中村民雄の発言 (憲法調査会国際社会における日本のあり方に関する調査小委員会)

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○中村参考人 現実にその論議はございます。
 それに入る前にちょっと歴史のお話をいたしますと、実際、御指摘のとおり、一九五〇年代、ちょうどEECができる前に、むしろ防衛共同体案というのがございました。ヨーロピアン・ディフェンス・コミュニティーが先に出てまいりまして、ディフェンスをつくる限りは、それを政治的に統制する共同体も必要だから、政治共同体をつくろうというお話がむしろ先に出てきていたんですね。ところが、その発起人であったフランスが実は議会の承認を得られませんで、その条約自体が立ち消えになってしまうというところから、それならばできる経済からやりましょうということで、五七年の経済共同体が出てくる。こういう経緯がございます。
 ですので、確かに、ヨーロッパは常に、EECの発足の当時から安全保障問題を背後に持っておりました。現代に至っても、その安保問題について、立場の相違を含めて激しい論議があることは確かです。NATOをあくまでも主体にして考えていくべきだという立場もあれば、そうではなくて、御指摘のとおり、ヨーロッパ独自の防衛力をむしろ強化すべきであるという立場もございます。
 しかし、現実問題としまして、既にある軍事設備の充実度、それから利用状況を考えますと、NATOの協力抜きで独自のヨーロッパの軍事力を持つということは不可能であろうと思うんです、今の状況では。ですので、やはり何らかの妥協を探るしかないと思います。
 したがって、論議は完全にクリアカットではありませんで、どうやればその二つの立場を融和できるか、そのあたりで進んでおるというふうに理解しております。

発言情報

speech_id: 115404188X00520020711_012

発言者: 中村民雄

speaker_id: 6229

日付: 2002-07-11

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会国際社会における日本のあり方に関する調査小委員会