鈴木勝也の発言 (外務委員会)
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○鈴木参考人 日朝国交正常化交渉担当大使の鈴木勝也でございます。池田委員長初め委員の皆様にごあいさつ申し上げます。
初めに、私が政府代表として臨んだ先月二十九日から三十日にかけてのマレーシアのクアラルンプールで開催されました第十二回日朝国交正常化交渉本会談について、簡単に御報告申し上げます。
先般の交渉においては、日本側は、拉致問題、核問題を初めとする安全保障上の問題を最優先課題として臨み、協議においては、これらの問題について特に時間をかけて議論を行いました。
拉致問題につきましては、五名の被害者の家族の安全の確保、早期帰国と帰国日程の確定について、日本側より繰り返し北朝鮮側の前向きな対応を強く求めました。また、生存が確認されていない拉致被害者についても、事実解明を引き続き強く求めるとともに、拉致被害者の御家族から出された疑問点等を踏まえた追加照会事項を手交し、速やかで誠意のある回答を求めました。
核問題につきましては、先月発出されましたメキシコのロスカボスにおける日米韓三国首脳会談の共同声明を踏まえ、日本側より、日朝平壌宣言に従い、朝鮮半島の核問題の包括的な解決のために、関連するすべての国際的合意を遵守すること、これを強く求めるとともに、ウラン濃縮プログラムの検証可能な形による即時撤廃等を強く求めた次第であります。
これらに対して、北朝鮮側は、国交正常化交渉においては正常化それ自体及び経済協力が中核的問題であるとしつつも、日朝平壌宣言に従い懸案問題について解決する必要があるという点については理解を示しました。他方、拉致被害者御家族の帰国について日程を確定することができず、また、核問題でも具体的な進展が得られなかったことは残念であります。
次に、拉致問題でございますが、正常化交渉後の拉致問題に関する交渉状況について御説明申し上げます。
政府といたしましては、五人の拉致被害者の方々が自由な意思決定を行うための環境を設定するため、家族全員の日本への帰国が不可欠かつ急務であると考えており、現在、現地に残っておられる御家族について、早期帰国と帰国日程の確定を北朝鮮側に対し強く求めているところでございます。
これに対し、北朝鮮側は、五名を一度北朝鮮に戻すべきだとの立場を崩しておらず、今後の北朝鮮の出方は予断できませんけれども、政府といたしましては、引き続き粘り強く交渉に当たっていきたいと考えております。
核問題について申し上げます。
一方、北朝鮮による核開発問題は、国際的な平和と安定、核不拡散体制にかかわる問題であるとともに、我が国自身の安全保障にとって重大な懸念であります。
去る十四日には、KEDO理事会がニューヨークで開かれまして、北朝鮮に対し、核開発計画を目に見えるかつ検証可能な形で迅速に撤廃するよう求めるとともに、十一月の重油供給は行うが、十二月の供給は停止し、将来の重油の供給は、北朝鮮がウラン濃縮プログラムを完全に撤廃するための具体的かつ信頼できる行動をとることにかかっていることを明らかにして、北朝鮮に前向きな対応をとるよう強く促すことを趣旨とする声明を発出いたしました。
これは、日韓のみならず、米国、EUも含めたすべての理事会メンバーの一致した考えに基づくものであり、我が国としては、北朝鮮側がこの声明を重く受けとめ、核開発計画の即時撤廃に向け速やかに具体的な行動をとることを強く期待しているところであります。また、我が国は、米韓両国と緊密に連携しつつ、引き続き、北朝鮮側に対し、核開発問題に関する前向きな対応を強く求めていく考えであります。
今後の交渉についてでありますけれども、政府といたしましては、日朝平壌宣言に従って今後とも国交正常化交渉に粘り強く取り組み、拉致問題や核問題等の諸懸案の解決を目指していく考えであります。
なお、次回の国交正常化交渉の開催時期につきましては、さきの本会談の際、北朝鮮側より十一月末の開催につき提案があったのに対し、我が方としては、これを持ち帰り、現在、諸般の状況を勘案しつつ検討しているところでございます。
以上でございます。(拍手)