浜田卓二郎の発言 (財政金融委員会)

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○浜田卓二郎君 最初に一問だけ日銀総裁にお伺いしたいと思いますが、御報告を先週聞かせていただきましたが、景気は下げ止まりに向けた動きが見られると。しかし同時に、設備投資が引き続き減少している、個人消費も全体として弱めの動きが続いていると、ここは注意しろということをおっしゃっておられます。
   〔委員長退席、理事円より子君着席〕
 結局、外需が少し回復の方向にあるために、日本経済もそろそろ下げ止まりかなというのが詰めて言えば御判断だと思いますが、ここが今日本の一番の問題だと思うんですね。他方、アメリカ経済については、ちょっとどういうふうに議論が定まっているのか分かりませんけれども、かなり先行きに対する不安感もあるわけでありまして、それに引っ張られて株価も方向を定めない展開をしているというのが今日の状況だと思うんです。ですから私は、やはり個人消費が回復をする、それから設備投資も、引き続き減少ではなくて、設備投資も出てくるという状況までいかないと、本当に次の手が打てない。
 先週は、先々週でしたか、私も税の議論をさせていただきまして、これ以上の財政の問題というのは放置できないという議論をいたしましたけれども、その議論をするにせよ、経済というこの足下が定まらない限り本当の議論ができないということであります。これは私ども質疑をする立場でも大変思い悩むわけですから、それはもう政策当局、責任のある皆様方は本当に悩んでおられると思うんですね。ですけれども、しかしどの問題を取っても、不良債権の処理の問題は今日取り上げませんけれども、やはり基本は、景気が下げ止まらない、デフレが止まらない、土地と株の値段が底を打たない、そこにどうしてもすべて帰着していくわけですから、私はやはり、今の政策の優先順位として、個人消費の回復、それから国内の設備投資の回復というところをどうしても最優先事項として取り組んでいくべきではないかと思うんです。
 そこで、日銀総裁は、そういうこれからの景気に対する取組についてどういうお考えを持っておられるか、今までの質疑でほぼ明らかにはなっておりますけれども、私は総裁にもっと頑張ってほしいという意味でもう一度伺いたいわけです。
 といいますのは、金融政策はもうこれ以上やることがないという御判断だと思うんです。あえて言うとすれば、今朝の議論でも、物価安定ターゲット論ですか、が出てインフレターゲット論が出ておりましたが、私もまだそういう政策があり得るのかという疑問はないではありません。物価水準がゼロないしそれ以上に安定的になるまでは量的緩和を続けるというのは一つのターゲットの設定だと思いますけれども、あと何があるのかといえば、例えば、これを一年以内にやりますとか、二年以内にやりますとかいう期限の設定等、もう少し、ゼロないしそれ以上の安定したレベルというのを、二%というか、一・五%というか、そういう話になるのかなという気はいたしますけれども、いずれにせよ、日銀としてはこれ以上の政策を取る気はないと、もうこれは金融政策はここで限界だということであれば、それならば、今この日本の経済が直面している問題に対して、これは金融政策の問題じゃないということで突き放されるんではなくて、やはり日本の経済動向に基本的には共同責任を持っておられる日銀総裁として、もう一歩踏み込んだお考えなり対応なりを取っていただけないかという希望があるわけであります。
 先ほど、構造改革なくして景気回復なしとおっしゃいました。ある意味ではそうだと思うんですけれども、しかし、経済の当面の状況に対応するのに構造改革だけを持ってくるというのは、いかにも無策という感じを受けざるを得ないわけでありまして、それが例えば、一年余裕がある、二年余裕があるということであればいいわけですけれども、もうちまたには、これから株価が暴落するよと、そして十月は金融危機の再来だという話だってかなりまじめな議論として出てきているわけですから、別にそれにくみするわけではありませんけれども、やはり消費が出てこない、投資が出てこない、つまり国内がまだその気になっていないという状況に対して、景気に責任を持たれる日銀総裁として、ひとつ踏み込んだ対応をお願いできないか。それは財政当局に対する注文でもいい、あるいは内閣全体に対する注文でもいいわけですけれども、いや、それは構造改革だよという言い方は余りにも一般的過ぎて、具体的な注文にはなっていないというふうに思うものですから、あえてその一問だけお伺いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 浜田卓二郎

speaker_id: 11564

日付: 2002-07-11

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会