田久保忠衛の発言 (憲法調査会国際社会における日本のあり方に関する調査小委員会)

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○田久保参考人 これは、こういうことでございます。ジオポリティカル、地政学的な、あるいは戦略に関することは、アメリカは絶対に口にもしなければペーパーにもしない。しかし、今、現実の世界に起こっていることはどういうことかということを申しますと、中国の周辺をごらんいただきたいんでございます。
 一番長い国境を持つロシアとアメリカはがらっと関係が変わってしまった。それから、日米は二国間で最も重要な国家関係だよとブッシュが言っている。それから台湾には、これは明示的に、戦略的あいまい性というのをなくす、はっきり台湾にコミットしている。現に、二月にブッシュがここに参りましたときに、先生方の前で演説をやったときに、台湾に対するコミットメントは守るとずばり言って、それから北京に行きまして、江沢民との間でも、台湾関係法は守りますよと平然と言ってのけた。これは何かといいますと、台湾は、独立を言われては困るよ、しかし、台湾に対する軍事関与をアメリカは何としても防ぐよという意思表示だと思います。
 それから、先ほど申し上げましたように、インドとパキスタン、印パは今一触即発のような緊張感がありますけれども、両方にびしっと針を打ち込んでいるのはアメリカでございます。今、アーミテージがニューデリーに行って、パキスタンに行く。その後、すぐチェイニー副大統領が両国を回ります。これは、両方のけんかはやめろ、こういう強い働きかけを行おうとしている。
 こうなりますと、ざっと見てまいりますと、中国の周辺はどういうことになっているのかねということでございますよ。アメリカの息のかかった国、あるいは同盟国、友邦国が続々できてしまっている。中国に関しましては、先ほど申し上げましたように、エンゲージメントポリシーで、国際社会に出ておいで、オリンピックもやってちょうだい、WTOはしっかりやってよ、こういうふうにやっているんですが、片や軍事面、安全保障面では、これ以上ののさばり方は許さぬよという二面を持っている。
 したがいまして、結論的に申しますと、アメリカは何とか中国を国際社会の仲間に引き入れて、これでスムーズにこういう仲間に持っていきたい、そのために、悪あがきをしたらパンチも出ますよ、こういうことではないかなというふうに考えております。

発言情報

speech_id: 115404188X00420020606_017

発言者: 田久保忠衛

speaker_id: 4757

日付: 2002-06-06

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会国際社会における日本のあり方に関する調査小委員会