法務委員会
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会
会議録情報#0
平成十四年四月二十六日(金曜日)
午前九時一分開議
出席委員
委員長 園田 博之君
理事 佐藤 剛男君 理事 塩崎 恭久君
理事 棚橋 泰文君 理事 山本 有二君
理事 加藤 公一君 理事 平岡 秀夫君
理事 漆原 良夫君 理事 西村 眞悟君
荒井 広幸君 太田 誠一君
北村 直人君 左藤 章君
笹川 堯君 下村 博文君
鈴木 恒夫君 西田 司君
平井 卓也君 平沢 勝栄君
保利 耕輔君 松島みどり君
松宮 勲君 柳本 卓治君
吉野 正芳君 岡田 克也君
鎌田さゆり君 佐々木秀典君
日野 市朗君 水島 広子君
山花 郁夫君 青山 二三君
石井 啓一君 藤井 裕久君
木島日出夫君 中林よし子君
植田 至紀君 徳田 虎雄君
…………………………………
法務大臣 森山 眞弓君
法務副大臣 横内 正明君
法務大臣政務官 下村 博文君
政府参考人
(警察庁長官官房審議官) 芦刈 勝治君
政府参考人
(法務省大臣官房長) 大林 宏君
政府参考人
(法務省刑事局長) 古田 佑紀君
政府参考人
(外務省大臣官房領事移住
部長) 小野 正昭君
政府参考人
(外務省総合外交政策局長
) 谷内正太郎君
政府参考人
(外務省総合外交政策局国
際社会協力部長) 高橋 恒一君
法務委員会専門員 横田 猛雄君
—————————————
委員の異動
四月二十六日
辞任 補欠選任
後藤田正純君 平井 卓也君
中川 昭一君 松宮 勲君
柳本 卓治君 北村 直人君
石井 啓一君 青山 二三君
不破 哲三君 中林よし子君
同日
辞任 補欠選任
北村 直人君 柳本 卓治君
平井 卓也君 後藤田正純君
松宮 勲君 中川 昭一君
青山 二三君 石井 啓一君
中林よし子君 不破 哲三君
—————————————
四月二十五日
裁判所速記官制度を守り、司法の充実・強化に関する請願(不破哲三君紹介)(第二二三八号)
夫婦別姓制度の導入を図る民法改正反対に関する請願(臼井日出男君紹介)(第二二三九号)
同(小野晋也君紹介)(第二二四〇号)
同(金田英行君紹介)(第二二四一号)
同(熊谷市雄君紹介)(第二二四二号)
同(小林興起君紹介)(第二二四三号)
同(中谷元君紹介)(第二二四四号)
同(米田建三君紹介)(第二二四五号)
同(石川要三君紹介)(第二三〇七号)
同(今村雅弘君紹介)(第二三〇八号)
同(阪上善秀君紹介)(第二三〇九号)
同(桜田義孝君紹介)(第二三一〇号)
同(田中和徳君紹介)(第二三一一号)
同(田村憲久君紹介)(第二三一二号)
同(西川公也君紹介)(第二三一三号)
同(古屋圭司君紹介)(第二三一四号)
同(松野博一君紹介)(第二三一五号)
同(御法川英文君紹介)(第二三一六号)
同(山本幸三君紹介)(第二三一七号)
同(西川京子君紹介)(第二三五三号)
同月二十六日
夫婦別姓制度の導入を図る民法改正反対に関する請願(金子恭之君紹介)(第二四〇三号)
同(木村太郎君紹介)(第二四〇四号)
同(自見庄三郎君紹介)(第二四〇五号)
同(谷畑孝君紹介)(第二四〇六号)
同(長勢甚遠君紹介)(第二四〇七号)
同(原田昇左右君紹介)(第二四〇八号)
同(平沢勝栄君紹介)(第二四〇九号)
同(藤井孝男君紹介)(第二四一〇号)
同(松宮勲君紹介)(第二四一一号)
同(持永和見君紹介)(第二四一二号)
同(吉田幸弘君紹介)(第二四一三号)
同(衛藤征士郎君紹介)(第二四四二号)
同(小此木八郎君紹介)(第二四四三号)
同(原田義昭君紹介)(第二四四四号)
同(松岡利勝君紹介)(第二四四五号)
同(宮本一三君紹介)(第二五二四号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律案(内閣提出第六一号)
更生保護事業法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三四号)(参議院送付)
————◇—————
この発言だけを見る →午前九時一分開議
出席委員
委員長 園田 博之君
理事 佐藤 剛男君 理事 塩崎 恭久君
理事 棚橋 泰文君 理事 山本 有二君
理事 加藤 公一君 理事 平岡 秀夫君
理事 漆原 良夫君 理事 西村 眞悟君
荒井 広幸君 太田 誠一君
北村 直人君 左藤 章君
笹川 堯君 下村 博文君
鈴木 恒夫君 西田 司君
平井 卓也君 平沢 勝栄君
保利 耕輔君 松島みどり君
松宮 勲君 柳本 卓治君
吉野 正芳君 岡田 克也君
鎌田さゆり君 佐々木秀典君
日野 市朗君 水島 広子君
山花 郁夫君 青山 二三君
石井 啓一君 藤井 裕久君
木島日出夫君 中林よし子君
植田 至紀君 徳田 虎雄君
…………………………………
法務大臣 森山 眞弓君
法務副大臣 横内 正明君
法務大臣政務官 下村 博文君
政府参考人
(警察庁長官官房審議官) 芦刈 勝治君
政府参考人
(法務省大臣官房長) 大林 宏君
政府参考人
(法務省刑事局長) 古田 佑紀君
政府参考人
(外務省大臣官房領事移住
部長) 小野 正昭君
政府参考人
(外務省総合外交政策局長
) 谷内正太郎君
政府参考人
(外務省総合外交政策局国
際社会協力部長) 高橋 恒一君
法務委員会専門員 横田 猛雄君
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委員の異動
四月二十六日
辞任 補欠選任
後藤田正純君 平井 卓也君
中川 昭一君 松宮 勲君
柳本 卓治君 北村 直人君
石井 啓一君 青山 二三君
不破 哲三君 中林よし子君
同日
辞任 補欠選任
北村 直人君 柳本 卓治君
平井 卓也君 後藤田正純君
松宮 勲君 中川 昭一君
青山 二三君 石井 啓一君
中林よし子君 不破 哲三君
—————————————
四月二十五日
裁判所速記官制度を守り、司法の充実・強化に関する請願(不破哲三君紹介)(第二二三八号)
夫婦別姓制度の導入を図る民法改正反対に関する請願(臼井日出男君紹介)(第二二三九号)
同(小野晋也君紹介)(第二二四〇号)
同(金田英行君紹介)(第二二四一号)
同(熊谷市雄君紹介)(第二二四二号)
同(小林興起君紹介)(第二二四三号)
同(中谷元君紹介)(第二二四四号)
同(米田建三君紹介)(第二二四五号)
同(石川要三君紹介)(第二三〇七号)
同(今村雅弘君紹介)(第二三〇八号)
同(阪上善秀君紹介)(第二三〇九号)
同(桜田義孝君紹介)(第二三一〇号)
同(田中和徳君紹介)(第二三一一号)
同(田村憲久君紹介)(第二三一二号)
同(西川公也君紹介)(第二三一三号)
同(古屋圭司君紹介)(第二三一四号)
同(松野博一君紹介)(第二三一五号)
同(御法川英文君紹介)(第二三一六号)
同(山本幸三君紹介)(第二三一七号)
同(西川京子君紹介)(第二三五三号)
同月二十六日
夫婦別姓制度の導入を図る民法改正反対に関する請願(金子恭之君紹介)(第二四〇三号)
同(木村太郎君紹介)(第二四〇四号)
同(自見庄三郎君紹介)(第二四〇五号)
同(谷畑孝君紹介)(第二四〇六号)
同(長勢甚遠君紹介)(第二四〇七号)
同(原田昇左右君紹介)(第二四〇八号)
同(平沢勝栄君紹介)(第二四〇九号)
同(藤井孝男君紹介)(第二四一〇号)
同(松宮勲君紹介)(第二四一一号)
同(持永和見君紹介)(第二四一二号)
同(吉田幸弘君紹介)(第二四一三号)
同(衛藤征士郎君紹介)(第二四四二号)
同(小此木八郎君紹介)(第二四四三号)
同(原田義昭君紹介)(第二四四四号)
同(松岡利勝君紹介)(第二四四五号)
同(宮本一三君紹介)(第二五二四号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律案(内閣提出第六一号)
更生保護事業法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三四号)(参議院送付)
————◇—————
園
園田博之#1
○園田委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官芦刈勝治君、法務省大臣官房長大林宏君、刑事局長古田佑紀君、外務省大臣官房領事移住部長小野正昭君、総合外交政策局長谷内正太郎君及び総合外交政策局国際社会協力部長高橋恒一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →内閣提出、公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官芦刈勝治君、法務省大臣官房長大林宏君、刑事局長古田佑紀君、外務省大臣官房領事移住部長小野正昭君、総合外交政策局長谷内正太郎君及び総合外交政策局国際社会協力部長高橋恒一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
園
園
佐
佐々木秀典#4
○佐々木(秀)委員 民主党の佐々木秀典です。
きょうは、いわゆるテロ資金供与防止法案の審議ですけれども、それに先立って、例の大阪高検での検事の不祥事件について若干お確かめなどをさせていただきたいと思います。
四月の二十二日に、大阪高検の前公安部長ということになるのでしょうか、三井環検事が、詐欺あるいは電磁的公正証書原本不実記載、公務員職権乱用というような罪名の被疑事件で逮捕されました。現在、身柄勾留のまま捜査が進んでいると思いますので、まだ捜査の全容ということの御報告はいただけないのかもしれないけれども、少なくとも新聞などで報道されているようなことが事実だとすれば、暴力団とのつき合い、その関係、そしてそこで金銭的な利益を得ている、あるいは、報道では被疑事実にはなっていないけれども、この暴力団から接待を受けたり、あるいは金銭の授受もあるやの報道もある。これらのことがもしも事実だとすれば、今言われているような捜査の対象になっている被疑事実のほかに、当然のことながら国家公務員倫理法違反の問題も出てまいりますし、場合によると収賄というようなことも出てくるかもしれない。ここ数年の間に何件か検事の不祥事件というのはありましたけれども、それらに比較しても、今度の事件というのは質的に違う、検察への国民の信頼を大きく大きく毀損する重大な事件だと私は思うのですね。
今、御案内のように、残念ながら政治家の中でもいろいろな問題を起こしている人がいて、そうした人が検察の捜査の対象になるんじゃないかということも言われている。それだけに、正義の実現者としての検察に対する国民の期待と信頼というのは極めて高いものがある、そういう中で起こった事件です。検察の傷つけられた信用をどうやって回復するのかということは、私も重大な問題だと思う。それだけに、これについては法務省としてもきちんとした対応をして、国民に対して説明をする責任があると私は思います。
同時に、これも報道されているところによると、この三井という検事は、法務省あるいは検察の調査機密費の問題をあちこちに言って、自分なりの資料なども集めて、それを提供してきた、報道機関とも接触をしてきたというようなことも言われています。これも私は確かめたのですけれども、我が民主党の幹事長である菅直人議員のところにも、三井検事から、在任中に、ことしの春らしいですけれども、資料が送りつけられてきているそうです。もっとも、菅さんは、これを見たところ、必ずしも全部が正確だとは思えない、本人から会いたいという連絡もあったけれども会わなかった、こう言っております。しかし一方、自民党の野中広務議員は、この三井検事からの面談要望に応じて会っているのですね。そういうようなこともある。
今度の三井検事の逮捕というのは、法務省として、いわば彼が摘発しようとした事実を隠ぺいするためにした、口封じのための措置ではないかとさえ言われているのですね。これは、この逮捕後に原田検事総長が記者会見をされて、そういうことがないということを言われているようだけれども、このことについてもやはり法務省としては説明責任を果たす必要があるだろうと思うのですね。ですから、この二つの問題、非常に国民は注視をしていると思うわけです。
聞くところによりますと、参議院の法務委員会では、法務大臣は一応これについての御説明、御報告をなさったと聞いておるのですけれども、衆議院のこの法務委員会では、先回の委員会で若干の質問があってお答えありましたけれども、正式な御報告などはまだいただいておりませんけれども、これについて、法務省としてどうなさるおつもりか、法務大臣としてどうお考えになっているのか、お聞かせください。
この発言だけを見る →きょうは、いわゆるテロ資金供与防止法案の審議ですけれども、それに先立って、例の大阪高検での検事の不祥事件について若干お確かめなどをさせていただきたいと思います。
四月の二十二日に、大阪高検の前公安部長ということになるのでしょうか、三井環検事が、詐欺あるいは電磁的公正証書原本不実記載、公務員職権乱用というような罪名の被疑事件で逮捕されました。現在、身柄勾留のまま捜査が進んでいると思いますので、まだ捜査の全容ということの御報告はいただけないのかもしれないけれども、少なくとも新聞などで報道されているようなことが事実だとすれば、暴力団とのつき合い、その関係、そしてそこで金銭的な利益を得ている、あるいは、報道では被疑事実にはなっていないけれども、この暴力団から接待を受けたり、あるいは金銭の授受もあるやの報道もある。これらのことがもしも事実だとすれば、今言われているような捜査の対象になっている被疑事実のほかに、当然のことながら国家公務員倫理法違反の問題も出てまいりますし、場合によると収賄というようなことも出てくるかもしれない。ここ数年の間に何件か検事の不祥事件というのはありましたけれども、それらに比較しても、今度の事件というのは質的に違う、検察への国民の信頼を大きく大きく毀損する重大な事件だと私は思うのですね。
今、御案内のように、残念ながら政治家の中でもいろいろな問題を起こしている人がいて、そうした人が検察の捜査の対象になるんじゃないかということも言われている。それだけに、正義の実現者としての検察に対する国民の期待と信頼というのは極めて高いものがある、そういう中で起こった事件です。検察の傷つけられた信用をどうやって回復するのかということは、私も重大な問題だと思う。それだけに、これについては法務省としてもきちんとした対応をして、国民に対して説明をする責任があると私は思います。
同時に、これも報道されているところによると、この三井という検事は、法務省あるいは検察の調査機密費の問題をあちこちに言って、自分なりの資料なども集めて、それを提供してきた、報道機関とも接触をしてきたというようなことも言われています。これも私は確かめたのですけれども、我が民主党の幹事長である菅直人議員のところにも、三井検事から、在任中に、ことしの春らしいですけれども、資料が送りつけられてきているそうです。もっとも、菅さんは、これを見たところ、必ずしも全部が正確だとは思えない、本人から会いたいという連絡もあったけれども会わなかった、こう言っております。しかし一方、自民党の野中広務議員は、この三井検事からの面談要望に応じて会っているのですね。そういうようなこともある。
今度の三井検事の逮捕というのは、法務省として、いわば彼が摘発しようとした事実を隠ぺいするためにした、口封じのための措置ではないかとさえ言われているのですね。これは、この逮捕後に原田検事総長が記者会見をされて、そういうことがないということを言われているようだけれども、このことについてもやはり法務省としては説明責任を果たす必要があるだろうと思うのですね。ですから、この二つの問題、非常に国民は注視をしていると思うわけです。
聞くところによりますと、参議院の法務委員会では、法務大臣は一応これについての御説明、御報告をなさったと聞いておるのですけれども、衆議院のこの法務委員会では、先回の委員会で若干の質問があってお答えありましたけれども、正式な御報告などはまだいただいておりませんけれども、これについて、法務省としてどうなさるおつもりか、法務大臣としてどうお考えになっているのか、お聞かせください。
森
森山眞弓#5
○森山国務大臣 先生御指摘のとおり、報道されていることが事実とすればとんでもないことでございまして、全くけしからぬと私も怒っているところでございます。
四月二十二日、大阪地検におきまして、大阪高検公安部長でありました三井環検事を、暴力団関係者らとの共謀による電磁的公正証書原本不実記録、同供用及び詐欺並びに公務員職権乱用の被疑事実によりまして、共犯者である暴力団関係者ら三名とともに逮捕したわけでございますが、簡単にその概要を御説明申し上げますと、逮捕事実の概要といたしまして、第一に、三井検事が暴力団関係者と不動産取引を行いまして、その過程で暴力団関係者らと共謀の上、不正な手段により不動産登記の登録免許税率の軽減を受け、登録免許税約四十八万円相当の納付を免れようと企て、みずから虚偽の住民登録をし、これを利用して区役所から登録免許税率の軽減を受けるために必要な証明書をだまし取ったというものであり、第二に、三井検事が、暴力団関係者との不動産取引交渉が難航するや、その交渉に利するため、みずからの職権を乱用して、交渉相手である暴力団関係者の前科調書を不正に取得したというものでございます。
本件につきましては、三井検事が不動産取引に絡んで暴力団関係者から金銭の提供や酒食等の接待などを受けている旨の情報が大阪高検に寄せられましたことから、大阪高検において慎重に内偵を進めたものでございますが、犯罪に問うべき行為があることが明らかになりまして、大阪地検に指示いたしまして捜査を行わせることになったものでございます。
大阪地検としては、本件が、現職の幹部検察官が暴力団関係者らと共謀し、あるいは検察官の職権を乱用したという事案でありまして、極めて重大かつ悪質である上、暴力団関係者らとの通謀による罪証隠滅のおそれがあるということから、強制捜査が必要であると判断いたしまして、裁判所から令状の発付を受けまして、三井検事及び共犯者である暴力団関係者らの逮捕に踏み切ったものでございます。
これは、冒頭にも申し上げましたように、他人の刑事責任を追及するべき検察庁の幹部としてあるまじき、まことにとんでもない事件でございまして、本当に遺憾のきわみでございます。
大阪地検におきまして、本件につきましては今後全容の解明がなされるというふうに考えておりますが、その解明に基づきまして厳正に対処していかなければいけないというふうに思う次第でございます。
なお、調査活動費の問題についても先生言及なさいました。
調査活動費につきましても、その性格上、すべてを御報告申し上げるということができない部分もございますけれども、できる限り明らかにいたしまして、しっかりと説明し、御理解を得るべく努力をしなければいけないというふうに思っております。
この発言だけを見る →四月二十二日、大阪地検におきまして、大阪高検公安部長でありました三井環検事を、暴力団関係者らとの共謀による電磁的公正証書原本不実記録、同供用及び詐欺並びに公務員職権乱用の被疑事実によりまして、共犯者である暴力団関係者ら三名とともに逮捕したわけでございますが、簡単にその概要を御説明申し上げますと、逮捕事実の概要といたしまして、第一に、三井検事が暴力団関係者と不動産取引を行いまして、その過程で暴力団関係者らと共謀の上、不正な手段により不動産登記の登録免許税率の軽減を受け、登録免許税約四十八万円相当の納付を免れようと企て、みずから虚偽の住民登録をし、これを利用して区役所から登録免許税率の軽減を受けるために必要な証明書をだまし取ったというものであり、第二に、三井検事が、暴力団関係者との不動産取引交渉が難航するや、その交渉に利するため、みずからの職権を乱用して、交渉相手である暴力団関係者の前科調書を不正に取得したというものでございます。
本件につきましては、三井検事が不動産取引に絡んで暴力団関係者から金銭の提供や酒食等の接待などを受けている旨の情報が大阪高検に寄せられましたことから、大阪高検において慎重に内偵を進めたものでございますが、犯罪に問うべき行為があることが明らかになりまして、大阪地検に指示いたしまして捜査を行わせることになったものでございます。
大阪地検としては、本件が、現職の幹部検察官が暴力団関係者らと共謀し、あるいは検察官の職権を乱用したという事案でありまして、極めて重大かつ悪質である上、暴力団関係者らとの通謀による罪証隠滅のおそれがあるということから、強制捜査が必要であると判断いたしまして、裁判所から令状の発付を受けまして、三井検事及び共犯者である暴力団関係者らの逮捕に踏み切ったものでございます。
これは、冒頭にも申し上げましたように、他人の刑事責任を追及するべき検察庁の幹部としてあるまじき、まことにとんでもない事件でございまして、本当に遺憾のきわみでございます。
大阪地検におきまして、本件につきましては今後全容の解明がなされるというふうに考えておりますが、その解明に基づきまして厳正に対処していかなければいけないというふうに思う次第でございます。
なお、調査活動費の問題についても先生言及なさいました。
調査活動費につきましても、その性格上、すべてを御報告申し上げるということができない部分もございますけれども、できる限り明らかにいたしまして、しっかりと説明し、御理解を得るべく努力をしなければいけないというふうに思っております。
佐
佐々木秀典#6
○佐々木(秀)委員 いずれ捜査の進展によって、今法務大臣がお述べになられたような事実のほかにも不祥事があるのかどうか、これはきちんと御報告をいただかなければならないと思うんですね。
ただ、これも報道によりますと、部内では、いろいろこの検事についてはやはり問題があるというようなことで、退職勧奨とかあるいは公証人としての職を用意するからというようなこともあったけれども、本人がそれを断って、拒否したなどということも言われたりしているんですね。
それと、一方、内部告発だそうですけれども、暴力団とのつき合いなどということを告発する者がいたということは、かなりの人にこれは知られていたんじゃないかとも思われるし、それから、これもまた部内の人に聞くところによると、この検事は不動産を、マンションなんかを何軒も持っているということで、ある意味で評判になっていたということも聞くんだけれども、法務省なり検察庁としては、そういうことをどの程度掌握されていたのか。それに対して、掌握されていたとしたら、なぜ今日まで、こういうことになるまでそのまま放てきして、放置していたのか、その辺はどうなんですか。
この発言だけを見る →ただ、これも報道によりますと、部内では、いろいろこの検事についてはやはり問題があるというようなことで、退職勧奨とかあるいは公証人としての職を用意するからというようなこともあったけれども、本人がそれを断って、拒否したなどということも言われたりしているんですね。
それと、一方、内部告発だそうですけれども、暴力団とのつき合いなどということを告発する者がいたということは、かなりの人にこれは知られていたんじゃないかとも思われるし、それから、これもまた部内の人に聞くところによると、この検事は不動産を、マンションなんかを何軒も持っているということで、ある意味で評判になっていたということも聞くんだけれども、法務省なり検察庁としては、そういうことをどの程度掌握されていたのか。それに対して、掌握されていたとしたら、なぜ今日まで、こういうことになるまでそのまま放てきして、放置していたのか、その辺はどうなんですか。
大
大林宏#7
○大林政府参考人 人事のことについてお尋ねがありましたので申し上げます。
検察官の人事管理につきましては、本人の経歴、意向等を踏まえて適切に対処しているところであります。お尋ねは、特定の個人の人事にかかわる事柄ですので、お答えを差し控えさせていただきたいと存じます。
ただ、今公証人のことについてお触れになりましたが、一般論として申し上げれば、後進に道を譲るために退職をお勧めし、その後の進路の一つとして公証人に就任する希望があるかどうかを打診することはあります。ただ、個別の人事にかかわる事柄でございますので、この程度にさせていただきたいと存じます。
この発言だけを見る →検察官の人事管理につきましては、本人の経歴、意向等を踏まえて適切に対処しているところであります。お尋ねは、特定の個人の人事にかかわる事柄ですので、お答えを差し控えさせていただきたいと存じます。
ただ、今公証人のことについてお触れになりましたが、一般論として申し上げれば、後進に道を譲るために退職をお勧めし、その後の進路の一つとして公証人に就任する希望があるかどうかを打診することはあります。ただ、個別の人事にかかわる事柄でございますので、この程度にさせていただきたいと存じます。
佐
佐々木秀典#8
○佐々木(秀)委員 個別の問題だと言うんだけれども、こういうことが二度とあっては困るんですよ。千二百人からいる検事はみんな一生懸命だと言っているんだけれども、人間なものだから、裁判官でも不祥事件を起こす人がいるわけだし、検事だってどこでどう狂うかわからないということがあるんですよ。まして、こんな世の中なものだから、真っ当だった人も突然何かのきっかけで真っ当でなくなることだってあるわけだ。だけれども、こういうことになっちゃ困るんですよ。だから、それだけに人事の面についても十分に気をつけてもらわないと私はいかぬと思う。
だから、個別の問題だからといってお答えできないというだけではなくて、今後の問題としても、検察なり法務省なり、相当これについては重大な意識を持ってやっていただかないとどうにもならぬと思うんですよ。そういう意味で申し上げている。
いずれにしても、きょうはこの問題が主題ではありませんから、いずれまた機会を改めて、これは集中的にでもやはり質疑をする必要があるんじゃなかろうかと思います。また、責任を持った御報告もいただきたいと思いますので、それを御要望しておきたいと思います。
そこで、本題の法案の方に移ります。
今ここで審議されておりますテロリズムに対する資金供与の関係の法案ですけれども、これはいわゆるテロリズムに対する資金供与の防止に関する国際条約、これは平成十一年の十二月九日の第五十四回国連総会で採択になっておりますね。これの批准に基づいて国内法を整備するんだという要請、これに応じてつくられたのが今この私どもが審議をしている法案だと思います。
ところが、先日、この条約については我が国は批准をし、国会での承認もしたわけですけれども、しかし、世界の主要国の中で、特にアメリカなどがこの条約をまだ批准していないというふうに聞いているんですね。アメリカなどは去年の九月の十一日のテロということもあって、ブッシュ大統領は世界の各国に世界じゅうのテロを撲滅するために協力をしろということを呼びかけているわけですけれども、その肝心のアメリカがまだこの条約を承認していない。ほかにも主要国で承認していないところがあるようです。
きょうは外務省はお呼びしていないんですけれども、法務省の方でこのことについておわかりか、そしてアメリカなどがこの条約を承認していないのは何か事情があるのかどうか、その辺のところをおわかりでしたらお聞かせをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →だから、個別の問題だからといってお答えできないというだけではなくて、今後の問題としても、検察なり法務省なり、相当これについては重大な意識を持ってやっていただかないとどうにもならぬと思うんですよ。そういう意味で申し上げている。
いずれにしても、きょうはこの問題が主題ではありませんから、いずれまた機会を改めて、これは集中的にでもやはり質疑をする必要があるんじゃなかろうかと思います。また、責任を持った御報告もいただきたいと思いますので、それを御要望しておきたいと思います。
そこで、本題の法案の方に移ります。
今ここで審議されておりますテロリズムに対する資金供与の関係の法案ですけれども、これはいわゆるテロリズムに対する資金供与の防止に関する国際条約、これは平成十一年の十二月九日の第五十四回国連総会で採択になっておりますね。これの批准に基づいて国内法を整備するんだという要請、これに応じてつくられたのが今この私どもが審議をしている法案だと思います。
ところが、先日、この条約については我が国は批准をし、国会での承認もしたわけですけれども、しかし、世界の主要国の中で、特にアメリカなどがこの条約をまだ批准していないというふうに聞いているんですね。アメリカなどは去年の九月の十一日のテロということもあって、ブッシュ大統領は世界の各国に世界じゅうのテロを撲滅するために協力をしろということを呼びかけているわけですけれども、その肝心のアメリカがまだこの条約を承認していない。ほかにも主要国で承認していないところがあるようです。
きょうは外務省はお呼びしていないんですけれども、法務省の方でこのことについておわかりか、そしてアメリカなどがこの条約を承認していないのは何か事情があるのかどうか、その辺のところをおわかりでしたらお聞かせをいただきたいと思います。
古
古田佑紀#9
○古田政府参考人 主要国におきますこの条約の締結状況は、G8諸国で申し上げますと、現在までにイギリス、フランス、それからカナダが締結していると承知しております。
御指摘のアメリカについては、現在、この条約を締結するための関係法案も含めて国会で審議中であると聞いております。
なお、この機会に全体の締約国等の状況を申し上げますと、四月二十五日現在で三十一カ国が締約国になっており、この条約は四月十日に発効しております。
この発言だけを見る →御指摘のアメリカについては、現在、この条約を締結するための関係法案も含めて国会で審議中であると聞いております。
なお、この機会に全体の締約国等の状況を申し上げますと、四月二十五日現在で三十一カ国が締約国になっており、この条約は四月十日に発効しております。
佐
佐々木秀典#10
○佐々木(秀)委員 最もテロに対して積極的な取り組みをしているはずの、またしなければならないアメリカがまだ慎重にそういう国内法の整備を含めて検討している。それに対して、日本の方は、いち早くこの条約を締結し、批准し、そして国会承認まで経て、そしてこの国内法の整備までどんどん進めているというのは、ちょっとテンポが速過ぎるんじゃないか。そのために、どうも法案も、見てみますと、少し内容が雑なのではないかと思われてならないんですね。
そこで、中身についてお尋ねをしたいと思いますけれども、今のこの条約の方ですけれども、この条約は国際的なテロ行為に対する資金提供の防止を目的としているわけですね。したがって、ここの条約で言っているテロというのは、国際的な、つまり一国だけじゃなくて、数カ国にもわたるようなテロ行為ということを想定していると思われるわけです。今度のこの国内法がこの条約との関係でつくられるものだとすれば、本法の対象とするテロというのもやはり国際的な規模のテロ、それに対する資金の提供などが問題になるということでなければならないと思うんですけれども、本法の各条項を見ますと、このテロ行為の定義の中でそういう限定がないんですね。つまり、我が国一国だけでも完結するようなそういう行為についても対象とできるようになっているんじゃないかと思うんですね。
そうすると、この国内法とそれから条約との整合性という点で問題があるんじゃないか、国内法の方が条約よりも対象範囲がうんと広くなるんじゃないか、そこにまた乱用の危険も生じてくるんじゃないかということを指摘する向きがあるんですけれども、この辺についてはどういうふうにお考えになっているんでしょうか。
この発言だけを見る →そこで、中身についてお尋ねをしたいと思いますけれども、今のこの条約の方ですけれども、この条約は国際的なテロ行為に対する資金提供の防止を目的としているわけですね。したがって、ここの条約で言っているテロというのは、国際的な、つまり一国だけじゃなくて、数カ国にもわたるようなテロ行為ということを想定していると思われるわけです。今度のこの国内法がこの条約との関係でつくられるものだとすれば、本法の対象とするテロというのもやはり国際的な規模のテロ、それに対する資金の提供などが問題になるということでなければならないと思うんですけれども、本法の各条項を見ますと、このテロ行為の定義の中でそういう限定がないんですね。つまり、我が国一国だけでも完結するようなそういう行為についても対象とできるようになっているんじゃないかと思うんですね。
そうすると、この国内法とそれから条約との整合性という点で問題があるんじゃないか、国内法の方が条約よりも対象範囲がうんと広くなるんじゃないか、そこにまた乱用の危険も生じてくるんじゃないかということを指摘する向きがあるんですけれども、この辺についてはどういうふうにお考えになっているんでしょうか。
古
古田佑紀#11
○古田政府参考人 この条約におきましては、いわゆる犯罪が全く一国内にとどまるという場合についてはこの条約は適用しない、そういう規定はございます。
ただ、これは、前提となりますテロ関連条約、ハイジャック防止条約とか、こういうものが幾つかあるわけでございますけれども、これらの条約につきましては、そういうふうな行為が一国内で行われるものであっても、ほかの国でも処罰ができるようにしなければならないというようなことで、全般的に、非常に広い、国際的に防圧が必要であるという観点から管轄権を認めているものでございまして、そういう意味では、この条約の前提となっております各種のいわゆるテロ関係条約の犯罪行為というのは、一国内にとどまるものとは考えられていないというケースが非常に多いわけでございます。
また、その一方で、先ほど委員御指摘のような国際的な、数カ国にわたるというところまではこの条約は特に要求しているわけではない、そういうこともあるわけでございます。
もう一点申し上げますと、この法案は、ただいま申し上げましたテロ資金防止条約、これの批准がもちろん主要な目的ではございますけれども、一方で、昨年の九月の国連安保理決議第千三百七十三号というのがございまして、この決議は、すべての国が、自国民による行為または自国の領域内における行為であって、テロ行為を実施するために使用されることを意図してあるいは使用されることを知りながら資金を提供する、こういう行為について、これを犯罪化することを求めているわけでございまして、これを実施するということも必要なわけでございます。
また、実質的に申し上げましても、非常に重大な犯罪行為について、それについての資金提供を、本当に今国内だけの問題であるからという理由だけでこれを犯罪化しないということは、これはいかにもバランスを欠くという面もございます。
そういうことから今回の法案を提案させていただいたわけでございまして、先ほど申し上げましたような事情から、条約の範囲を著しく逸脱する、そういうことはないと私どもとしては考えております。
この発言だけを見る →ただ、これは、前提となりますテロ関連条約、ハイジャック防止条約とか、こういうものが幾つかあるわけでございますけれども、これらの条約につきましては、そういうふうな行為が一国内で行われるものであっても、ほかの国でも処罰ができるようにしなければならないというようなことで、全般的に、非常に広い、国際的に防圧が必要であるという観点から管轄権を認めているものでございまして、そういう意味では、この条約の前提となっております各種のいわゆるテロ関係条約の犯罪行為というのは、一国内にとどまるものとは考えられていないというケースが非常に多いわけでございます。
また、その一方で、先ほど委員御指摘のような国際的な、数カ国にわたるというところまではこの条約は特に要求しているわけではない、そういうこともあるわけでございます。
もう一点申し上げますと、この法案は、ただいま申し上げましたテロ資金防止条約、これの批准がもちろん主要な目的ではございますけれども、一方で、昨年の九月の国連安保理決議第千三百七十三号というのがございまして、この決議は、すべての国が、自国民による行為または自国の領域内における行為であって、テロ行為を実施するために使用されることを意図してあるいは使用されることを知りながら資金を提供する、こういう行為について、これを犯罪化することを求めているわけでございまして、これを実施するということも必要なわけでございます。
また、実質的に申し上げましても、非常に重大な犯罪行為について、それについての資金提供を、本当に今国内だけの問題であるからという理由だけでこれを犯罪化しないということは、これはいかにもバランスを欠くという面もございます。
そういうことから今回の法案を提案させていただいたわけでございまして、先ほど申し上げましたような事情から、条約の範囲を著しく逸脱する、そういうことはないと私どもとしては考えております。
佐
佐々木秀典#12
○佐々木(秀)委員 という御説明があったわけですけれども、私は、この条約との整合性ということを考えると、むしろこの対象となるテロ行為というものの定義について、本法の中で国際的なテロということをやはり明記すべきだったんじゃないかなと思うんですね。今局長の御説明ありましたけれども、そこで概念を広くしちゃうとどうしても乱用の危険も出てくるものですから、そういう点でどうもいかがなものかという疑問を払拭できません。
そこで、ほかにもこの法律にはさまざまな問題があると思うんですけれども、一つは、本法は、犯罪の予備あるいは準備、そういう行為に対する幇助、これを助けるという、その幇助を独立犯として処罰するということになっているわけですね。幇助というのも刑法でいえば共犯の一類型になるわけですけれども、しかし、刑法の共犯類型というのは、大体は実行犯との共犯ということを考える、それを前提にして共同正犯あるいは教唆、幇助ということが共犯類型として考えられている。
ところが、本法の場合では、この幇助の対象というのは、実行犯ではなくて、犯罪の予備、つまり、テロという本体的な犯罪、その予備あるいは準備の幇助を独立に処罰しようということで、私は、刑法の予定する犯罪類型としては極めて特異というか異例の措置だと思うんですね。
そこからも処罰範囲が拡大するという危険が非常に大きくなってくるんじゃないか、これを心配するわけですけれども、こうした心配についてはどうお考えになっていますか。
この発言だけを見る →そこで、ほかにもこの法律にはさまざまな問題があると思うんですけれども、一つは、本法は、犯罪の予備あるいは準備、そういう行為に対する幇助、これを助けるという、その幇助を独立犯として処罰するということになっているわけですね。幇助というのも刑法でいえば共犯の一類型になるわけですけれども、しかし、刑法の共犯類型というのは、大体は実行犯との共犯ということを考える、それを前提にして共同正犯あるいは教唆、幇助ということが共犯類型として考えられている。
ところが、本法の場合では、この幇助の対象というのは、実行犯ではなくて、犯罪の予備、つまり、テロという本体的な犯罪、その予備あるいは準備の幇助を独立に処罰しようということで、私は、刑法の予定する犯罪類型としては極めて特異というか異例の措置だと思うんですね。
そこからも処罰範囲が拡大するという危険が非常に大きくなってくるんじゃないか、これを心配するわけですけれども、こうした心配についてはどうお考えになっていますか。
古
古田佑紀#13
○古田政府参考人 確かに、委員御指摘のように、現在の刑罰体系の中で、予備行為あるいは幇助行為自体を独立して処罰の対象とするという例はさほどは多くない、これも御指摘のとおりでございます。
ただ、この条約におきましては、資金の提供あるいは資金の収集、それ自体を犯罪化して、実際のテロ行為に該当するような犯罪行為、こういうふうなものは起こらなくても、その前で処罰ができるようにするということが、これは条約の中で動かしがたい義務となっているわけでございまして、そういうことで、これはどうしてもそういう犯罪類型を設ける必要があるわけでございます。
ただ、その場合に、おっしゃるとおり、これが無制限にいろいろな場面で適用されるということになりますと大変問題がございますので、そういう点から、犯罪行為の類型、どういう犯罪行為が意図されているか、こういう点について、これを重大な犯罪行為にまず限定する、かつ、そういう重大な犯罪行為を行うことを、意図があるということを知っているということを大前提としているわけでございます。
さらに、それに加えまして、これは、積極的にそういう行為を容易にできるようにしてやろうという意図があるということまで絞りをかけたわけでございます。
そういうことから、相当厳重な絞りをかけていると考えておりまして、御指摘のような拡大、乱用というふうなことは、そこまでの御懸念は当たらないのではないかというふうに考えております。
なお、一点申し上げますと、これまでも、例えば薬物の製造でありますとか密輸入あるいは売春などでやはり資金提供罪がございます。これらにつきましては、情を知って、つまり、そういう意図があるということを知ってという要件がありまけれども、それ以上に、積極的にそれを実行させようとか支援しよう、そういう意図がない場合でも処罰の対象にしているわけでございますが、それに比べるとこちらの方はより限定してある、そういうことでございます。
この発言だけを見る →ただ、この条約におきましては、資金の提供あるいは資金の収集、それ自体を犯罪化して、実際のテロ行為に該当するような犯罪行為、こういうふうなものは起こらなくても、その前で処罰ができるようにするということが、これは条約の中で動かしがたい義務となっているわけでございまして、そういうことで、これはどうしてもそういう犯罪類型を設ける必要があるわけでございます。
ただ、その場合に、おっしゃるとおり、これが無制限にいろいろな場面で適用されるということになりますと大変問題がございますので、そういう点から、犯罪行為の類型、どういう犯罪行為が意図されているか、こういう点について、これを重大な犯罪行為にまず限定する、かつ、そういう重大な犯罪行為を行うことを、意図があるということを知っているということを大前提としているわけでございます。
さらに、それに加えまして、これは、積極的にそういう行為を容易にできるようにしてやろうという意図があるということまで絞りをかけたわけでございます。
そういうことから、相当厳重な絞りをかけていると考えておりまして、御指摘のような拡大、乱用というふうなことは、そこまでの御懸念は当たらないのではないかというふうに考えております。
なお、一点申し上げますと、これまでも、例えば薬物の製造でありますとか密輸入あるいは売春などでやはり資金提供罪がございます。これらにつきましては、情を知って、つまり、そういう意図があるということを知ってという要件がありまけれども、それ以上に、積極的にそれを実行させようとか支援しよう、そういう意図がない場合でも処罰の対象にしているわけでございますが、それに比べるとこちらの方はより限定してある、そういうことでございます。
佐
佐々木秀典#14
○佐々木(秀)委員 というお話なんだけれども、私はやはりいろいろな点で懸念が払拭できないんですよね。
そこで、これも見ますと、ううんとうならなきゃならないんだけれども、例えば構成要件がはっきりしているかどうか。これは罪刑法定主義からも私は問題があると思うんだけれども、どうも構成要件が本法では不明確なんじゃないかな。特に第二条の資金の提供、第三条の資金の収集、この構成要件ですね。
例えば第二条では、「情を知って、公衆等脅迫目的の犯罪行為の実行を容易にする目的で、」こうなっているんですね。「情を知って」ということは、いわゆる故意、犯意と違うのかどうか。今も局長のお話の中で「情を知って」という言葉が出たんだけれども、情を知ってというのはどの程度のことを知っていればということになるのか。
それからまた、犯罪行為の実行に資する目的でとか、実行そのものを助けるということならともかくとして、「実行を容易にする目的で、」、容易にするというのはどういうことまで言っているのか。これも解釈の仕方によっては非常に広くなっちゃうと思うんですね。
それからまた、第三条で、「資金の提供を勧誘し、若しくは要請し、又はその他の方法により、資金を収集したときは、」これあたりも、その他の方法なんていって、どんな方法を想定しているのか。これもまた幾らだって解釈のしようによっては広げることができる。そして、勧誘のほかに、要請する、つまり頼むというか、お願いするというか、そういうこと自体が犯罪行為になるというのは、これもまたいかがなものかと思うんですね。こういう構成要件の規定の仕方というのは、余り感心しないと思うんですよ。
しかも、テロそのものだって定義が非常に難しいでしょう。国連の中でもすったもんだしていますよね。テロというのはいかがなものかということで、なかなか結論が出ないような議論が行われている。
それからまた、きょうあたりの新聞を見ますと、例のイスラエルとパレスチナの関係です。パレスチナの方は自爆テロが多いんですね。これは明らかにテロだと言っていいでしょう、無差別に人を殺傷するということなんだから。もちろん私どもは、こんなことはあってはならない、好ましいことじゃないと思っています。しかし一方、イスラエルが正規の軍隊、組織的な軍隊を例のパレスチナの自治区の中にどんどん侵攻させて、これもまた無差別に人を殺していることについて、近隣のアラブ諸国がこれは国家を挙げてのテロ行為だと言って非難していますね。事ほどさように、テロというのはなかなか複雑で、その定義づけが難しいところがあるんじゃないかと私は思うんです。
そしてまた、例えば東ティモールの独立運動なんかにしても、政権を持っている党から見ると、そういう独立運動なり活動というのはテロだ、こう言いますし、それからまた、現に国家の元首だとか要職になっているような方でも、かつてはその国の独立のための活動あるいはゲリラ活動なんかをやって、そのことがテロだった、あるいはテロの首謀者だったと言われた人たちが現在はその国家の枢要な地位を占めているとか、いろいろあるわけですね。
私も実は、二月にイスラエル、パレスチナに行ってまいりまして、両国の首脳なんかにも会って、イスラエルの軍事攻撃、あるいはそれに対する報復としてのテロ行為が繰り返されている悲惨な実情を見てきたんですけれども、そういうことを考えると、余り軽々に、テロ、そしてそれに対する幇助の目的での資金の提供、資金収集というのも、一つ間違えば際限なく広がっていく危険がある。
そういうことから考えると、構成要件は相当厳重に、シビアに規定すべきだと思うんですけれども、この二条、三条の規定の仕方というのは、私は、構成要件が非常に不明確で、これは実際に捜査をする人たちの解釈によっては幾らでも広がっていくんじゃないかという心配を持たざるを得ないんです。捜査の当局である法務省・検察あるいは警察の方で、これについてどのように抑制的にやっていけるのか、その辺をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →そこで、これも見ますと、ううんとうならなきゃならないんだけれども、例えば構成要件がはっきりしているかどうか。これは罪刑法定主義からも私は問題があると思うんだけれども、どうも構成要件が本法では不明確なんじゃないかな。特に第二条の資金の提供、第三条の資金の収集、この構成要件ですね。
例えば第二条では、「情を知って、公衆等脅迫目的の犯罪行為の実行を容易にする目的で、」こうなっているんですね。「情を知って」ということは、いわゆる故意、犯意と違うのかどうか。今も局長のお話の中で「情を知って」という言葉が出たんだけれども、情を知ってというのはどの程度のことを知っていればということになるのか。
それからまた、犯罪行為の実行に資する目的でとか、実行そのものを助けるということならともかくとして、「実行を容易にする目的で、」、容易にするというのはどういうことまで言っているのか。これも解釈の仕方によっては非常に広くなっちゃうと思うんですね。
それからまた、第三条で、「資金の提供を勧誘し、若しくは要請し、又はその他の方法により、資金を収集したときは、」これあたりも、その他の方法なんていって、どんな方法を想定しているのか。これもまた幾らだって解釈のしようによっては広げることができる。そして、勧誘のほかに、要請する、つまり頼むというか、お願いするというか、そういうこと自体が犯罪行為になるというのは、これもまたいかがなものかと思うんですね。こういう構成要件の規定の仕方というのは、余り感心しないと思うんですよ。
しかも、テロそのものだって定義が非常に難しいでしょう。国連の中でもすったもんだしていますよね。テロというのはいかがなものかということで、なかなか結論が出ないような議論が行われている。
それからまた、きょうあたりの新聞を見ますと、例のイスラエルとパレスチナの関係です。パレスチナの方は自爆テロが多いんですね。これは明らかにテロだと言っていいでしょう、無差別に人を殺傷するということなんだから。もちろん私どもは、こんなことはあってはならない、好ましいことじゃないと思っています。しかし一方、イスラエルが正規の軍隊、組織的な軍隊を例のパレスチナの自治区の中にどんどん侵攻させて、これもまた無差別に人を殺していることについて、近隣のアラブ諸国がこれは国家を挙げてのテロ行為だと言って非難していますね。事ほどさように、テロというのはなかなか複雑で、その定義づけが難しいところがあるんじゃないかと私は思うんです。
そしてまた、例えば東ティモールの独立運動なんかにしても、政権を持っている党から見ると、そういう独立運動なり活動というのはテロだ、こう言いますし、それからまた、現に国家の元首だとか要職になっているような方でも、かつてはその国の独立のための活動あるいはゲリラ活動なんかをやって、そのことがテロだった、あるいはテロの首謀者だったと言われた人たちが現在はその国家の枢要な地位を占めているとか、いろいろあるわけですね。
私も実は、二月にイスラエル、パレスチナに行ってまいりまして、両国の首脳なんかにも会って、イスラエルの軍事攻撃、あるいはそれに対する報復としてのテロ行為が繰り返されている悲惨な実情を見てきたんですけれども、そういうことを考えると、余り軽々に、テロ、そしてそれに対する幇助の目的での資金の提供、資金収集というのも、一つ間違えば際限なく広がっていく危険がある。
そういうことから考えると、構成要件は相当厳重に、シビアに規定すべきだと思うんですけれども、この二条、三条の規定の仕方というのは、私は、構成要件が非常に不明確で、これは実際に捜査をする人たちの解釈によっては幾らでも広がっていくんじゃないかという心配を持たざるを得ないんです。捜査の当局である法務省・検察あるいは警察の方で、これについてどのように抑制的にやっていけるのか、その辺をお伺いしたいと思います。
古
古田佑紀#15
○古田政府参考人 ただいまのお尋ねの中に非常に多岐にわたる点が含まれているように思いますが、前提問題としてごく簡単に申し上げますと、情を知ってとか、あるいは資金の提供をする、こういうのは既に法文上、これまでも確定しているものでございます。
また、資金の収集で、要請ということについての御指摘もありましたけれども、要請自体が犯罪になるわけではなくて、あくまで資金を現に手に入れるということが犯罪行為になるわけでございますので、そういうふうな点で、おっしゃるような不明確ということにはならないと考えております。
ただ、それはそれといたしまして、もちろん、こういうふうな資金の獲得、これは、いろいろな正常な活動とか、こういうものでも同じような形態をとるという場面というのはしばしばあるわけでございますので、もちろん、それが犯罪行為に当たるかどうかということについては、いろいろな客観的な状況、資料、そういうものから慎重に判断して行うべきことは当然でございまして、そこら辺については、もとより十分、捜査の過程においても慎重に対応することとなると思われます。
また、その一方で、いずれにいたしましても、こういう処罰法規自体、これの適用については捜査当局限りでできるわけではございませんで、裁判所による裁判手続を経なければなりませんし、特に強制捜査ということになれば、これもまた裁判官のチェックが入るわけでございまして、捜査機関限りでいかにでも使えるとか、そういうふうなものでは全くないと考えております。
この発言だけを見る →また、資金の収集で、要請ということについての御指摘もありましたけれども、要請自体が犯罪になるわけではなくて、あくまで資金を現に手に入れるということが犯罪行為になるわけでございますので、そういうふうな点で、おっしゃるような不明確ということにはならないと考えております。
ただ、それはそれといたしまして、もちろん、こういうふうな資金の獲得、これは、いろいろな正常な活動とか、こういうものでも同じような形態をとるという場面というのはしばしばあるわけでございますので、もちろん、それが犯罪行為に当たるかどうかということについては、いろいろな客観的な状況、資料、そういうものから慎重に判断して行うべきことは当然でございまして、そこら辺については、もとより十分、捜査の過程においても慎重に対応することとなると思われます。
また、その一方で、いずれにいたしましても、こういう処罰法規自体、これの適用については捜査当局限りでできるわけではございませんで、裁判所による裁判手続を経なければなりませんし、特に強制捜査ということになれば、これもまた裁判官のチェックが入るわけでございまして、捜査機関限りでいかにでも使えるとか、そういうふうなものでは全くないと考えております。
芦
芦刈勝治#16
○芦刈政府参考人 警察といたしましても、本法律が施行されました場合には、本法に基づきましてテロ資金提供行為等の取り締まりに当たってまいるところでありますけれども、その際、当然のことながら、法律の趣旨にのっとりまして適正に捜査を進めてまいりたいと考えているところでございます。
この発言だけを見る →佐
佐々木秀典#17
○佐々木(秀)委員 こういうことを言うのは、これまでもやはり、解釈の仕方によって、その解釈を拡張することによって、例えば警察などは問題になる捜査を行ってきたという事例がないわけではなかったから私はそれを指摘しているわけです。
今も申し上げたように、大体、テロ行為そのものについても、概念規定をするのはなかなか難しいんですよ。例えば、さっきのパレスチナの人々、難民がたくさんいる。これを援助しようということで、日本の国内でそういうことについての募金運動をするというようなことが、イスラエル側から見ると、むしろパレスチナのテロを援助していることになるというような指摘だって出てくるだろうと思うんです。それに対して募金をする、カンパをするような人たちも、解釈のしようによってはこの構成要件に該当しないとは言えないですね。
しかも、この第二条、第三条を見ると、資金の提供、資金の収集で、ここで言う資金というのは金額が幾らなんということは書いていないわけですよ。金額の多寡なんというのは全然問題になっていない。だから、極端に言えば、千円ぐらいをカンパしたという人についても、それが場合によってテロ行動に対する間接的であっても援助になるというような見方をされれば、意図的にやろうと思えば、これで逮捕できないことはないんですね。しかも、この予定されている刑罰は重いですよ。第二条についても第三条についても、十年以下の懲役または千万円以下の罰金ですから、これは大変な重罰だと私は思うんですね。
こういうことがみだりに適用されるということになると、私は、国民の人権を非常に侵害することになる、そういうおそれを内包している条文だ、法律だと言わざるを得ないので、くれぐれも捜査当局は、恣意的な運用をしてもらっては困るし、十分に配慮をしながら活動に当たってもらいたい。このことを心から私は留意してもらいたいと思ってこの質問をしているわけですから、どうかそのことを意識していただきたいと思います。
それからもう一つ、本法では、テロ行為と資金の供与との結びつきというのは必ずしも考えられていないんですね。例えば具体的に、去年の九月十一日にあったあのニューヨークのテロ、実行犯は死んじゃっているわけですけれども、しかし、それを共謀した者たちなどというのが摘発をされたり、逮捕されたりしている。まあ、本当の首謀者はだれかということについてはまだ確定されていないようだけれども。
それで、現にこういう、例えばあの九月十一日のテロ行為、これが行われることを知っていて、まあそれが「情を知って」ということになるんでしょうけれども、そういうことを知って、それに対する活動資金として金を出していた、それで実際にああいうテロが行われたということになると、これは資金の提供とそのテロとが結びついている、こういうことになるわけです。
だけれども、本法では、テロ行為自体とそれから資金の供与との結びつき、これは全く考えられていないですね。さっきもお話があったように、資金の供与自体を処罰の対象にしているわけだけれども、この結びつきというのはなくてもいいんだろうか、私はそう考えるんですけれども、これについては、法務省、どう考えていますか。
この発言だけを見る →今も申し上げたように、大体、テロ行為そのものについても、概念規定をするのはなかなか難しいんですよ。例えば、さっきのパレスチナの人々、難民がたくさんいる。これを援助しようということで、日本の国内でそういうことについての募金運動をするというようなことが、イスラエル側から見ると、むしろパレスチナのテロを援助していることになるというような指摘だって出てくるだろうと思うんです。それに対して募金をする、カンパをするような人たちも、解釈のしようによってはこの構成要件に該当しないとは言えないですね。
しかも、この第二条、第三条を見ると、資金の提供、資金の収集で、ここで言う資金というのは金額が幾らなんということは書いていないわけですよ。金額の多寡なんというのは全然問題になっていない。だから、極端に言えば、千円ぐらいをカンパしたという人についても、それが場合によってテロ行動に対する間接的であっても援助になるというような見方をされれば、意図的にやろうと思えば、これで逮捕できないことはないんですね。しかも、この予定されている刑罰は重いですよ。第二条についても第三条についても、十年以下の懲役または千万円以下の罰金ですから、これは大変な重罰だと私は思うんですね。
こういうことがみだりに適用されるということになると、私は、国民の人権を非常に侵害することになる、そういうおそれを内包している条文だ、法律だと言わざるを得ないので、くれぐれも捜査当局は、恣意的な運用をしてもらっては困るし、十分に配慮をしながら活動に当たってもらいたい。このことを心から私は留意してもらいたいと思ってこの質問をしているわけですから、どうかそのことを意識していただきたいと思います。
それからもう一つ、本法では、テロ行為と資金の供与との結びつきというのは必ずしも考えられていないんですね。例えば具体的に、去年の九月十一日にあったあのニューヨークのテロ、実行犯は死んじゃっているわけですけれども、しかし、それを共謀した者たちなどというのが摘発をされたり、逮捕されたりしている。まあ、本当の首謀者はだれかということについてはまだ確定されていないようだけれども。
それで、現にこういう、例えばあの九月十一日のテロ行為、これが行われることを知っていて、まあそれが「情を知って」ということになるんでしょうけれども、そういうことを知って、それに対する活動資金として金を出していた、それで実際にああいうテロが行われたということになると、これは資金の提供とそのテロとが結びついている、こういうことになるわけです。
だけれども、本法では、テロ行為自体とそれから資金の供与との結びつき、これは全く考えられていないですね。さっきもお話があったように、資金の供与自体を処罰の対象にしているわけだけれども、この結びつきというのはなくてもいいんだろうか、私はそう考えるんですけれども、これについては、法務省、どう考えていますか。
古
古田佑紀#18
○古田政府参考人 まず、条約の問題として、テロ行為との、いわゆる犯罪行為との結びつき、これがどの程度のことを要求しているのかということがございます。
それで、その当該行為だけかということになりますと、これは条約上、例えば「直接又は間接に」というような言葉が入っていたり、それから安保理決議の千三百七十三号も同様、「直接又は間接」というふうな文言が用いられているわけでございます。
そういうことからいたしますと、これは本当に犯罪行為そのもの、例えば先ほど例に挙げられました米国の多発テロの場合であれば、飛行機によって突入するその行為自体に対する資金と申しますよりは、もちろん飛行機を調達するための資金あるいは飛行訓練その他の資金、こういうふうなことを、要するに犯罪行為を実際に実行するために諸般の準備が必要、そういうようなことも全体をとらえて、これはやはりそういうことに対する資金の提供も犯罪化するという必要がある、そういうことであります。もちろん、その実行行為と全く結びつかないような、全然別な目的の寄附とか、こういうようなものを処罰の対象とするということはこれはあり得ないわけでございますが、そういう意味で、その犯罪の行為と、少なくともそれを容易にする、つまり、まあ別な言葉で言えば支援する、そういう目的という結びつきは、これは必要であるということにしたわけでございます。
収集の方は、これは実行のために必要な資金ということでございますので、先ほどの準備行為とかそういうことも含めてではありますけれども、それ自体で、そこで結びつきというのは明示しているという考えでございます。
この発言だけを見る →それで、その当該行為だけかということになりますと、これは条約上、例えば「直接又は間接に」というような言葉が入っていたり、それから安保理決議の千三百七十三号も同様、「直接又は間接」というふうな文言が用いられているわけでございます。
そういうことからいたしますと、これは本当に犯罪行為そのもの、例えば先ほど例に挙げられました米国の多発テロの場合であれば、飛行機によって突入するその行為自体に対する資金と申しますよりは、もちろん飛行機を調達するための資金あるいは飛行訓練その他の資金、こういうふうなことを、要するに犯罪行為を実際に実行するために諸般の準備が必要、そういうようなことも全体をとらえて、これはやはりそういうことに対する資金の提供も犯罪化するという必要がある、そういうことであります。もちろん、その実行行為と全く結びつかないような、全然別な目的の寄附とか、こういうようなものを処罰の対象とするということはこれはあり得ないわけでございますが、そういう意味で、その犯罪の行為と、少なくともそれを容易にする、つまり、まあ別な言葉で言えば支援する、そういう目的という結びつきは、これは必要であるということにしたわけでございます。
収集の方は、これは実行のために必要な資金ということでございますので、先ほどの準備行為とかそういうことも含めてではありますけれども、それ自体で、そこで結びつきというのは明示しているという考えでございます。
佐
佐々木秀典#19
○佐々木(秀)委員 条約を締結し、批准をし、国会でも承認しているわけですから、私も、それに基づく国内法整備としてのこの法律を全面的に否定するわけではありません。まあ、必要なことは必要だろうとは思うんです。しかし、何にしても、この規定の仕方その他からいって、適用を相当厳格にやっていただかないと、乱用の危険が出てくると私は思うんですね。
冒頭にお聞きをいたしましたけれども、アメリカなどでは、この条約の締結そのものがまだだということですし、国内法の整備もまだ準備中だということだ。これは日本が先駆けているわけですけれども、今私が指摘しただけにとどまらない、いろいろな問題がやはりあると思うんですね。
だとすると、本当は我が国でも、この国内法をつくるについてはもうちょっと慎重でよろしいのではないだろうか。少なくとも専門家などの御審議もいただくような、法制審議会にまずこれをかけて、そこで御協議いただいた上で国会に提出されるというようなことでよかったのではないかな、そんなふうに思うんですけれども、本法は法制審議会にかけていないわけですね。これはどうしてだったのか。これは法務大臣からお答えいただきましょうか。
この発言だけを見る →冒頭にお聞きをいたしましたけれども、アメリカなどでは、この条約の締結そのものがまだだということですし、国内法の整備もまだ準備中だということだ。これは日本が先駆けているわけですけれども、今私が指摘しただけにとどまらない、いろいろな問題がやはりあると思うんですね。
だとすると、本当は我が国でも、この国内法をつくるについてはもうちょっと慎重でよろしいのではないだろうか。少なくとも専門家などの御審議もいただくような、法制審議会にまずこれをかけて、そこで御協議いただいた上で国会に提出されるというようなことでよかったのではないかな、そんなふうに思うんですけれども、本法は法制審議会にかけていないわけですね。これはどうしてだったのか。これは法務大臣からお答えいただきましょうか。
森
森山眞弓#20
○森山国務大臣 この法案は、昨年アメリカで同時多発テロ事件が発生いたしまして、国際社会においてテロ撲滅のための対策をさらに推進することが緊急の課題になっておりますことを踏まえまして、日本政府として、早急にテロ資金供与防止条約を締結するとともに、国連安保理決議第千三百七十三号を実施するという国際的な要請にこたえるために必要な国内法整備を行うものでございまして、その基本的な内容は既に条約等で決まっているものでございます。
また、本法案の内容は、公衆等脅迫目的の犯罪行為を定義した上、このための資金の提供及び収集行為を処罰し、これらに係る所要の国外犯処罰規定を設けるという限られた場面に関するものでございまして、法務省所管の刑事の基本法令の制定、改廃には当たらないと考えられる上に、この条約の的確な実施を図るため、金融庁等においても金融機関による本人確認等に関する法律案等を提出する予定であったことなど、ほかの省庁とも歩調を合わせながら立案作業を進めなければならないという制約もございました。
以上の事情を踏まえまして、法制審議会には作業状況を御報告するにとどめることにしたものでございます。法制審議会には、ことしの二月十三日開催の第百三十六回会議におきましてこの旨の御報告をいたしまして、御了解をいただいたわけでございます。
この発言だけを見る →また、本法案の内容は、公衆等脅迫目的の犯罪行為を定義した上、このための資金の提供及び収集行為を処罰し、これらに係る所要の国外犯処罰規定を設けるという限られた場面に関するものでございまして、法務省所管の刑事の基本法令の制定、改廃には当たらないと考えられる上に、この条約の的確な実施を図るため、金融庁等においても金融機関による本人確認等に関する法律案等を提出する予定であったことなど、ほかの省庁とも歩調を合わせながら立案作業を進めなければならないという制約もございました。
以上の事情を踏まえまして、法制審議会には作業状況を御報告するにとどめることにしたものでございます。法制審議会には、ことしの二月十三日開催の第百三十六回会議におきましてこの旨の御報告をいたしまして、御了解をいただいたわけでございます。
佐
佐々木秀典#21
○佐々木(秀)委員 本当はもっと慎重にやっていただきたかったと思うんですけれども、とにもかくにも、今私が懸念しますように、構成要件的にいっても問題がある。そういうことから、くれぐれもこの運用については乱用にわたるようなことのないように、ひとつ捜査当局は厳重にやってもらいたいと思いますので、そのことを要望して、質問を終わります。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →ありがとうございました。
園
園
木
木島日出夫#24
○木島委員 日本共産党の木島日出夫でございます。
議題になっております公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律案について質問いたします。
大変難しい名前の法律案でありますが、略称いたしますと、テロ防止のための資金提供処罰法といってもいいのではないかと思います。
私ども日本共産党は、昨年九月十一日のアメリカでの同時多発テロに関して、直後の九月十七日、世界の首脳にあてた書簡を通じまして、三つの点を指摘いたしました。
一つは、このようなテロは絶対に許されない卑劣な犯罪行為であること、二つは、いかなる宗教的信条や政治的見解によっても正当化できるものではないこと、そして三つには、このような野蛮なテロを根絶することは、二十一世紀に人類がこの地球上で平和に生きていく根本条件の一つであるということを明らかにしたわけであります。
それで、本法案は、一九九九年十二月九日、米国の同時多発テロよりも二年前の第五十四回国連総会において採択されましたテロリズムに対する資金供与の防止に関する国際条約、そしてそれに加えて、昨年九月二十八日の、自国内でのテロ資金提供行為の犯罪化を世界各国に求めました国連安保理決議第一三七三号に基づくものであります。
したがって、これは国連を中心にした、法による、非軍事によるテロ根絶の方向に合致するものであると私どもも考えておりますので、基本的に賛成であります。
大事なことは、こうした国際条約や国内法がテロ根絶のために真に実効性を持つこと、そして同時に、刑事法でありますから、これが乱用されて政治活動の自由等基本的人権を侵害することのないように、犯罪の構成要件を明確に定めることだと思います。実効性を持つことと乱用されないこと、二律背反の要請ではありますが、これが大事だと思いますので、その観点から法案についてお聞きをしたいと思います。
まず、この法案がテロ根絶のための実効性を持つか、その問題についてお聞きします。
私は、そのためには、世界のすべての国々でこの条約が締結をされ、批准をされ、国内法が制定される、それが大事だ。一部の国だけで国際、国内テロ根絶のための資金提供を防止するための処罰をつくっても、ほかの国々が同調しないということになれば、それは実効性を欠くわけでありますから、それが大事だと思います。
そこで、外務省にお聞きをいたしますが、現在、この条約の締約国、批准国、それぞれ何カ国になっているんでしょうか。とりわけG7諸国の締約、批准状況はどうでしょうか。条約は発効しているんでしょうか。それらの現状についてまず御答弁願います。
この発言だけを見る →議題になっております公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律案について質問いたします。
大変難しい名前の法律案でありますが、略称いたしますと、テロ防止のための資金提供処罰法といってもいいのではないかと思います。
私ども日本共産党は、昨年九月十一日のアメリカでの同時多発テロに関して、直後の九月十七日、世界の首脳にあてた書簡を通じまして、三つの点を指摘いたしました。
一つは、このようなテロは絶対に許されない卑劣な犯罪行為であること、二つは、いかなる宗教的信条や政治的見解によっても正当化できるものではないこと、そして三つには、このような野蛮なテロを根絶することは、二十一世紀に人類がこの地球上で平和に生きていく根本条件の一つであるということを明らかにしたわけであります。
それで、本法案は、一九九九年十二月九日、米国の同時多発テロよりも二年前の第五十四回国連総会において採択されましたテロリズムに対する資金供与の防止に関する国際条約、そしてそれに加えて、昨年九月二十八日の、自国内でのテロ資金提供行為の犯罪化を世界各国に求めました国連安保理決議第一三七三号に基づくものであります。
したがって、これは国連を中心にした、法による、非軍事によるテロ根絶の方向に合致するものであると私どもも考えておりますので、基本的に賛成であります。
大事なことは、こうした国際条約や国内法がテロ根絶のために真に実効性を持つこと、そして同時に、刑事法でありますから、これが乱用されて政治活動の自由等基本的人権を侵害することのないように、犯罪の構成要件を明確に定めることだと思います。実効性を持つことと乱用されないこと、二律背反の要請ではありますが、これが大事だと思いますので、その観点から法案についてお聞きをしたいと思います。
まず、この法案がテロ根絶のための実効性を持つか、その問題についてお聞きします。
私は、そのためには、世界のすべての国々でこの条約が締結をされ、批准をされ、国内法が制定される、それが大事だ。一部の国だけで国際、国内テロ根絶のための資金提供を防止するための処罰をつくっても、ほかの国々が同調しないということになれば、それは実効性を欠くわけでありますから、それが大事だと思います。
そこで、外務省にお聞きをいたしますが、現在、この条約の締約国、批准国、それぞれ何カ国になっているんでしょうか。とりわけG7諸国の締約、批准状況はどうでしょうか。条約は発効しているんでしょうか。それらの現状についてまず御答弁願います。
小
小野正昭#25
○小野政府参考人 お答え申し上げます。
本条約は、ことしの四月十日に発効しているわけでございます。
締約国数でございますが、国連が確認している最新の状況によりますと、四月二十五日現在、本条約締約国数は三十一カ国でございます。ちなみに、昨年の九月十一日のテロ事件の当時は、実は締約国数は四カ国でございました。そのうち、G8では英国のみが締約国だったわけでございますが、今日それが二十七カ国が加わりまして三十一カ国ということになっているわけでございます。
例えば、欧州、北米では、イギリス、フランス、オランダ、スペイン、オーストリア、それからカナダ等十三カ国。それからアジアでは、スリランカが締結済みでございます。ロシア・NIS諸国では、アゼルバイジャン、ウズベキスタンといった国が締結しておりますし、中東アフリカではアルジェリア、中南米では、グアテマラ、キューバ、ボリビア、ペルー、チリなど九カ国。アフリカでも、象牙海岸、マリ等、それから大洋州でもパラオ等が既に締約国になっているわけでございます。
それから、署名国についてちなみに申し上げますと、九月十一日の時点では比較的少なかったわけですが、現在では署名国も三倍に達していまして、百三十二カ国という状況でございます。
また、先生御下問のG8の状況でございますが、現在、未締結国は、我が国のほか、米国、ドイツ、イタリア及びロシアの四カ国になっておりますが、このG8の未締結国につきましても、それぞれの国は本条約の締結に向けて具体的な作業を急いでいるというふうに承知しておりまして、米国は、昨年十一月に法案が下院の審議に付された後、十二月十九日に下院を通過いたしまして、現在、上院の司法小委員会で審議されているわけでございます。米国務省としましても、一日も早く同条約を締結することが何よりも重要であるというふうに言っておりまして、議会に対しても積極的に働きかけているという状況でございます。
ドイツにおきましては、現在、連邦政府内で本条約の批准のために必要となる法案の作成作業が既に完了しておりまして、関係法案が連邦議会に提出されたというふうに承知しております。
イタリアにつきましても、法案が委員会等の審議に付されているところというふうに承知しております。
ロシアにつきましては、近く法案が承認されまして、大統領より議会に提出されることになるというふうに承知しているところでございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →本条約は、ことしの四月十日に発効しているわけでございます。
締約国数でございますが、国連が確認している最新の状況によりますと、四月二十五日現在、本条約締約国数は三十一カ国でございます。ちなみに、昨年の九月十一日のテロ事件の当時は、実は締約国数は四カ国でございました。そのうち、G8では英国のみが締約国だったわけでございますが、今日それが二十七カ国が加わりまして三十一カ国ということになっているわけでございます。
例えば、欧州、北米では、イギリス、フランス、オランダ、スペイン、オーストリア、それからカナダ等十三カ国。それからアジアでは、スリランカが締結済みでございます。ロシア・NIS諸国では、アゼルバイジャン、ウズベキスタンといった国が締結しておりますし、中東アフリカではアルジェリア、中南米では、グアテマラ、キューバ、ボリビア、ペルー、チリなど九カ国。アフリカでも、象牙海岸、マリ等、それから大洋州でもパラオ等が既に締約国になっているわけでございます。
それから、署名国についてちなみに申し上げますと、九月十一日の時点では比較的少なかったわけですが、現在では署名国も三倍に達していまして、百三十二カ国という状況でございます。
また、先生御下問のG8の状況でございますが、現在、未締結国は、我が国のほか、米国、ドイツ、イタリア及びロシアの四カ国になっておりますが、このG8の未締結国につきましても、それぞれの国は本条約の締結に向けて具体的な作業を急いでいるというふうに承知しておりまして、米国は、昨年十一月に法案が下院の審議に付された後、十二月十九日に下院を通過いたしまして、現在、上院の司法小委員会で審議されているわけでございます。米国務省としましても、一日も早く同条約を締結することが何よりも重要であるというふうに言っておりまして、議会に対しても積極的に働きかけているという状況でございます。
ドイツにおきましては、現在、連邦政府内で本条約の批准のために必要となる法案の作成作業が既に完了しておりまして、関係法案が連邦議会に提出されたというふうに承知しております。
イタリアにつきましても、法案が委員会等の審議に付されているところというふうに承知しております。
ロシアにつきましては、近く法案が承認されまして、大統領より議会に提出されることになるというふうに承知しているところでございます。
以上でございます。
木
木島日出夫#26
○木島委員 署名国数それから批准国数、数字は示されました。しかし今日においても、この国際条約について百三十二カ国が署名しておりながら、いまだに三十一カ国しか批准をしていない。そこにはどういう背景があるんでしょうか。余りにも少な過ぎると思わざるを得ないんです。とりわけ今、先進諸国、G8諸国での状況をお話しになりましたが、この時点でまだアメリカ、ドイツ、イタリア、ロシア、日本もようやく今この段階に来ているんですが、批准していないわけですね。それはなぜおくれているんでしょうか。
そもそもこのテロに対する資金供与防止条約の出発点は、一九九六年七月のパリにおけるG7、P8の閣僚会議における先進国の合意、これから世界でテロ対策が大事だ、だから資金供与などを防止しよう、こういう先進国の合意に基づいて世界へ発信されたはずだったんじゃないでしょうか。その先進国ですらいまだにこんな状況というのは、いかがなものかと思うんです。
本年三月十八日の読売新聞の社説なんかによりますと、こんな状況では、「条約が発効しても十分な効果が期待できない。特に、同時テロの被害国で、国際テロ撲滅の先頭に立っている米国が、条約批准や国内法整備に消極的な姿勢を見せているのは無責任だ。」こういう指摘までがあるんですね。先進国の状況、それから、なぜいまだに三十一カ国なのか、その辺の背景、国際社会の状況、外務省が一番把握していると思いますので、つまびらかにしていただきたいと思います。
この発言だけを見る →そもそもこのテロに対する資金供与防止条約の出発点は、一九九六年七月のパリにおけるG7、P8の閣僚会議における先進国の合意、これから世界でテロ対策が大事だ、だから資金供与などを防止しよう、こういう先進国の合意に基づいて世界へ発信されたはずだったんじゃないでしょうか。その先進国ですらいまだにこんな状況というのは、いかがなものかと思うんです。
本年三月十八日の読売新聞の社説なんかによりますと、こんな状況では、「条約が発効しても十分な効果が期待できない。特に、同時テロの被害国で、国際テロ撲滅の先頭に立っている米国が、条約批准や国内法整備に消極的な姿勢を見せているのは無責任だ。」こういう指摘までがあるんですね。先進国の状況、それから、なぜいまだに三十一カ国なのか、その辺の背景、国際社会の状況、外務省が一番把握していると思いますので、つまびらかにしていただきたいと思います。
小
小野正昭#27
○小野政府参考人 本条約の成立経緯、作成経緯につきましては、今委員が御説明になられたとおりでございまして、九〇年代に入りましてまさに重大なテロ事件が非常に多発してくるという状況の中で、テロリズムに対する根絶という大きな問題を考える場合には、さまざまな措置をとらなくちゃいけない、特に資金面での根絶というものが非常に重要だということを、G7、一九九六年、ちょうどリヨン・サミットがございましたけれども、そのサミット及びその後のパリにおきますテロリズムに関する閣僚会議において認識が高まってきたという経緯があるわけでございます。
そういう中で、一九九九年、先ほど委員が言われましたように、国連総会において、フランスが本件条約の作成を呼びかけて条約案を提示いたしまして、それでアドホック委員会で条約が検討され採択されるに至ったものというふうに承知しております。
そういう中で、今日まで約二年余にわたり、恐らく関係国は、それぞれの国内法制の整備、特に資金をとめるという点についてそれぞれの国内法制の整備ということで取り組んできたというふうに承知しているわけでございます。特にG8に関しましては、まさに指導的にこの条約を批准しなくちゃならないということは常に折に触れて議論されてきているところでございまして、G8諸国がみずからリーダーシップを発揮する、こういうことで、今回の九月十一日の米国同時多発テロを契機としてそれぞれの国が加速度的に作業を進めてきているというふうに承知しているところでございます。
日本におきましては、同様に昨年の十月、署名を了しまして、加速度的に関係省庁の間で議論を深めてまいりまして、今回、国会の御承認を得るというところにたどり着いたということでございます。日本に関しましては、御案内のように、九月十一日の時点では英国のみがG8では締結していたわけですが、その後、今日、フランスが本年一月、それからカナダが本年二月に締結しているという状況でございまして、我が国としても、先生御指摘のとおり二年余りかかっているわけですけれども、他のG8諸国に比べて必ずしも我が国の締結がおくれたということではないんではないかというふうに認識しているわけでございます。(木島委員「何でこんなに三十一と少ないのかの背景」と呼ぶ)
先ほど申し上げましたように、それぞれの国の政府内の国内立法、それから手続的な手当てというものに、それぞれ検討を進めてきている、それにやはり時間がかかっているんではないかというふうに理解しているところでございます。
この発言だけを見る →そういう中で、一九九九年、先ほど委員が言われましたように、国連総会において、フランスが本件条約の作成を呼びかけて条約案を提示いたしまして、それでアドホック委員会で条約が検討され採択されるに至ったものというふうに承知しております。
そういう中で、今日まで約二年余にわたり、恐らく関係国は、それぞれの国内法制の整備、特に資金をとめるという点についてそれぞれの国内法制の整備ということで取り組んできたというふうに承知しているわけでございます。特にG8に関しましては、まさに指導的にこの条約を批准しなくちゃならないということは常に折に触れて議論されてきているところでございまして、G8諸国がみずからリーダーシップを発揮する、こういうことで、今回の九月十一日の米国同時多発テロを契機としてそれぞれの国が加速度的に作業を進めてきているというふうに承知しているところでございます。
日本におきましては、同様に昨年の十月、署名を了しまして、加速度的に関係省庁の間で議論を深めてまいりまして、今回、国会の御承認を得るというところにたどり着いたということでございます。日本に関しましては、御案内のように、九月十一日の時点では英国のみがG8では締結していたわけですが、その後、今日、フランスが本年一月、それからカナダが本年二月に締結しているという状況でございまして、我が国としても、先生御指摘のとおり二年余りかかっているわけですけれども、他のG8諸国に比べて必ずしも我が国の締結がおくれたということではないんではないかというふうに認識しているわけでございます。(木島委員「何でこんなに三十一と少ないのかの背景」と呼ぶ)
先ほど申し上げましたように、それぞれの国の政府内の国内立法、それから手続的な手当てというものに、それぞれ検討を進めてきている、それにやはり時間がかかっているんではないかというふうに理解しているところでございます。
木
木島日出夫#28
○木島委員 今、なぜいまだに三十一カ国なのかという問いに対して、手続が大変なんだとおっしゃられましたが、そういう問題じゃなくて、この条約締結がなかなか進まない背景には、やはりテロというものの定義に対して国際社会の中で大きな意見の相違がある。
もっと簡単に言いましょう。民族自決を求める闘いなどは除外すべきだというアラブ諸国の意見、それと、これに対する先進国の反対。もう一つ、テロを行う国家もあるではないか、イスラエルが名指しされているわけですが、テロ国家に対してもきちっと規制をすべきではないかというアラブ諸国の意見に対して、先進諸国はそういう立場に立っていない。この基本である、テロとは何か、こういう概念について国際社会の中で大きな意見の食い違いが厳然としてあるということが、私は、やはり残念ながらこのテロ資金防止条約が進んでいないという背景にあるんではないかと見ているわけでありますが、そのことだけ述べて、我が国の問題について、大臣お見えですから、私から一言お聞きしたいと思うんです。
今答弁にありましたように、この条約に我が国が署名したのは、昨年の九・一一同時多発テロの五十日も後の昨年の十月三十日であります。九九年九月の国連総会から二年も放置し続けたのはなぜか。昨年九・一一のテロが起きても、政府がやったことは、御承知のようにこの問題ではありませんでした。テロ特措法を成立させて自衛隊を出動させることは速やかにやった。そればかり一生懸命で、この条約締結を後回しにしたんですね、日本政府は。本当に日本政府は国際社会からテロを根絶するという立場に立っていないんじゃないかと私は思わざるを得なかったんです。
テロ特措法の審議にも私は直接参加した一人として思うんですが、なぜ二年も放置されたんですか。法務大臣、どういう所見でしょうか。
この発言だけを見る →もっと簡単に言いましょう。民族自決を求める闘いなどは除外すべきだというアラブ諸国の意見、それと、これに対する先進国の反対。もう一つ、テロを行う国家もあるではないか、イスラエルが名指しされているわけですが、テロ国家に対してもきちっと規制をすべきではないかというアラブ諸国の意見に対して、先進諸国はそういう立場に立っていない。この基本である、テロとは何か、こういう概念について国際社会の中で大きな意見の食い違いが厳然としてあるということが、私は、やはり残念ながらこのテロ資金防止条約が進んでいないという背景にあるんではないかと見ているわけでありますが、そのことだけ述べて、我が国の問題について、大臣お見えですから、私から一言お聞きしたいと思うんです。
今答弁にありましたように、この条約に我が国が署名したのは、昨年の九・一一同時多発テロの五十日も後の昨年の十月三十日であります。九九年九月の国連総会から二年も放置し続けたのはなぜか。昨年九・一一のテロが起きても、政府がやったことは、御承知のようにこの問題ではありませんでした。テロ特措法を成立させて自衛隊を出動させることは速やかにやった。そればかり一生懸命で、この条約締結を後回しにしたんですね、日本政府は。本当に日本政府は国際社会からテロを根絶するという立場に立っていないんじゃないかと私は思わざるを得なかったんです。
テロ特措法の審議にも私は直接参加した一人として思うんですが、なぜ二年も放置されたんですか。法務大臣、どういう所見でしょうか。
森
森山眞弓#29
○森山国務大臣 条約の締結ということは外務省の所管でございまして、法務省はかねてから、外務省を初めとする関係省庁と協力いたしまして、この条約を締結するための整備が必要である、その整備が必要な国内法等について鋭意検討を行ってまいったところでございます。
昨年の同時多発テロが発生いたしまして、国際社会におきましてもテロ撲滅のための対策をさらに推進するということが喫緊の課題となっていることを踏まえまして、関係省庁からの全面的な協力をいただくことができまして、検討作業が集中的に進められた。結果、所要の検討を終わりましたので、この条約実施のための国内担保法案を提出させていただくことができたということでございます。
この発言だけを見る →昨年の同時多発テロが発生いたしまして、国際社会におきましてもテロ撲滅のための対策をさらに推進するということが喫緊の課題となっていることを踏まえまして、関係省庁からの全面的な協力をいただくことができまして、検討作業が集中的に進められた。結果、所要の検討を終わりましたので、この条約実施のための国内担保法案を提出させていただくことができたということでございます。