佐々木秀典の発言 (法務委員会)

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○佐々木(秀)委員 こういうことを言うのは、これまでもやはり、解釈の仕方によって、その解釈を拡張することによって、例えば警察などは問題になる捜査を行ってきたという事例がないわけではなかったから私はそれを指摘しているわけです。
 今も申し上げたように、大体、テロ行為そのものについても、概念規定をするのはなかなか難しいんですよ。例えば、さっきのパレスチナの人々、難民がたくさんいる。これを援助しようということで、日本の国内でそういうことについての募金運動をするというようなことが、イスラエル側から見ると、むしろパレスチナのテロを援助していることになるというような指摘だって出てくるだろうと思うんです。それに対して募金をする、カンパをするような人たちも、解釈のしようによってはこの構成要件に該当しないとは言えないですね。
 しかも、この第二条、第三条を見ると、資金の提供、資金の収集で、ここで言う資金というのは金額が幾らなんということは書いていないわけですよ。金額の多寡なんというのは全然問題になっていない。だから、極端に言えば、千円ぐらいをカンパしたという人についても、それが場合によってテロ行動に対する間接的であっても援助になるというような見方をされれば、意図的にやろうと思えば、これで逮捕できないことはないんですね。しかも、この予定されている刑罰は重いですよ。第二条についても第三条についても、十年以下の懲役または千万円以下の罰金ですから、これは大変な重罰だと私は思うんですね。
 こういうことがみだりに適用されるということになると、私は、国民の人権を非常に侵害することになる、そういうおそれを内包している条文だ、法律だと言わざるを得ないので、くれぐれも捜査当局は、恣意的な運用をしてもらっては困るし、十分に配慮をしながら活動に当たってもらいたい。このことを心から私は留意してもらいたいと思ってこの質問をしているわけですから、どうかそのことを意識していただきたいと思います。
 それからもう一つ、本法では、テロ行為と資金の供与との結びつきというのは必ずしも考えられていないんですね。例えば具体的に、去年の九月十一日にあったあのニューヨークのテロ、実行犯は死んじゃっているわけですけれども、しかし、それを共謀した者たちなどというのが摘発をされたり、逮捕されたりしている。まあ、本当の首謀者はだれかということについてはまだ確定されていないようだけれども。
 それで、現にこういう、例えばあの九月十一日のテロ行為、これが行われることを知っていて、まあそれが「情を知って」ということになるんでしょうけれども、そういうことを知って、それに対する活動資金として金を出していた、それで実際にああいうテロが行われたということになると、これは資金の提供とそのテロとが結びついている、こういうことになるわけです。
 だけれども、本法では、テロ行為自体とそれから資金の供与との結びつき、これは全く考えられていないですね。さっきもお話があったように、資金の供与自体を処罰の対象にしているわけだけれども、この結びつきというのはなくてもいいんだろうか、私はそう考えるんですけれども、これについては、法務省、どう考えていますか。

発言情報

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発言者: 佐々木秀典

speaker_id: 26980

日付: 2002-04-26

院: 衆議院

会議名: 法務委員会