熊代昭彦の発言 (厚生労働委員会)
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○熊代委員 坂口大臣、鴨下副大臣、冒頭から御出席を賜りましてありがとうございます。自由民主党を代表いたしまして、質問をさせていただきたいと思います。
きょうは、失業率のお話を質問させていただきたい、失業対策でございますけれども、冒頭にちょっと物の考え方を若干述べさせていただきたいと思います。
トラスト・バット・ベリファイとかいう言葉がございまして、これは当然のことながら、信頼せよ、しかし検証せよという言葉でありまして、当時、レーガン大統領とエリツィン大統領が核軍縮の交渉を始めたときにエリツィンが言ったというふうに伝えられている言葉でございますが、ロシアもアメリカを信頼する、しかし、一つ一つのことはベリファイして、検証していかなければならないということでございまして、私どももアメリカに対して、基本的にトラストしまして、トラスト・バット・ベリファイでございます。小泉政権に対してもトラスト・バット・ベリファイでありまして、完全に白紙委任をするわけではない。立法府でありますから、きっちりと個々のものについては検証していかなければならないというふうに思うところでございます。
失業の前提といたしまして、長い不況でございまして、一九九二年から不良債権の処理に取り組んだ、現在では既に約九十兆円の不良債権を処理したということでございました。不良債権を処理すれば構造改革ができて、それから産業が活性化するんだというような思いで取り組んできたわけでございますけれども、デフレになりまして、もう既にデフレスパイラルじゃないかというような状況で、失業問題も非常に厳しくなっております。
ですから、不良債権を処理すれば経済が活性化するんだ、こういう思い込みもベリファイしなければいけない、検証しなければいけない。恐らく、このデフレ下で、そういうことはほとんどの人が信じていない。信じていないけれども、アメリカが言うからそうかなと思っている。しかし、アメリカの言うこともトラスト・バット・ベリファイでなけりゃだめで、今、不良債権を急激に処理しなければいけないというのは、ウォール街の日本企業を買いたいと思っている人以外には腹の底では信じていないんじゃないか。なかなか言えない、言えないけれども。
アメリカは、しかし悪代官のように悪い国ではありません。言うべきことをきっちりと言えば真剣に考えてくれる、そういう国でございます。私もアメリカに五年住んでおりましたから、アメリカがどういう国かというのはよく知っておりまして、十九世紀のフランス人トクヴィルが「アメリカン・デモクラシー」を書いたときに、「アメリカにアメリカ以上のものを見た。それはアメリカのデモクラシーであり、イガリタリアニズムである。」というようなことでございました。そういう意味で、非常に高い信頼をアメリカは持っておりますが、しかし、一つ一つのことについてはしっかりと検証しなければとんでもないことにもなる。エンロンだってあったし、いろいろあるわけでございまして、そういうことでございまして、そういう思いでこの失業問題というのを見ております。
五・四%、日本としては非常に高い水準に推移しているわけでございます。さらに、無理な不良債権を、しっかりやっている銀行をわざわざつぶしてまで処理しようというようなことになれば、失業問題はますます厳しくなります。そんなことで果たしていいのかという思いもあります。ベリファイしなければならない。三権分立の一つとしてしっかりベリファイしていかなければならない問題だと思っておりますけれども、当然に予想される、失業率がさらに高くなるということでございまして、今後の見通しも含めて、この厳しい雇用の現状をどのように現在理解しておられるか。
大臣、せっかくお越しでございますが、私も副大臣制を大いに推進した人間でもございますので、大臣が国際社会で御活躍になるときに、御出張になるときには、副大臣で答弁をいただいて十二分にやれる議会をつくろうではないかということで推進し、認証官にもして、天皇陛下のもとで辞令をいただいたこともございますので、最後に大臣には御総括いただくことにいたしまして、鴨下副大臣にお願い申し上げます。