2002-05-29
衆議院
山花郁夫
政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会
山花郁夫の発言 (政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会)
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○山花議員 お答えを申し上げます。
まず、質問、二点ほどあったかと思いますけれども、保護法益に関して、刑法の第二十五章「汚職の罪」、百九十三条以下の保護法益について、公職にある者の廉潔性ということが保護法益だという御指摘がございましたけれども、わいろ罪のケースですと、正当な職務をやった場合についても違法であって処罰されることがあります。したがいまして、説明の仕方としては、廉潔性だけではなくて、それに対する国民の信頼ということも入っているというふうに認識をいたしております。野党案のあっせん利得処罰法でありますけれども、この保護法益については、公職にある者の廉潔性及びこれに対する国民の信頼ということ、そして被あっせん公務員が行う公務の公正さに対する信頼ということが入っているわけであります。
恐らく質問の御趣旨としては、保護法益が異なるのであれば、その態様も構成要件として異なってくるのではないかという趣旨かと思いますけれども、その保護法益において重複するところがございますので、刑法の規定を参考とさせていただいたという趣旨だと御理解いただきたいと思います。
二点目でありますけれども、財産上の利益ということと、わいろということについて御質問がございました。
本法におけるわいろと申しますのは、公務員等の職務に対する不法な報酬としての利益を申します。この場合の利益というのは、財産上の利益だけにとどまらず、およそ人の需要、欲望を満足させるに足りるものであれば、非財産上の利益であっても入るということになってまいります。これは刑法の解釈で、判例上もそのようになっているわけであります。
先ほど申しましたように、本法の罪は、公職にある者の廉潔性及びこれに対する国民の信頼ということとともに、被あっせん公務員が行う公務の公正さに対する国民の信頼ということも保護法益といたしておりますので、公職にある者の廉潔性と被あっせん公務員が行う公務の公正さに対する国民の信頼という点から考えますれば、あっせん行為の報酬として収受するものが財産上の利益であるか、非財産上の利益であるかということによって特段の差異を設けるべきではない、このように考えた次第であります。非財産上の収受であっても本罪の保護法益は害し得るわけでありますから、したがって、非財産上の利益を含むわいろという形で規定をいたしました。
問題は、選挙運動などのようなこと、労務についてもいかが考えるかというような御質問だったかと思いますけれども、選挙運動のような労務がわいろに当たるかどうかということでありますが、選挙運動というのは公職選挙法上無報酬を原則としております。したがいまして、公職にある者が選挙運動の提供を受けることによって本来であれば必要とする労務の対価の出捐を免れているというような場合になれば、その選挙運動の労務の提供があっせん行為の報酬となり得るケースもあろうかと思います。
すなわち、完全なボランティアだけではなくて、選挙運動の中では対価を払っても構わないとされているような行為もあるわけでありまして、本来であれば人を雇って対価を払うべきケースについて、あっせん行為を行ったことの対価としてそれをやってもらうというような関係があれば、わいろの収受ということに当たり得るというような関係となっております。