金子哲夫の発言 (憲法調査会)
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○金子(哲)委員 社会民主党・市民連合の金子であります。
この百五十四通常国会の最後の憲法調査会になると思いますので、この通常国会の憲法調査会のまとめ的な意味で、私なりに二つの点について意見を述べたいと思います。
第一は、地方公聴会についてであります。
今国会中に二度の地方公聴会が実施されましたけれども、この地方公聴会での意見陳述人の発言をどのように本調査会論議に反映していくかという問題であります。
沖縄、北海道の二会場で開催されましたが、いずれの会場でも、多くの陳述人から憲法九条についての発言が行われたことは周知のとおりであります。その意見は、憲法前文、九条にうたわれた平和主義を高く評価するものであったと私は感じております。私たちはこの発言を率直に受けとめることが重要だと考えております。
これらの発言を一部の地域的なもの、沖縄特有のものとする意見もあるように聞こえてくることを、私は非常に残念に思っております。特に、沖縄の発言では、沖縄戦の教訓は軍事力で国民の生命は守れないことなど、さきの大戦での国内唯一の地上戦という具体的な体験を通してのものであっただけに、その意味は大きいと言わなければなりません。憲法の中にうたわれている平和主義というものが、こうした過去の戦争体験と反省の中から生まれたことを改めて強調したいと思います。
しかも、この時期は、憲法の平和主義、基本的人権の尊重などに真っ向から対立する有事関連三法案が国会に提出されていた時期であったことも思い合わせて考えなければなりません。私は、再び過ちは繰り返してはならないということを強調したい、またそのことが強調されたと考えております。
また、その後開催された北海道での地方公聴会においても、憲法の平和主義を守る立場から憲法九条などの改正に反対する意見が、六名中五名もありました。
このことを考えてみますと、国民の中に、憲法九条を中心とする世界に誇る平和主義に対して強く支持する声が強いということを示しているというふうに私は考えております。むしろ二十一世紀に向けて世界に広げるべきという指摘がありましたが、これらの論議は、これまでの各地方公聴会でも同様に出された意見であるということも重要に考えなければならないと思います。
先ほど申し上げましたけれども、こうした意見を地域的なものとか一部のものとか考えることはできないというふうに考えております。私たち憲法調査会は、こうした地方公聴会での意見を真摯に受けとめる姿勢が求められていることは当然のことだということを改めて強調したいと思います。
意見陳述者は、この二回の場合は、すべて一般公募により応募された方々の中から私ども幹事会の協議において選ばれた人々であるということであります。つまりは、すべて調査会の責任において人選された人たちによって地方公聴会における意見陳述がなされているということを改めて申し上げたいと思います。また、地方公聴会の意見陳述について今後どのように本調査会に反映させるかについても、さらに幹事会などを中心に検討されるべきだというふうに考えております。
次に、今国会から始まりました小委員会について少し意見を述べたいと思います。
先ほど小委員長の報告ありましたように、四小委員会において精力的に調査活動が進められたと私も考えております。しかし、いまだ調査すべき事項がたくさん残っているということも事実でありまして、私は、引き続き、小委員会においてこれらの事項について調査を続行すべきだということを考えております。
小委員会において、新しい試みとして自由討論を行うこととしたことも一つには成果があったというふうに考えておりますが、ただ、残念なことでありますけれども、参考人に対する質疑が終了した時点で委員会の空席が多くなっているということも多々あったわけでありまして、今後のこの小委員会の運営のあり方、また委員相互の討論の進め方などについても、さらに工夫、努力が必要だということを最後に申し上げて、私の意見としたいと思います。ありがとうございました。