河辺一郎の発言 (安全保障委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○河辺参考人 少し視点を変えてみたいと思います。
大量破壊兵器の問題は、九〇年代の半ばが一つの転換点になり得たかと思います。しかしながら、それが失われてしまった。どういうことかと申しますと、一つは、日本も積極的に推進をしました通常兵器の移転登録問題でございます。
これは、採択された際に、キューバや中国と並んで、例えばメキシコなども強い懸念を示しております。どういうことかと申しますと、通常兵器の移転のみが制限されるあるいは強く監視されるということは、自国内で兵器生産ができない国の軍事力があからさまになってしまうということであるわけです。その一方で、先進国、特に世界最大の武器生産国であるアメリカ合衆国の生産自体はほとんど何ら監視を受けないということで、メキシコなどですら懸念を示した。
ところが、その後、この問題に関してこれらの国々が示した懸念が解消されることなく、結局のところほとんど手つかずでだらだらと続いてきてしまっている。これは、今やだれもが認めていることなんですが、ほとんど意味がないような形式的な制度になってしまっている。
ただ、そのことについては、そもそもこの制度が持っていた問題点、いろいろな意味で問題がありますが、第三世界から見た問題点、先進国から見た問題点、双方ございますけれども、それをきちんとやる、チェックするということがちょっとできなかった、しなかった、その怠慢というものを責められなければいけない。
それから、九〇年代の半ばに核兵器の問題に関して、先生方御存じのとおり先進国の核保有が認められるということになってしまった。これがまた、より議論を複雑にしてしまったことがあるかと思います。