片山善博の発言 (憲法調査会地方自治に関する調査小委員会)
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○片山参考人 私、きょうここに出させていただいていると思いますが、論文の中では、これは税の世界の要は学会誌みたいなものですから、理論的なことを書いてあるのでありますが、なかなか、正直言って、我が国の今の制度の中では理論と実践とがぴったり一致するというわけにはいきません。
それはなぜかといいますと、今の日本の地方財政の構造というのはやや異質なものがありまして、さっき言いました固定資産税の税率にしても、一・四%を例えば一・三にするとか一・三八にするとか、そうした途端に法律によって起債の発行権能がなくなってしまうということがあるんです。これは総務省が嫌がらせするとかじゃなくて、国会でつくった地方財政法によって起債が発行できなくなってしまう。
したがって、全国どの自治体に行っても、固定資産税は一・四を下回る団体がないんです。どんなに行革をやっても下がらないんです。そういう仕組みが今あるものですから、行政水準とバランスをとりながら税を操作するということは、実際今できない仕組みになっているんです。そういう限界があるので、そこを取っ払ってくださいという話を今しているのが一つです。
それからもう一つは、私は今、とにかく歳出というものが、税と連動しないで何と連動しているかというと、国の補助金とか有利な起債の許可とかと連動して歳出が決まってしまうという傾向があるものですから、そこをやめましょうと。補助金がついてもつかなくても必要なものはやる、必要でないものはやらない、有利な起債がついてもやらないものはやらない、そういうところで一件一件今査定をしていまして、しかもそれを情報公開しています。今までは量的管理で、議会にもどぼんと量的な資料だけで出して、あと走っていたんですけれども、それを丁寧な一つ一つの資料で出して、それで本当にこれは要りますか、要りませんかという今吟味をやっています。そうやって、歳出をできる限りスリムにする、要らないものはやめていくということを今やっております。
そこから先、さっき言いましたけれども、じゃ、それで、例えば鳥取県のようなところで税率が下がるかというと、現実にはそんな下げるだけの余裕はもちろんありませんし、それから制度的にも、ちょっとでも、びた一文まけたら途端に起債がストップする、そういう制約がありますから現実にはできない。原理原則と実践との大きな差を痛感しています。