金田誠一の発言 (経済産業委員会)
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○金田(誠)議員 おはようございます。民主党の金田誠一でございます。
ただいま議題となりました自然エネルギー発電促進法案につきまして、提出者を代表して、その提案の理由及び要旨を御説明申し上げます。
二十一世紀最大の環境問題である地球温暖化を防止するために、化石燃料の使用を抑制し、クリーンで再生可能な自然エネルギーを大幅に導入することが強く求められています。
風力発電を例にとれば、昨年末に世界全体で二千三百万キロワットを超え、この一年間だけで五百五十万キロワット、三割以上も成長しました。
一方、我が国においては、風力発電はここ数年は倍増ペースが続いているものの、それでも世界全体のわずか一%程度と大きく立ちおくれています。
こうした中で、国会においては三年前に超党派の自然エネルギー推進議員連盟が発足、多くのNGOや自治体首長、自然エネルギー発電事業者の方々とともに、昨年、自然エネルギー供給促進法案、いわゆる議連統合案が策定されました。この法案は、自然エネルギーで発電した電力を固定価格により安定して買い取るもので、類似の法律は既に多くの欧米諸国で実績を上げています。
ところが、この法案に対して、経済産業省はRPS方式を対置してきました。RPSとは、一般的に、自然エネルギーで発電した電力の買い取り量を割り当てし、それに証書取引がセットになる制度で、証書取引の部分で市場原理が働くとされているものの、自然エネルギーの普及が著しく立ちおくれている我が国において十分に機能し得るとは到底考えられない方式です。
そこで、超党派の議連としては、その欠陥を可能な限り補うものとして、RPS議連検討案を策定し、さらに、公表された政府案に対しては、七項目にわたる意見書を提出して善処を要請してきたところです。
しかしながら、こうした努力はことごとく無視され、このたび電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案として提出された政府案は、RPSとも呼べない奇妙なものとなっています。
以下、政府案の問題点を指摘します。
第一に、法律の目的に地球温暖化防止ということが全く触れられていません。
第二に、RPSといううたい文句にもかかわらず、証書取引を初めとする価格決定システムについては何の規定もありません。これでは官僚に統制されたやみ市場ができるだけです。
第三に、エネルギーの種類を分けずに一括で割り当てを設定するため、安価で大規模な廃プラスチックなどの廃棄物発電が大部分を占め、風力、太陽光、バイオマス、中小水力など本来の自然エネルギーは廃棄物発電に割り当ての枠をとられて衰退します。
第四に、割り当ての中に入ってくる廃プラスチックなどの石油系廃棄物の燃焼によって、日本の二酸化炭素排出を二%もふやしてしまうと推計されています。
第五に、以上の問題点に加え、移行措置の配慮がないため、風力発電はことしはゼロ成長にとどまる懸念があります。また、価格の高い太陽光発電は実質的に対象外となり、バイオマスは廃棄物とごっちゃにされて促進が阻害されるなど、今あるささやかな自然エネルギーにも大打撃となります。
第六に、政府案は、官僚が密室でつくった法案であり、官僚の裁量と監視を基本とする制度です。これは、政治主導、地方分権、情報公開、市民参加のすべてに逆行するものです。
我々野党四党は、以上のような認識のもとに、原点に立ち返って、既に普及拡大の実績がある固定価格による自然エネルギー買い取りを保障する法制度の実現を目指し、このたび、自然エネルギー発電促進法案を提出いたしました。
次に、法律案の要旨を説明します。
第一に、法律の目的として、枯渇しないエネルギー資源の有効な利用及び温室効果ガスの排出の抑制による地球温暖化の防止を図り、持続的に発展することができる社会の構築に資することを明確に規定しています。
第二に、自然エネルギー発電の定義として、自然現象または生物体に由来する枯渇しないエネルギー資源による発電であることを明記し、廃プラスチック発電等を除外しています。
第三に、政府が定める供給目標等は、自然エネルギー発電の種類ごとに定めるものとし、価格の高い太陽光発電なども実質的に除外されることのないようにしています。
第四に、供給目標、供給促進計画、買い取り約款、技術上の指針等、重要な事項についてはこれを公表することとし、情報公開を担保しています。
第五に、電気事業者は、自然エネルギー発電の種類ごとに、買い取り条件について買い取り約款を定め、いわゆる回避可能原価を下らない額で買い取ることとしています。
第六に、国は、自然エネルギー発電を行う者の電気の売り渡しについて、予算の範囲内において必要な補助を行うことができることとし、経済産業大臣は、補助の基準となる単価を、いわゆるセカンド・プライス・オークション方式の入札によって定めるものとしています。
第七に、国は、自然エネルギー発電の設備に要する費用の一部及びいわゆる系統連結等に要する費用について、予算の範囲内において必要な補助を行うことができることとしています。
第八に、電源開発促進対策特別会計法の一部を改正し、自然エネルギー発電促進法の規定に基づいて行う補助ができるものとしています。
以上が、本法律案の提案理由及びその要旨です。
既にお気づきのとおり、本法案は、いわゆる議連統合案に基づき、同案が電力のほかに熱の供給についても対象としていたものを整理して、電力のみを対象としたものです。したがって、与党のメンバーも含めて、今日的に考え得る最も効果的かつ現実的な法案として合意されたものであり、十分に御理解いただけるものと存じます。
何とぞ、慎重に御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
どうもありがとうございました。(拍手)