2002-07-11
衆議院
中村民雄
憲法調査会国際社会における日本のあり方に関する調査小委員会
中村民雄の発言 (憲法調査会国際社会における日本のあり方に関する調査小委員会)
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○中村参考人 アジア共同体という言葉で何を考えるかにもよりますけれども、私自身の考えでは、まずは経済的な利益の問題の前に、アジアの各国がそれぞれの国だけで統治を実効的にもはやできない事態に直面しているという現実認識を共有することから始めないと、この話は進まないと思います。
ですので、それは経済問題だけではございません。政治的な問題も含めて、とにかく一国ではとてもやっていけないから協力しましょうという、そういう気持ちがまず共有されて初めて、じゃ、どういう制度をつくりましょうかという話に進んでいくことになると思いますので、単純に自由貿易協定をたくさんつくっていって、いつの間にか共同体に近づくというふうな発想ではないだろうと思います。それがまず第一点申し上げたいことです。
もう一つは、現実的な策として、自由貿易協定を一つ一つつくっていくというのもあながちおかしなことではないのですけれども、しかし、現在の貿易問題というのは常に経済以上のものを含んでいます。例えば、遺伝子組み換え食品の問題を一つ取り上げましても、それは商品という問題だけではないですね、人の健康に常に関係する問題ですので。そうすると、そういったものを個々別々の国と条約関係を結ぶということだけで議論が尽くせるかというと、そういうことはないわけです。やはり共通の場をつくって、きちんと話し合わなければならない、制度的な枠組みを要求する声というのは出てきますので。
したがって、まずは、一国ではできないことは何なのか、そして、共通に共有できるような価値というのは何なのかというようなことを政治的に析出していく、だんだん明確化していくということが恐らく必要であろうというふうに思っています。