松井茂記の発言 (憲法調査会政治の基本機構のあり方に関する調査小委員会)

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○松井参考人 一般に、国の統治の基本にかかわるような根幹的な問題については、裁判所が司法権あるいは司法審査権を行使すべきではないというのが統治行為論と呼ばれるもので、政治問題の法理というふうに呼ばれることもございます。御承知のとおり、日本の最高裁判所は苫米地事件と砂川事件等でこのような考え方をしております。学界におきまして、このような法理を認めるのかどうかをめぐって意見が分かれているところでございます。
 私自身は、統治行為論と呼ばれるものが極めて不明確であるということと、何かいろいろなものが統治行為論という言葉で語られているために、非常に適切でない状況を招いているのではないかというふうに考えております。
 司法権が憲法によって裁判所に付与されておりますが、日本国憲法は、裁判所以外の機関に一定の事件の紛争の解決を明文の規定でゆだねております。また、明文の規定がなくても、憲法の規定を読んでおりますと、そこから暗黙のうちに裁判所以外の機関に対して一定の事件の処理をゆだねていると考えることができるような事例がございます。私は、例えば衆議院の解散などはそういう事例ではないかと考えております。したがいまして、このような事例では、やはり裁判所の司法権行使には限界があると思っております。
 ただ、それを超えて、高度に政治的であるとか、あるいは統治の根幹にかかわるような問題だからであるという、ただそれだけの理由で司法権の範囲から外れると考えるのは妥当ではないんじゃないかと私は思っております。

発言情報

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発言者: 松井茂記

speaker_id: 34553

日付: 2002-05-23

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会政治の基本機構のあり方に関する調査小委員会