中里実の発言 (財政金融委員会)
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○参考人(中里実君) 考えたこともなかった御質問でございまして、何とお答えしたらいいかもよく分からないんですけれども。
法人実在説と擬制説の対立というのは、ミクロ経済学的に考えればやはり擬人説以外あり得ませんので、法人が実在してどこかのレストランで飯を食っていたとか、そういうことはあり得ませんから、法人というのは人の集合体で、その活動、存在によってだれかが利益を受けていると。そのだれかがよく分からない、株主じゃないかもしれないという問題があり得るということなんだろうと思います。ですから、このことを直接租税政策論に一〇〇%反映させる必要もないわけですが、かといって全く無視するわけにはいかないということなんだろうと思いますね。
連結納税制度につきましては、これによって神学論争に終止符が打たれるというようなことでは必ずしもなくて、もうちょっと別の視点から、中立性ということなんでございましょう、法人の本質云々ということよりも、法人格の区切りによって、区切りを越えた場合と、同じグループ内に属しても法人格の区切りがあると赤字が取り残されるというようなことはやはり望ましくないだろうという、そういう話で、我々は取引費用経済学と呼んでいますけれども、そちらの産業組織論的な視点からの導入の根拠ということなんだろうというふうに思います。
ですから、事業の内容がそれによって余り変わるということではなくて、どの範囲で企業というものをとらえるかという、もうちょっとダイナミックな話じゃないかというふうに理解しております。