福島啓史郎の発言 (憲法調査会公聴会)
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○福島啓史郎君 自由民主党の福島啓史郎であります。
まず、本日は本当に誠に御多忙のところ、この日本国憲法に関する調査としまして、今回、国会の在り方と二院制につきまして貴重な御意見をいただきました隅野隆徳さん、また早川忠孝さん、また本田年子さん、御三方の公述人の皆さんにはまず御礼を申し上げます。
さて、公述人御三方に共通した御質問でございますが、御質問いたしたいと思います。
この二院制の問題、国会の在り方と二院制の問題につきましては、伝統のある民主主義国といいますか、かつ多数の人口を持っております国では一般的には二院制が取られているのが現状なわけでございます。もちろん、新興国等におきまして一院制の動きがあるというのは先ほど早川公述人も言われたわけでございますが、しかし、現時点で見ますと、伝統のある民主主義国、あるいは多数であって、かつ多数の人口を有する国では一般に二院制が取られているというのが現状だと思います。
それで、一般に二院制の場合の二院といいますか上院といいますか、の求められている機能といたしまして、一つは、多様な民意を反映させていくということ、もう一つは、慎重といいますか、抑制と均衡が求められるということ、慎重な審議、つまり抑制と均衡が求められるということ、三番目には、継続と安定性が求められているということ、四番目には、その裏返しとしまして長期展望を持った審議が行われるという機能が求められているということが一般的に言われております。
かつ、我が国の場合、憲法といたしましてこのことはどういうふうに規定されているかといいますと、まず一つは、衆議院と参議院の違いといたしまして、ともに憲法上、両議院は四十三条におきまして「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。」というふうになっております。つまり、選挙された議員で、つまり選挙が前提にされているということでございます。それで、違いは何かといいますと、四十五条で、衆議院の任期は四年とする、ただし解散があるということでございます。解散があればその期間満了前に終了するということで、四年でかつ解散があるというのが衆議院でございます。他方、参議院の場合は、四十六条でもちまして、四年より長い六年ということで、三年ごとに半数を改選するということになっております。要するに、六年で解散がないということでございます。そのことが言わば、何といいますか、積極性、積極的な書き方になっているわけでございますが。
もう一つ、権限の面で、消極的な書き方にはなっておりますが、衆議院の優先と普通言われておりますけれども、法律の制定、これは憲法の五十九条でございます。五十九条によれば、御案内のように両院で可決したときに法律となるわけでございますが、再議で、違った場合には再議権があるわけでございます。その場合には、衆議院が可決した法案と異なった議決を参議院がした場合には衆議院の出席議員の三分の二の多数でもって可決するということ、法律の制定。また、六十条では予算でございます。衆議院の先議と、それからこれも、異なった場合には、衆議院の議決を国会の議決とするということになっております。また、六十一条、これは条約でございます。条約締結権につきましても同様に、予算と同じ扱いになっております。衆議院と異なった場合あるいは三十日以内に議決しないときには衆議院の議決が国会の議決になっているということでございます。
またもう一つ、六十七条の内閣総理大臣の指名でございます。これも、異なった場合には、あるいは十日以内に指名をしない場合には衆議院の議決を国会の議決とするということで、衆議院の優先という規定には、書き方にはなっておりますけれども、逆に言えば、先ほども言いました選挙の年数及び解散のあるなしと併せて読めば、正に冒頭申しました多様な民意の反映あるいは抑制と均衡、継続、安定、長期展望という点を規定しているのがこの権限ではないかと。
つまり、ダイナミックな動きに対しましては衆議院の審議が優先するわけでございますけれども、先ほど言いました抑制と均衡、あるいは継続、安定、長期展望というような観点から、長期の解散のない六年で、かつ基本的には法律の制定を両院で、両院での議決を要するということでもって権限を規定することによって担保しているというふうに考えるわけでございます。
それでお聞きしたい質問でございますが、そうした二院制が持っております機能と、それから今の憲法上の権限につきまして、現行の機能及び権限が妥当、つまり引き続き維持すべきものかどうか、これにつきまして、まず御三方の御意見をお伺いしたいと思います。