永井英慈の発言 (憲法調査会地方自治に関する調査小委員会)
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○永井小委員 民主党の永井英慈でございます。
神野先生には、きょう、二回目、お話を伺いまして、前回はセーフティーネット論、それできょうはトランポリン論というようなことで、大変関心を持って伺いました。
きょうは、先生、財政の御専門なので、その視点からお話を伺いたいと思うんですけれども、私は、地方分権は待ったなし、すぐにでも実現しなければいけないこの国の緊急かつ最大の課題だと思っております。これは、今、構造改革、構造改革ということが叫ばれておりますけれども、究極の構造改革とは何かと私なりに考えてみますと、統治構造の改革が何よりも先、その核心が地方分権であると思っております。
日本は大変ゆゆしい事態になっております。例を挙げれば、学校崩壊、学級崩壊、授業放棄、教育の現場の荒廃は、もう目を覆うばかりであります。金融機関を初めとして、経済界、財界、産業界もこれまた大変なモラルハザードを起こしていることは、私が多くを申し上げる必要はないと思うんです。さらには、法曹というか司法の世界でも、まさに耳を疑うような出来事が報道されておるわけでございます。さらに、恥ずかしながら、日本の国政における疑惑の噴出、そのモラルハザードというのは、もう言語に絶する状態で、まさに政治不信の極に達していると思うんです。
そのようなことで、日本のあらゆる分野でモラルハザードが起きてしまって社会が大変な混乱に陥っていることは、私が多くを強調する必要はないわけでございます。
その一番の根源的な問題は何かということで、私なりに考えてみました。それは、極度の中央集権であります。中央政府に権限と財源を徹底的に集中させて、富国の政策、国力の増強、そういうことを中心に、明治以来一世紀以上にわたってこの国の形ができ上がってきたと思うのです。
そこで、どういう現象が起きたかというと、すべて国への依存、国へお願いする、国へ頼む、これが各自治体、地方に蔓延してきたことは事実です。同時に、地域の住民も行政に依存する、行政に頼むということで、地方自治体にしても国民にしても、自立心とか自己責任というような最も大切にすべきモラルの根源が失われて、依存心のみが肥大化してきてしまった。そこにモラルハザードの最大の原因があると思っております。
したがって、この巨大な中央集権こそ諸悪の根源であって、このすばらしい日本を立て直すには、徹底した地方分権によって、地方の自立を促す、地域の住民の創意工夫を生かしていく、そういう社会の構造にしていかなければならぬ、あるいは統治の構造にしていかなければならぬという基本的な考え方を持っておりまして、これから質問でございます。
今お話がありましたように、三千三百余りの市町村があります。その上に四十七都道府県があります。そして中央政府、国というような三層の構造になっておるわけでございますが、この地方分権においてどういう地方制度、どういう統治構造が理想的なのか。今伊藤先生からもお話が出ておりましたけれども、道州制をしいて、思い切って市町村という基礎自治体を統合していく、そこに地方、地域の自律性、能力というものを高めていく、そして広域自治体としての都道府県の合併等々も積極的に行っていく、州制度ですね、そういう道州制のような考え方について、先生のお考えをいただければと思います。
さらに、それに付随して、財政の面でもお話をいただければありがたいと思っております。ありがとうございます。