中村民雄の発言 (憲法調査会国際社会における日本のあり方に関する調査小委員会)

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○中村参考人 御指摘のとおり、EUのまとまりを強調すればするほど、ほかとの差異が出てくるというのは論理必然でございます。現実に、これは本当に悲惨な状況に既に陥っておりまして、EUの対外的な関係での移民政策や難民政策が、特に近時急速に非常に門が狭くなってきております。こういった問題一つとりましても、その違いというものが、外との関係での平和を保つものなのかという疑問を持たざるを得ません。これは私も全く同感です。
 しかしながら、公平のためにEUの中の方から見てまいりますと、コソボ紛争をきっかけにして、あのときEUとして何もできなかったという非常に悔悟の念が彼らにあります。したがって、例えば、先ほど申し上げた基本権憲章として、人権価値をどういうものを共有するのかを再確認して文書化する、あるいは第二の柱の、外交政策での行動手段を強化する、特定多数決を部分的にも導入して拡大するとか、それから、より拘束的な手段が使えるようにするとかといったような改正をしました。
 さらには、少なくとも身内の中での人権侵害国に対しては制裁をしようということでEU条約の改正がなされまして、アムステルダム条約、九七年の条約のときに、EUの構成国の中で人権侵害を重大に継続しながらやっているような国があった場合には、議決権の停止を含めて制裁を行うということが規定されました。それが近時のニース条約でさらに一歩進められまして、そういった十分重大な人権侵害がありそうな国、危険がある国もまたその制裁の対象になるというふうになってまいりましたので、少なくとも自分たちの中で悲惨なことをする国がないようにしようという自戒の念はまず来たと思うんですね。
 その後で、それでは、それが外との関係で公平に同様に保たれるかというと、ここは今後の課題ということだろうと思います。

発言情報

speech_id: 115404188X00520020711_026

発言者: 中村民雄

speaker_id: 6229

日付: 2002-07-11

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会国際社会における日本のあり方に関する調査小委員会