを今度隠すなんといったら、国民は不信を募らすだけでしょう。むしろ行政がやるべきは、あるいは我々がやるべきは、疑陽性というのは灰色という意味じゃないんだということを理解してもらう必要があるんですよ。検査の漏れをなくすために感度を上げるから、正常なものまで一次検査でひっかかっちゃうんだ、安全なものまでひっかかっちゃうんだ、だから皆さん、疑陽性というのは灰色じゃないんだよと、このことをやるのが行政や政治家、我々の務めじゃないですか。一次検査でひっかかったものを、精密検査、二次検査に回したものを隠すことじゃないと思うんですよ、我々のやる仕事は。
 現にきのう、きょうの新聞を見ても、十二ないし十四の道県が厚生労働省の方針にかかわらず発表すると言っていますね。またこれがおもしろいんですけれども、朝日新聞は十三道県、日経新聞を見ると十四道県、日本農業新聞を見ると十二道県、まあそれはどれが正しいのかわかりませんけれども、まあいろいろおもしろいんですけれども。
 私はやっぱりそういう意味では、もう一次検査の結果を一度発表しちゃったのに今さらここで二次検査までやると言ったら、情報を操作するんじゃないか、隠して操作するんじゃないかなんという疑いまで出ているわけですよ。私は、行政はそんなことをしないと思うんですよ。私はそれはできないと思うんです、はっきり言って。そんなことをしたら内部告発だって起こりますよ。もうそんなことできる状況じゃない。にもかかわらず、一次検査の結果を発表しないのは情報を独占して操作するんじゃないかなんという疑いまで持たれる。こんな情けないあり方でいいですか。あるいはそんな不信感の中で、国民とともにこれからの日本を築き、あるいは変えていこうとするんですか。
 大臣、どうですか、その辺は。
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坂口力#21
○国務大臣(坂口力君) この点は消費者の皆さん、それから生産者も中には入るかもしれませんけれども、特に消費者の皆さんがどちらの方が安心していただけるか、どちらの方が納得をしていただけるかということだと私は思っておりました。
 私は早く、スクリーニングのテストで出ましたら早く皆さん方にお知らせをする方が皆さん方に安心をしていただけるのではないかというふうに思ったわけでございますが、しかしここは人それぞれとり方が随分違いまして、そして、いやそうではない、これはやっぱり確定した検査のところまで行かないことには安心をしてもらえないんだ、動揺を与えるんだという御意見の方も非常に多かったこと、事実でございます。
 この検査は、都道府県あるいは市町村も入るんでしょうか、地方の屠畜場で行われることであって、そこで責任を持っておやりいただけることでございますから、本当は、どういうふうに検査をしてくれとかそういうことは、それは一律でお願いしなきゃならぬですけれども、検査発表の時期までどうしろこうしろということを国が言うということもいかがなものかというふうに私は思っておりましたが、ここはしかし、その都道府県によりまして、いや早くするよというところもあるし、いやこれはやっぱり確実なところになってからするよというところもあるというふうに分かれておりますが、国の方も意見は分かれたと。どちらかといえばやっぱり確定してからという声が多かったものですから私も旗をおろした、こういうことでございます。
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今井澄#22
○今井澄君 最近、日本の民主主義は地方から大体始まっている。そういう意味では、地方分権の時代ですから、こういうふうに地方が独自に発表するというのは私もいいことだと思いますし、ここで国民がやっぱり選択するんだろうと思いますね。ですから、国があほだったと、国の方がおくれていたということがだんだんわかるんではないかと思って、これはこれでいいだろうというふうに思っておりますが、大臣、ぜひ当初からの御尽力、お気持ちを生かして、ぜひ頑張っていただきたいと思いますし、坂口大臣初め厚生労働省の副大臣や政務官の皆さんに私も期待するところ大でありますので、ぜひこの問題、過ちのないように、せっかく、もうここまでばれちゃったわけですから、このばれた上に国民にいかに、愚民政策ではなくて国民にも参加していただいて、どうやって解決するかということで頑張っていただきたいと思います。
 さて、短い時間の中であれもこれもやりたいと思っているので、どうも一つ一つ不十分なんですが、次に、医療に入る前に、年金のことを三問ほど質問させていただきたいと思います。
 第一問目は、私の学生時代からの親しい友人であります黒岩秩子さんがさきの通常国会のとき、この厚生労働委員会で質問しまして、ぜひ一緒にこれからも頑張ってほしいということで託されたことでありますし、私ども民主党もかねてから年金問題の重要な一つとして取り上げてきた無年金障害者の問題でありますが、去る六月七日の本委員会で、黒岩さんの質問に対して、まず局長とそれから障害保健福祉部長の方から、年金でも対応できない、福祉的措置でも対応できないというつれない答弁のあった後に大臣の方から、「しかし、検討します、このことを。お約束します。」ということで非常に真摯な態度を示されたということに多くの委員が感銘を受けたということで、これ、ひょっとすると長年の懸案であったこの無年金障害者の問題についてもここで一歩進むかなという期待が持たれているところでありますが、その後このことについてはどういうふうに検討が進んでおりますでしょうか。
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坂口力#23
○国務大臣(坂口力君) 黒岩前議員がお取り上げになりまして、また選挙が終わりましてからも、私の部屋にお越しをいただきましてお話をもう一度させていただいた経緯もございます。きょう、また委員から御指摘をいただいたわけでございますが、先般のときにも一遍検討させてくださいと、お話を聞いていて私もそう思ったものですから率直にそう申しました。
 それで、今、障害保健福祉部とそれから年金局と両方とで今検討を進めております。まだ残念ながらもうちょっと結論まで至っていないわけでございますが、しかしその中もいろいろの意見が出ているやに今のところ私も聞いております。しかし、最終の報告を私もまだ聞くところまで至っておりません。早くひとつ議論を詰めてくれるようにお願いをしているところでございまして、そしてそれに対してどうするかという決断もできるだけ早くしたいと思っているところでございます。
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今井澄#24
○今井澄君 私どももこの問題ははっきり言って年金制度の中で対応するのは難しいと。下手に年金制度の中で対応しようとすると、今、年金どうあるべきかの基本的な議論が行われているときにかえってマイナスになると。そうすると、これは臨時特例的な福祉措置としてやるしかないんじゃないかなということで前々から提案を申し上げているところであります。
 この福祉も、前回の障害保健福祉部長さんの答弁ですと、従来の福祉はこうだからできないという極めて冷たい答弁だったんですが、そこのところを臨時特例的な措置として、何しろ困っているわけですから、本当に生活に困っている人をどうするか、自立支援のために御検討いただきたいと思います。
 さて、昨日お尋ねしようと思って通告いたしました女性の年金権の問題、女性と年金の問題なんかについては、ちょっと時間の関係がありますので、省略させていただきます。
 そこで、私は年金については基本的な議論の方向を申し上げたいと思うんです。実は私は、一昨年ですか、年金の法改正案、この委員会で質疑があったときに繰り返し提案したのは、年金の問題というのは一党一派の問題じゃない、あるいはきょうあすの問題じゃない、四十年、五十年、超党派の問題なんだと、だから党派を超えて、参議院のこの国民福祉委員会の中に小委員会でもつくって、時間をかけてじっくり議論しましょうよと、この法案は法案として、ともかく賛否は別に。そういうことを提案して、個人的には何人もの方から賛意をいただいております。しかし、いまだにそういうことはできておりません。
 私は、実は昨年の暮れ、十二月も押し迫ってから、民主党の年金調査団というのを組織しまして、ドイツ、スウェーデン、イギリスと視察に行ってまいりました。ちょうどドイツも年金改革の年、イギリスもステークホルダー年金、スウェーデンもいよいよことしから新型年金実施の年ということで、各国いろいろ悩んだ末の改革案、しかもそこに確定拠出みたいなものも公的年金の中に組み込んだり、非常な苦労をしておられる。やっぱり現地に行ってくると違うものですけれども。
 そこで私は、スウェーデンに二つ学んだらどうかということを、きょうは二問御質問あるいは提案をさせていただきたいと思うんです。
 一つは、スウェーデンがまさに超党派で政治主導でやってこられたんですね。
 私ども行ってお会いしたのが自由党のショーンベリさん、それから穏健党のゲンセルさんという女性の議員お二人と、それからその他何人かの方とお会いしたんですが、実はこのショーンベリさんというのは、この年金改革、一九九一年から始まったんですね、実施まで十年計画で改革をしたわけですが、その一九九一年当時、保守・中道四党の連立政権で、そこの社会保険大臣だったんですね。このショーンベリ大臣が座長になって、各党から、七党から八名だか九名委員を募って続けた。数年かけて報告書を出した。今度その報告書を、それを国会で承認してもらって、そしてその後、今度は実施計画をつくるグループをつくって、これもまた超党派でやって、その間に政権が保守・中道連立から社会民主党にかわって今度は社会民主党の社会保険大臣が座長になって、このときは党が二つ減っているんですけれども、やっぱり五党超党派でやって、やっとことしから新年金が支給されるようになった。
 この経過でもう一つ特徴的なのは、労働組合も経営者団体もこの議論には基本的に入れていないんですね。ある意味で、報告がまとまったところで半年かけて関係団体の意見を聴取している。その過程で聞いているけれども、入れていない。
 この年金の問題というのは、私は、かねがね主張しているのは、もう厚生省から切り離した方がいいと。厚生省は言ってみれば保健衛生の省になって、やっぱり年金というのは別個なんだと。これは財政問題なんですね。だから、ある意味で言ったら非常に冷厳な経済成長率とか人口動態で決まるものであって、これだって政党の思惑で決まるものでは本来ないんですよね。
 そこで、このスウェーデンでも、政党の役員と、あとは言ってみれば大蔵省とか社会省とか裁判所とか会計検査院みたいなところとか、有識者、学者を入れて専門家で七、八年かけて練ってきている。その間に関係団体は入れていないと。私はこれは非常に大事だと思うんです。
 私は、この際、坂口大臣にいろんな面で期待するところが大きいんですが、年金ももうぼやぼやしているとすぐ次のあれになっちゃいますよね。またここで逃げ水のような、またまたもらえない年金改革をやる前に、今ちょうど女性と年金の問題をやっておられますから、この際どうでしょう、超党派でそういう私的な機関でもいいですからやったらどうでしょうね。我々も党派とかそういうことじゃないと思っているんですよ、本当は、安心をつくるために。
 しかも、幸いこのショーンベリさんが一橋大学の高山教授のやるシンポジウムのお招きで来年一月の九日から十三日まで来日されます。ぜひそこで、多分ショーンベリさんも厚生労働大臣にお会いしたいという希望をお持ちのようですし、ぜひ会っていただいたり、そういうことで、これはほかの委員の皆さん方や委員長さんにもぜひ御考慮いただきたいんですけれども、日本もこういうふうにやったらどうかなということを一つ思いますけれども、いかがでしょうか。
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坂口力#25
○国務大臣(坂口力君) 確かに年金と申しますのは息の長いものでございますから、そのときそのときの政権の考え方によって変わるということになってまいりますと、国民に対して非常に大きな影響を与えることは間違いがございません。したがって、そのときの政治の動きということではなくて、やはり安定した形で長期間続くということが大事であることは、私もそのとおりというふうに思っております。
 今、御提案になりました件、これは言ってみれば国会の中でどうしていただくかということでございますから、私が私の今の立場でどうこう申し上げることは甚だ失礼なことだというふうに思いますので、そこは私は差し控えさせていただきたいというふうに思いますけれども、しかし、先生が御提案になりましたその御趣旨というものは私もなるほどそのとおりかなというふうに思いながら聞かせていただいたところでございます。
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今井澄#26
○今井澄君 だから、委員会は委員会としてぜひまた委員長にも、またうちも理事を通じて申し上げますが、非常に不可能な理想論を言っているようですが、検討していただきたいと思うんですが、やっぱり政府の側も、スウェーデンでは社会保険大臣が座長になって各党を集めて、必ずしも国会議員だけじゃないです、やられたようですから、そういう道がないのか。あるいは、幸いと申しますか、今、総理が小泉純一郎さんでこの問題について大変心配しておられる。あるいはそういうことについて、一つそういう全く私的なものでもつくることも模索いただければと思います。
 それから、時間の関係もありますので余りあれなんですが、一つはやっぱり私、スウェーデン方式というのを前からちょっとは勉強していたんですけれども、これはなかなかおもしろい方式なんですね。確かにスウェーデンは実験国家ですし、日本とは違って小さな国で小回りもきくということもあるし、こういう超党派のこともできるのでできたということもあるんでしょうが、私はやっぱり年金に対する不信、特に若者の不信というのはこれは物すごいものがあるということをずっとこの間、自分であれしながら実感していますね。
 民主党としては、今の三階建て制度を基本にしながら基礎年金の税方式化、二階部分は公的年金で賦課方式ということで方針を一応出して主張しているんですが、なかなかこれが説得し切れない。やっぱり複雑な仕組み自身に問題があるんじゃないかということを私はつくづく最近考えているんです。
 不信といったって、一階の国民年金の何か未納者問題、崩壊問題が一つ問題になったり、二階部分の賦課方式では掛けたものが返ってこないという話になってみたり、三階部分は厚生年金基金が企業の経営が悪くてつぶれていっているという問題が出てきた。一体、どこに不信の根があるかもわからない中で、いや三階建てでこの部分はこう、この部分はこう、ほとんど若い人には通用しないですね。
 だから、そういう意味でいいますと、スウェーデン方式の所得比例といいますか、掛けた金に応じて年金が返ってくるというのは、ある意味でちょっと積立方式に似ていますけれども、若い人たちには非常にわかりやすい。所得比例といいますか、保険料に比例して年金が返ってくるという非常に単純なんですよね。ただ、もちろん人口構造が変わったり経済情勢が変われば、それはファクターとして変わるという、それも自動補正方式まで盛り込まれていますから、余り政治家や役人が介入する余地がない。結果的に減ることもあるということが実は問題なんですが、スウェーデンの国民がどこまで納得しているか。それでも、掛けたものが他人のところに行っちゃうというんじゃなくて自分に返ってくるという意味では、この所得比例年金というのはわかりやすいというのが一つ。
 それからもう一つ、財政方式が賦課方式なんですね。積立方式というのは、私はもう絶対これは公的年金として成り立たないと思っています。なぜかといったら、うまく運用する保証なんてだれにもないわけですよ。個人に任せようと厚生労働省が引き受けようと、何とか基金が引き受けようと、こんなの保証の限りじゃない。やっぱりそのときの年金の保険料を納めた人のお金がそのまま年金として配られるのだったら運用の必要もないし、投資の失敗のおそれもないし、積み立てたお金をだれかが変に使うこともないし、むだに使うこともないし、猫ばばすることもないんですよ。賦課方式というのは私は財政方式としては非常にいいと。
 しかも、これはマクロ経済的に物すごく単純化して言えば、その時々の経済がどんなに変動しようと、国民所得の総額が決まれば給与はそのうちの一定割合で、給与の一定割合を保険料で出すんだったら、年々入ってくるお金が決まっている。そこから計算されるわけですよね。それをその年の年金受給者がみんなで分ければ、もらった年金というのはちょうどその時代の貨幣価値といいますか、働いている人たちの生活水準を維持するのに比例してお金が回ってくるわけですから、この賦課方式という財政方式も私は非常にむだがなくていいと思うんですね。
 だけれども、果たしてこれができるかどうか非常に問題だと思うんですが、これは検討に値すると私は思っているんです、できるかどうかは別として、日本で。スウェーデンではもう一昨年から始まりました。どうですかね、その辺検討に値するとお思いでしょうか、どうですか。
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坂口力#27
○国務大臣(坂口力君) 今、そのお話を聞かせていただきまして、日本との違いは、確かに日本も給付それから保険料にも格差がございますが、この保険料の格差よりも給付の格差の方が僕は小さいと思うんですね、今の日本のやり方は。保険料のところにはかなりその額には格差がある、しかし給付される側の年金の額の差の方が私は小さいと、こう思っているんですが、これで若干低所得の人も助かっている面もあるわけでございます。
 最近、パートタイムの皆さん方が多くなってここをどうするかという問題で、このパートタイムの皆さん方もこの中に入っていただいて保険料を払っていただいてという話があるわけでございます。それも私はそういうふうになればいいというふうに思っておりますが、年金財政上から言うならば、そのパートの皆さん方に入っていただいてその少ない額の保険料を払っていただくということで、そうすると、もらっていただくところは格差はそんなに大きくはない、比較的上と下と詰まった形での年金をもらっていただくということになるものですから、年金財政上は非常に厳しくなるんだそうでございます、そこだけを見ますと、財政だけから見ますと。
 だから、そういうこともあるもので、その辺を一体どうするのかなということが、ちょっと私は今の話を聞きながら、解決がどうしておみえになるのかなということをちょっと感じた次第でございます。
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今井澄#28
○今井澄君 確かに、今、大臣が言われたように、今の年金制度はそういう面では非常にもらう人にとってはうまくできている。特に低所得の人にとっては大変うまくできている。だけれども、本当にそれだけでやっていけるか、若い世代の理解が得られるかということが実は今問題だと思うんですよね。また、本当の低所得者に対しては、これは社会保険方式をとるとらないにかかわらず別途これは対策をしなきゃならない。これは医療でも介護でも年金でも何でも同じだと思いますので、それはそれとして、基本的な考え方をどうするか。
 今、経済財政諮問会議から社会保障個人会計なんというとんでもない考え方が出てきている。あれは納税者番号制を入れるための打ち上げ花火だという話もありますが、私は、医療や介護に関してはこれは助け合いの精神で、お金を掛けたけれども戻ってこない、サービスをもらわない方が幸せという保険だと思うんですが、年金はやっぱりそうはいかないと思うんですね。やっぱり掛けた金が戻ってこないというのはどうもうまくないので、私は非常に難しいと思います。実現可能性はともかく、さっき申し上げました方法論も含めて、このスウェーデン方式、今後検討をするということをぜひ皆さん方もテーブルに上げていただければと思います。
 さて、本来やりたかった医療があと十分ちょっとしかなくなっちゃって質問を大幅に削らなければならないのであれですが、今度この医療保険改革も非常に透明にやっていただきたいと思います。
 そういう意味ではスタートはよかったと思うんですね。厚生省試案が出、それに対して坂口メモも出、それで一応まとまって、今度はあっちこっちからいろんな意見が出、これが後どこでやられるかが私ども一番心配なんですね。
 この際、我々も今、二年前に改革案の中間報告を出していますし、これから鋭意出していきますので、やっぱり国会の場なり、そういう与党だけで決めるなんてことのないように、まして一定の圧力団体のもとで与党で決めるなんてことがあったら我々としてはもうこれは断固闘わざるを得ないということを最初に申し上げておきたいと思います。
 さて、私は、基本的に今、経済財政諮問会議とか総合規制改革会議とか、あるいは産業構造改革・雇用対策本部とかいうところから出されてきているのをそれなりに、今の医療改革が進まないことへのいら立ち等、一般の人の意識を反映したものとして非常に重く受けとめたいと思いますが、しかし、なかなかその中には医療というものを、聖域だと私は全く考えませんけれども、ちょっと御理解が足りない面があるような気がして、その面でも坂口厚生労働大臣がその都度新聞に不快感を表明したとか、越権ではないかとかいった、それなりにチェックをしていただいているのを私は応援したい気持ちで拝見しております。
 しかし、最近も経済財政諮問会議の牛尾治朗さんほか三名、四名の方の意見書が出ましたね、十月九日付で。そこの中の「Ⅱ「改革試案」に対する評価」の「(2)「改革試案」は国民の「痛み」が先行している」というところに、負担に伴う価値ある医療の確立に向けての考え方、具体的方針を明示せずに、痛みの側面だけを前面に押し出している感が否めないと。これは深刻に受けとめるべきだと思いますね。ついきのうですか、経団連と日経連の合同部会でもそういうことが出ております。
 私たちはこの人たちの立場に立って言おうとは思っていないんですけれども、経済界からも反発が出ている。まして患者さんを直接扱っている医師会、歯科医師会初めその他あらゆる医療関係団体からも、痛みだけ、これはお金の面ですけれども、そういうことで改革の中身がないということになっています。
 そこで、私はきょう幾つも質問してきて、これだけで一時間以上やりたいと思ったんですができないので、実は医療費の効率化ということについて今いろいろなことが言われているわけです。老人医療費だけでやるのか、管理枠を、あるいは若者にもふやすのかどうかということがあるんですが、基本的な考え方をしっかりしない限り、これまでと同じように診療報酬点数なり総枠予算なりでやろうとすれば反発を招くだけなんですよ。必ずすり抜けるところが出てくるんです。私は医療現場にいたからよくわかります。どんな改定をしようと、どんなにやろうと、必ず抜け道はあって、その中で、患者さんに支持されてちょっとプラスアルファをして経営を安定させる病院もあるし、患者さんの利益を無視してあくどいことをやって利益を得るところもあるし、何とかなるんですね。
 そこで、実はどういうふうにすれば医療費は本当にやむを得ない医療費だけにできるのか、むだな医療費がなくせるのかということについて、私も参議院に当選させていただいて以来ずっとやってきました。それで、私はいつも我が長野県が一人当たり老人医療費一番低いですよということを自慢げに、なぜかということで議論を予算委員会の場でもここでもさせてきていただきました。
 ついおとといですか、医療費マップが配られました。私も今、壁に張ってありますけれども、皆さんのところに配られたと思いますが、御承知のとおり西高東低ですね。西の方が真っ赤、それで北海道が真っ赤で、長野県とか阿部委員長の山形県とか前の中島委員長の山梨県とか、低いわけですよ。
 何で同じこんな狭い日本の中でこんなことが起こるのか。これは高齢化で補正しても同じことなんですよね、高齢化率で。あと確かに風土病もあるかもしれません。風土病とは言いませんけれども、私が専門にやってきた肝炎に関しては西高東低です。これはもう地域的なことがあるのでぜひ取り組んでいただきたいと思いますし、最近の厚生省の御尽力、努力は多としますが、それをのけても、何で地域差が出るかということは実は医療費のむだがどこにあるかを解析する上で非常に重要なポイントだと思うんですね。
 一つは、老人医療費がなぜ高いかということでやってきました。最近、「医療費の地域差」という本が地域差研究会というところから出ました。東洋経済新報社、ちょっと高くて三千六百円なんです。この研究会の主宰者が、実は先ほどちょっと御紹介いたしました、あのエイズの郡司メモで悪名高くなった郡司篤晃君、私の大学時代の同級生であります。今は聖学院大学の教授です。九月十一日発行なんですね、最新のものです。
 彼は、これまで医療費の低い、例えば長野県はどうかと。一方で平均寿命が長いじゃないかということで、予防活動をやったとかですね、我々予防活動やりました、あるいは家が広くて家へ帰れるんだとか、いろんな社会的要因とかいろんな分析がありましたが、これは純粋近代経済学分析なんです。中を読んでみてもよく理解できないんです、いろいろな数式が出てきたり表が出てきたり。レセプトをもとに分析しているんです。このレセプトというのがまたインチキでして、レセプトを通すためにレセプト病名というのをつけるわけですよ、レセプト病名というのをつける。だから、病名と医療費が適正かなんて判断できないんですね、だから非常に問題だと思うんですが。
 ただ、がんについての医療費分析、私、びっくりしました。がんに関してはレセプト病名というのはないんですよ。CTを撮った、脳腫瘍の疑い、こういう病名はつけますよ。だけれども、それはオミットしますからね。がんはほとんど間違った診断はまずないだろうと考えていい。
 ところが、そのがんの医療費が北海道が高いんですよ。何でですか。それで、私は二、三、地元の人にも聞いてみたり、この本をじっと読んでみました。わかりました。要するに、彼は結論的にこういうことを言っているんですね。これは老人医療費だけの問題じゃないんだと。今、医療というのは公定価格で点数が決まっています。公定価格が決まっていて価格競争ができない状況の中で、だけれども患者はどこの病院でもかかれるというフリーアクセス、非常にいいものだと言われている。言われているんですが、そのフリーアクセスのもとで、情報の非対称性ということはあるけれども、患者が自由に病院や医者を選べるということで、基本的に競争原理が働くんだ、市場が成り立っているんだという前提でやっているけれども、全然それがおかしいことになっているんです。
 どうなるかというと、病院もどんどんどんどんふえてきた、医者もふえてきた、患者さんが来ないとやっていけないからどうするかというと、設備投資をするんですね、広い意味で、職員を雇うことも含めてでもいい。設備投資をすると、そのコストを回収しなきゃならない。コストを回収しなきゃならないから収入をふやさなきゃならない。患者さんがふえただけではだめで、一人当たりの患者さんにちょっとずつ乗せるんです、初めは良心の痛まない範囲で害のない検査や薬を。そのうちに苦しくなってくると、背に腹はかえられずで、害があろうがなかろうが点数を上げる。そのために実は出来高払い制というのが実にいい仕組みになっているんだ。
 そして、その結果、その病院はどうなるかというと、経営が楽になるかというとますます苦しくなる。要するに、地域の中で競争ということが行われているということで、かえって医療費が上がってだれも得をしていない。患者さんも余分な治療をされたり余計な検査や薬をもらう、そして医療機関の方もやればやるほど苦しくなる。どこにお金が行っているかというと、きのうの夕刊に出ていました、医療機械屋さんとか、あるいは薬屋さんとか、あるいはお金を貸す銀行屋さんとか、そこへまたもってきて株式会社を入れて株主にまで配当をしようとする。どこか間違っていませんかということなんですね。
 しかも、もう一つこれを読んでおもしろかったのは、むだな医療費は、医師がむだをつくっている部分が七割だ、だけれども患者がつくっている部分が三割ある。共同でやらない限りだめだということですね。
 それともう一つ、北海道でなぜそうなるか。現場でいろいろ聞いてみますと、確かに北海道は人口だけじゃなくて病院が札幌集中なんですね。非常に競争が激しい。内地からまで患者を集めて老人病院が広がったことは有名ですよね。サービス競争をするわけです。そこで、そのコストを穴埋めするために少しずつ点数を上乗せするわけです。
 私は十四年間審査委員をやっていたんですが、どうも調べてみると都道府県単位で医療費の高低が決まると。もう少し低いレベルで、二次医療圏とか市町村で比較しても余り差がなくて、都道府県ごとの差が出る。なぜか。これは審査会にあるんじゃないか。社会保険と国保と二つ審査会が都道府県ごとにありますね。私も十四年間国保の審査委員をやりました。
 北海道の審査は、恐らく札幌で厳しい競争の中でちょっとずつ上乗せをしている医療機関の先生方が集まって審査会が構成されている。そうすると、悪意でなくても、まあ医療というのはこんなものだというおのずと高いレベルの意識が形成される。そうすると、北海道の道東であれ道北であれ、過疎の地であっても札幌基準の審査というか、このぐらいが標準の医療だなというふうなことでお金が支払われる、審査が行われる。
 考えてみますと、長野県の私どもは、私ども国保、地域医療の大先輩、リーダーである吉沢国雄先生、浅間総合病院の院長、その後の後の院長の倉沢隆平先生、もう徹底的にむだな薬は使うなということを言われました。その浅間病院でも私の行った諏訪中央病院でも、全国レベルでも医薬品の比率は低いんですね。外来では患者とけんかですよ。腕を出して待っている患者に注射はしない、帰れと言って、なぜ注射が必要ないか、毎日そんなことをやってきたわけですよ。そういう国保の病院が組織立って運動をしていた。
 ひょっとすると、それも地域の医師会の先生とも常日ごろ勉強会をやっていますからそういう雰囲気ができたのかもしれないということもありますと、彼が提案しているのは、やっぱりインセンティブを与える方向にしなきゃならない、もうこれは定額払いしかないと。フリーアクセスについても、情報を幾ら公開しても患者さんが完全判断できるかどうかわからないからゲートキーパーをつくる必要がある。言ってみれば、家庭医のような問題ですね。
 私はそれは非常に大事なことだと思うんですが、いかがでしょうか。
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坂口力#29
○国務大臣(坂口力君) もう時間がないようでございますから簡単に申し上げさせていただきますが、医療制度改革、どうしても今回はやり遂げなければならないというふうに思っている次第でございます。
 どこをどういうふうにやっていくかということにつきましては、もちろん財政上の問題もございますけれども、今お話がございましたとおり、制度そのものの改革をやらなければならない。制度そのものの大枠の改革をやらなきゃならぬですが、その前に現在の制度の中でむだになっているところを省かなければならない、これも御指摘のとおりだ思っております。そのむだになっているところを制度上、これはむだになっているようなところは制度上直していかなければならないと思います。
 例えば、保険制度等につきましては、さまざまなところで、国保のお話が出ましたが、国保も各市町村に分かれまして三千からの保険者になっている。これはもう高齢者が五〇%にも達してきている町村があるわけですから、そういうところがこれからそこでやっていけるわけがないわけでありますから、ここは統合化を目指していく以外にないというふうに思っているわけでございます。そうした問題が一方にございます。
 そして、今度は徴収をしますのも、いろいろなものを国は徴収していますけれども、ばらばら徴収しておったのでは徴収費が余計かかる。それは一つにまとめていただくものはいただくということにして、徴収費をそこでやはり国の方もこれは血を流すべきだというふうに思っているわけであります。
 そうしたよく見えるものと、それから今もお話にございました見えない部分がある。見えない部分はどうかといえば、一番やはり中心になりますのは、これは保険診療。保険点数のあり方、保険の診療報酬の中身、そこを私はやはりもう一度見直す必要がある。基本的な考え方をそこにきちっと整理をしてやった方がいいだろう。よくホスピタルフィーだとかドクターフィーだとかということが言われますが、そうしたものもちゃんとやはり見るべきものは見なきゃいけない。
 しかし、どの病院も大きな機械、機具を据えつけなければやっていけないような体制は、これは好ましいことではないというのが私の基本的な考え方でございまして、そこを少し議論を深めさせていただきたいというふうに思いますし、この委員会におきましてもまたいろいろと御議論をいただければ幸いでございます。
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