トーマス・バーンの発言 (財務金融委員会)
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○バーン参考人(通訳) お答えいたします。
二点あったかと思います。
まず第一に、ここでもやはり対外収支ということが言われました。まず、国内債務の規模ということを考えますと、IMFの認識でありますと、GDP対比、この債務、GDP対比というのが一四〇%を超えている、これが二〇〇一年の状況でありますし、また、一般政府債務、これを歳入に比べますと、四〇〇%を超えているというような状況であります。
そして、対外債務は、これを純資産で見てみますと、最近のこれは日銀総裁のステートメントによりますと、GDPの三〇%ぐらいだというふうに理解しております。
これは実際には、これは政府がアクセスできないような民間部門の資産を含んでおります。公共部門の資産、そして日銀の、公共部門の、実際、この資産、対外資産というのは、三〇%よりもっと低いわけであります。もちろん、外貨準備高というのは、GDPの中で見ますと一〇%ぐらいの割合になっております。その意味で、対外的な強さということを考えますと、失礼、これはリソースということ、直、すぐに政府が何らかの形でアクセスできるようなものではないと。そうしますと、政府といたしましても、恐らく、こうした資産、とりわけこの非政府部門、民間部門が保有している資産に対して、なかなか簡単にはアクセスできないような状況にあるというふうに理解いたします。
また、債務の規模ということを考えますと、全体的に見ると、これは実際に、ほかの例えば格付で、外貨建てでということで見てまいりますと、かなり、我々としては大きな問題があるというふうには考えていないわけです。ですから、デフォルトということに関しましては、外貨建てのもので見ますと、それほど大きくないと考えております。
先ほど申し上げましたように、我々、デフォルトの定義というのは広く考えておりまして、基本的な契約が何らかの形で一方的に変更させられる、あるいはまた満期構造が変わっていくということ、また現行システム内にとどまらない強制的な債券の交換であるとか、あるいは例えば財務省証券のみを対象としたような税の導入であるとか、あるいは資本課税などを考えております。例えばインフレ、例えばそれがハイパーインフレであっても、我々のデフォルトの定義では、デフォルトとはみなしておりません。
また、もう一点。例えば自国通貨建てでデフォルトを起こしたというようなケースがあります。一番最近が九八年のロシアのケースであります。これは外貨建てでのデフォルトではなく、自国通貨建てであります。もちろん、日本とロシアは全く違います。ロシアは新興市場国家であります。
ですから、日本のシナリオの場合を考えてみますと、どのような、同じようなデフォルトの状況が発生するというふうに我々は考えておりません。例えば、かなり、では財務省証券のみを対象とした非常に差別的な資本課税などが起こるというようなことも考えられておりません。
例えばまた、イタリアのケースを先ほど申し上げましたけれども、これは実際に満期構造を変更してしまった、これは一回に限らず二回にわたって満期構造を変えてしまったというような状況があったわけであります。そこで我々としては、格下げをしたわけであります。
それで、日本の状況に戻りますと、このシングルAのレーティングに関しましては、これはソブリンレーティングをサポートするだけではなく、実際に民間企業の社債をサポートするものであります。このシングルAのレーティングに関しましては、非常にプラスの属性を持っております。とりわけこのアッパーミディアムに関しまして、元本あるいは金利の支払いに関しまして何らかの形で問題が発生するということはないというふうに考えております。
その意味で、我々としては、このシングルA、A2という形での格下げを行いました。