厚生労働委員会

2002-11-01 衆議院 全254発言

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会議録情報#0
平成十四年十一月一日(金曜日)
    午前九時三十二分開議
 出席委員
   委員長 坂井 隆憲君
   理事 熊代 昭彦君 理事 長勢 甚遠君
   理事 野田 聖子君 理事 宮腰 光寛君
   理事 釘宮  磐君 理事 山井 和則君
   理事 福島  豊君 理事 武山百合子君
      岩崎 忠夫君    岡下 信子君
      奥谷  通君    後藤田正純君
      佐藤  勉君    田村 憲久君
      高木  毅君    竹下  亘君
      棚橋 泰文君    西川 京子君
      平井 卓也君    松島みどり君
      三ッ林隆志君    宮澤 洋一君
      森  英介君    谷津 義男君
      山本 幸三君    吉田 幸弘君
      吉野 正芳君    渡辺 具能君
      家西  悟君    大島  敦君
      加藤 公一君    鍵田 節哉君
      金田 誠一君    五島 正規君
      今田 保典君    土肥 隆一君
      三井 辨雄君    水島 広子君
      江田 康幸君    桝屋 敬悟君
      佐藤 公治君    小沢 和秋君
      山口 富男君    阿部 知子君
      中川 智子君    野田  毅君
      川田 悦子君
    …………………………………
   厚生労働大臣       坂口  力君
   厚生労働副大臣      鴨下 一郎君
   厚生労働副大臣      木村 義雄君
   厚生労働大臣政務官    渡辺 具能君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   江崎 芳雄君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議
   官)           金森 越哉君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  高原 亮治君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局国立病
   院部長)         冨岡  悟君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬局長)  小島比登志君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局長
   )            松崎  朗君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局長
   )            戸苅 利和君
   政府参考人
   (厚生労働省雇用均等・児
   童家庭局長)       岩田喜美枝君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局
   障害保健福祉部長)    上田  茂君
   政府参考人
   (厚生労働省老健局長)  中村 秀一君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  真野  章君
   厚生労働委員会専門員   宮武 太郎君
    —————————————
委員の異動
十一月一日
 辞任         補欠選任
  岡下 信子君     岩崎 忠夫君
  三ッ林隆志君     高木  毅君
  鍵田 節哉君     今田 保典君
同日
 辞任         補欠選任
  岩崎 忠夫君     岡下 信子君
  高木  毅君     三ッ林隆志君
  今田 保典君     鍵田 節哉君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 母子及び寡婦福祉法等の一部を改正する法律案(内閣提出、第百五十四回国会閣法第六六号)
 厚生労働関係の基本施策に関する件

     ————◇—————
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坂井隆憲#1
○坂井委員長 これより会議を開きます。
 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣府政策統括官江崎芳雄君、文部科学省大臣官房審議官金森越哉君、厚生労働省健康局長高原亮治君、健康局国立病院部長冨岡悟君、医薬局長小島比登志君、労働基準局長松崎朗君、職業安定局長戸苅利和君、雇用均等・児童家庭局長岩田喜美枝君、社会・援護局障害保健福祉部長上田茂君、老健局長中村秀一君及び保険局長真野章君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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坂井隆憲#2
○坂井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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坂井隆憲#3
○坂井委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。熊代昭彦君。
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熊代昭彦#4
○熊代委員 坂口大臣、鴨下副大臣、冒頭から御出席を賜りましてありがとうございます。自由民主党を代表いたしまして、質問をさせていただきたいと思います。
 きょうは、失業率のお話を質問させていただきたい、失業対策でございますけれども、冒頭にちょっと物の考え方を若干述べさせていただきたいと思います。
 トラスト・バット・ベリファイとかいう言葉がございまして、これは当然のことながら、信頼せよ、しかし検証せよという言葉でありまして、当時、レーガン大統領とエリツィン大統領が核軍縮の交渉を始めたときにエリツィンが言ったというふうに伝えられている言葉でございますが、ロシアもアメリカを信頼する、しかし、一つ一つのことはベリファイして、検証していかなければならないということでございまして、私どももアメリカに対して、基本的にトラストしまして、トラスト・バット・ベリファイでございます。小泉政権に対してもトラスト・バット・ベリファイでありまして、完全に白紙委任をするわけではない。立法府でありますから、きっちりと個々のものについては検証していかなければならないというふうに思うところでございます。
 失業の前提といたしまして、長い不況でございまして、一九九二年から不良債権の処理に取り組んだ、現在では既に約九十兆円の不良債権を処理したということでございました。不良債権を処理すれば構造改革ができて、それから産業が活性化するんだというような思いで取り組んできたわけでございますけれども、デフレになりまして、もう既にデフレスパイラルじゃないかというような状況で、失業問題も非常に厳しくなっております。
 ですから、不良債権を処理すれば経済が活性化するんだ、こういう思い込みもベリファイしなければいけない、検証しなければいけない。恐らく、このデフレ下で、そういうことはほとんどの人が信じていない。信じていないけれども、アメリカが言うからそうかなと思っている。しかし、アメリカの言うこともトラスト・バット・ベリファイでなけりゃだめで、今、不良債権を急激に処理しなければいけないというのは、ウォール街の日本企業を買いたいと思っている人以外には腹の底では信じていないんじゃないか。なかなか言えない、言えないけれども。
 アメリカは、しかし悪代官のように悪い国ではありません。言うべきことをきっちりと言えば真剣に考えてくれる、そういう国でございます。私もアメリカに五年住んでおりましたから、アメリカがどういう国かというのはよく知っておりまして、十九世紀のフランス人トクヴィルが「アメリカン・デモクラシー」を書いたときに、「アメリカにアメリカ以上のものを見た。それはアメリカのデモクラシーであり、イガリタリアニズムである。」というようなことでございました。そういう意味で、非常に高い信頼をアメリカは持っておりますが、しかし、一つ一つのことについてはしっかりと検証しなければとんでもないことにもなる。エンロンだってあったし、いろいろあるわけでございまして、そういうことでございまして、そういう思いでこの失業問題というのを見ております。
 五・四%、日本としては非常に高い水準に推移しているわけでございます。さらに、無理な不良債権を、しっかりやっている銀行をわざわざつぶしてまで処理しようというようなことになれば、失業問題はますます厳しくなります。そんなことで果たしていいのかという思いもあります。ベリファイしなければならない。三権分立の一つとしてしっかりベリファイしていかなければならない問題だと思っておりますけれども、当然に予想される、失業率がさらに高くなるということでございまして、今後の見通しも含めて、この厳しい雇用の現状をどのように現在理解しておられるか。
 大臣、せっかくお越しでございますが、私も副大臣制を大いに推進した人間でもございますので、大臣が国際社会で御活躍になるときに、御出張になるときには、副大臣で答弁をいただいて十二分にやれる議会をつくろうではないかということで推進し、認証官にもして、天皇陛下のもとで辞令をいただいたこともございますので、最後に大臣には御総括いただくことにいたしまして、鴨下副大臣にお願い申し上げます。
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鴨下一郎#5
○鴨下副大臣 おはようございます。熊代委員におかれましては、副大臣を利用していただきましてまことにありがとうございます。
 ただいまいろいろと高い見地からのお考えを拝聴しましたけれども、五・四%の高い水準で完全失業率が推移している、この問題につきまして、今の現状、そしてどう認識しているかというようなことについてお答えをさせていただきます。
 特に、今、九月の完全失業率は五・四%でありまして、五カ月連続で同水準となっている。これは極めて厳しい状況だろうと思います。
 特に、男女で考えますと、男性は五・八%、平成十三年の十二月以来九カ月ぶりに過去最高水準の失業率を記録しているということ、女性につきましては、若干低下して四・九%になりまして、本年四月の四・九%以来、五カ月ぶりに四%台となったわけでございます。
 この男性の失業率が上昇した理由は、非自発的理由による離職者が中高年層を中心に増加したこと。これは極めて憂慮すべきことだろうと思います。
 それから、女性の失業率が低下した理由は、若年層を中心に自発的理由による離職者が減少したこと。これは、やはり今の就職状況が非常に厳しいということで、なかなかほかのところに移るという決断ができないということも大きな理由になっているんだろうと思います。
 一方、九月の有効求人倍率につきましては、〇・五五倍と、七月、八月の〇・五四倍から若干上昇しておりまして、これは、有効求人が対前月比で一・九%増加、有効求職者は対前月比で〇・三%の増加ということでこういう結果になっている、こういうふうに解釈をしております。
 主要産業別では、建設業を除き、製造業、サービス業、運輸・通信、卸売・小売、飲食店で若干の増加になっているわけでありまして、こういうようなことを総括いたしますと、有効求人倍率は若干改善しているものの、完全失業率が依然として非常に高い水準で推移している。
 先ほど熊代委員がおっしゃいましたように、これから総合デフレ対策を含めてさまざまな不良債権処理がスピードを加速していこうというようなことでありますから、こういうようなこと、さらにアメリカ経済等の先行き懸念、それから、もちろんそのことを受けての日本の株価の下落等、非常に厳しい状況が続いておりまして、場合によると我が国の最終需要がさらに下押しされる、こういうような懸念もある。
 こういうような状況で、非常に雇用情勢は今後も厳しい状況、さらに厳しくなっていく、こういうようなことを厚生労働省としては考えております。
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熊代昭彦#6
○熊代委員 現状に対する厳しい認識を示していただいて、私も危機意識を共有しております。
 副大臣制につきましては、これはイギリスの制度を極めて大胆に学んでやったわけでございますので、最後の段階ではぜひ副という名前を取って閣外大臣にするということを積極的に推進しまして、それで、閣外大臣で特命事項、閣内大臣は総理の任期中は三年でも四年でもかわらない、しっかり責任を持つ必要がある。閣外大臣は、まあまあ比較的短期間にかわっても、短期間と言ったらまずいですけれども、一、二年でかわってもいい、しかし特命事項をしっかりやっていただくというようなことを推進したこともございますけれども、すばらしい御答弁をいただきまして、ますますその思いを強くしているところでございます。
 次に移りまして、私は福祉の専門家でございますけれども、しかし、仕事があって、自分で働いて、そしてちゃんと稼げる、一家を支えることができる、あるいは自分自身を支えることができる、これほど誇らしい、すばらしいことはないと思います。それがなければ、その根底がなければ福祉などというのは成り立たないわけでございまして、雇用の確保、しかも本当に誇り高い職業を持っていくということが一番大切なことだと思いますが、それとともに、時代が変わるときにはやはり、アンダーエンプロイメントで放置しておくんじゃなくて、失業を顕在化して大胆に方向転換をするということも大切であろうということでございますので、雇用保険制度というのは大変大切なことだというふうに思っております。
 この雇用のセーフティーネットとして安定的に運用されるということが必要でございますけれども、現在どのような状況であって、どのような見直しを行おうとしておられるのか、引き続き副大臣にお願いしたいと思います。
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鴨下一郎#7
○鴨下副大臣 熊代委員がおっしゃりたいことは、多分、雇用保険等を含めて財政状況は一体どうなっているのか、こういうようなことなんだろうと思います。
 おっしゃるように、雇用保険の財政状況は、積立金残高が平成十三年度末には約五千億円となっておりまして、このままで推移いたしますと十五年度中には積立金が底をつく可能性が出てくる、こういうようなことでありまして、この資金不足というようなことが極めて厳しい状況にあるということでございます。
 今、そのため、雇用保険制度のあり方につきましては、関係審議会において、給付の見直しを行った上で負担のあり方についても議論をしていく、こういうようなことでありまして、十月十日に厚生労働省から給付の見直しについて議論のたたき台をお示ししまして、同部会において議論をしているというところであります。
 この具体的な内容につきましては、一つは、早期再就職の促進を図るため、高賃金層に係る基本手当の給付率等の見直し、さらに、多様な早期就業を促進するための給付の創設、二つに、多様な働き方に対応した、通常労働者とパートタイム労働者の給付内容をできるだけ一本化していこう、こういうようなこと、それから三つに、再就職の困難な状況に対応した給付の重点化、こういうようなことでありまして、今後の給付の見直しについては、いろいろな関係方面からの御意見をいただきながら、最終的に十一月中に取りまとめを行いまして、明年の次期通常国会には関係法案として提出したい、こういうような方針でございます。
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熊代昭彦#8
○熊代委員 雇用保険制度のあり方につきましては、やはり働く意欲と再就職ということとも密接に関係いたしますので、ぜひいい改正をしていただきたいというふうに思います。
 それとともに、現在すぐにということですと、雇用のミスマッチが大変言われております。どこでもいいならば幾らでもあるという面もあるわけでございますけれども、自分に合う職業を必要だということで探せば本当に難しいということでございます。
 それで、職業紹介所、職業安定所、ハローワークとか、ハローキティちゃんのようないい名前にしていただきまして、大変親しみ深いものにしていただきましたけれども、それとともに、やはり民間の力をしっかり使うべきではないかというのが私の思いでございます。民間でできることは民間で。役所も、ハローワークもしっかりとやっていただかなければいけないけれども、民間と競争してやるんだ、そういうふうな覚悟が必要ではないかというふうに思います。
 それで、現在、有料職業紹介事業を許可はされておりますが、何とこれは紹介した職業が年収千二百万円を超えないと手数料を取っちゃいかぬということなんですよね。そんなことで有料職業紹介事業がしっかりといくだろうか。
 なぜこういうことになるんだろうか。ちょっと勘ぐれば、ハローキティちゃんじゃなくてハローワークが、これは職員があぶれてしまうんじゃないかというふうに思っているんじゃないかというふうな気もしますが、そういう心配は全くないと思うんですね。ハローワークはしっかりと工夫してしっかりとやっていただければいいわけで、千二百万円なんという法外な話を外して、有料な職業紹介所というのは自由にやっていい、ただしこれは厚生労働大臣の許可制にするというようなことで、おかしなことをやる者は直ちに免許剥奪というようなことで自由にやるということが、非常に民間の創意工夫を生かして職業紹介できるんじゃないのか。
 なぜこういう千二百万円というようなことを限るのか、その辺の事情も含めて、まず副大臣からお願いしたいと思います。どうぞ。
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鴨下一郎#9
○鴨下副大臣 まず、ハローワークのことについてでありますが、ハローワークは、昨年度は七百二十七万人の方がハローワークに仕事を求めて登録しておりまして、その方々のミスマッチを解消するために、さまざまな工夫もなされているわけであります。
 さらに、今度は求人をいかに確保するかということも重要な作業でありまして、このことについても、六百九十八万人分の求人を確保している、こういうようなことが現状でありまして、熊代委員おっしゃるように、官民の長所をうまく使い分けて、ミスマッチ解消を含めて、就職をいかに速やかに行っていくかというのは非常に重要な御指摘であるというふうに思います。
 ただ、民間の有料職業紹介事業につきましては、現状では、平成十四年三月末で五千五百六十二事業所が許可を受けております。その中で、徐々にですが、事業所そのものはふえておりまして、それで、その有料職業紹介事業によって職を得た方々が十九万七千人強となっております。
 ただ、千二百万の所得を超える者以外はだめだというようなことは不合理じゃないか、こういうお話もございました。確かにそういうような観点からも考えていかなければいけないんだろうと思いますが、求職者からの手数料徴収については、我が国はILOの百八十一号条約を踏まえて原則的には禁止をしている、こういうような状況でありまして、従来認めてきた芸能家やモデルなどに加えまして、本年二月からは、年収千二百万以上の収入を得られる経営管理者または科学技術者の求職者についても手数料を徴収することを可能にしようじゃないか、こういうようなことで、規制についてはやや緩和をしております。
 このことにつきまして、有料職業紹介事業の活動を狭めているかどうか、こういうようなことは、今関係審議会において職業紹介事業全体の見直しの中で検討している最中でありますけれども、実際には、いろいろなお立場の方がありまして、意見が拮抗しているというのが現状だろうというふうに思っております。
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熊代昭彦#10
○熊代委員 ILOのお話もございましたけれども、ILOで思い出しますのはチェックオフを禁止してはならないという条約でございまして、これに対してフランスは堂々と破っております、それでチェックオフを禁止しております。それからオーストラリアもチェックオフを禁止する法律を新たに導入しまして、ILOが文句を言ったけれども、やっております。
 国際機関が絶対ではございません。日本の国の事情を考えて、日本の国の事情で物事を考えなければいけない。そういう意味では、国際機関絶対なんというのは逃げ口上にすぎないということでございます。三権分立の国会ですから厳しくいきますので申しわけありませんが、逃げ口上にすぎないということでございまして、日本の実態の中で、千二百万なんということでこれをストップするのがいいことなのかどうか。本当にみんな一生懸命に職を探しているのに。
 それに対して、ハローワークも一生懸命やる、しかし民間の知恵も一生懸命にやる、どうしてそんなことができないんだと総合規制改革会議でやっていましたけれども、私も担当副大臣ではございましたけれども、総合規制改革会議の追及は甘い、どうにもならないという思いがいたします。もっと本当に職を探している人の気持ちにならなければならない。ILOなんか、職を探している人の本当に真摯な気持ちからすれば、くそくらえであります。とんでもない話であります。
 そういうことでございまして、これは大臣、ちょっとここ、千二百万の話について大臣の御所見を、前向きに検討していただけるかどうか、お願いしたいと思います。
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坂口力#11
○坂口国務大臣 雇用情勢が非常に厳しい状況の中にありまして、そして今後もこれがなお継続する可能性があるというような事態でございます。
 多く出されておりますのは、民間の機関をもう少し使わなきゃいけないというお話と、それから、地方に対してもう少し、これは地方にもハローワーク的な仕事をやらすべきだ、今、国だけがやっておるというのはおかしいという、両方、実はあるわけでございます。
 双方につきまして検討いたしておりまして、その両方につきまして拡大をしていくように検討しているところでございます。
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熊代昭彦#12
○熊代委員 大臣、副大臣、ありがとうございました。大臣が言われないと、副大臣は大臣の方針に反してやるわけにはいきませんので、ぜひ将来の方向は、大臣、副大臣、積極的に、今大臣から御答弁いただきましたように、前向きに、しかも早く、スピードを持って対処していただきたいというふうに思います。
 そういうことで、職業紹介ということも本当に大切でございまして、これは恐らく、今、地方も含めて前向きに徹底的にやるんだと大臣から決意表明をいただいたというふうに考えるところでございますけれども、それも含めまして、今後の雇用情勢、厚生労働大臣はどのようにごらんになって、それに対してどのように改善していくあるいは改革していく、そういう決意で今後の厚生労働行政に臨まれるのか、そのお話をぜひお伺いしたいと思います。
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坂口力#13
○坂口国務大臣 非常に格調の高い御質問をいただきまして、大変恐縮をいたしております。
 確かに五・四という非常に高い失業率がございますし、そして過去二十年を振り返ってみましても、経済成長率が一%とか二%のときには雇用は全くふえておりません。対前年GDPで見ますと、本当にふえてないわけであります。これから先、そんなに五%も六%も経済成長があるわけではありませんから、そういたしますと、今後も雇用状態というのは、非常に厳しい状況が今後も続く可能性があるというふうに思っております。
 さて、そうした中で、現在行われております雇用政策を見ますと、旧労働省でずっと続いてやってまいりました対策というのは非常にきめ細かな対策でありまして、もうこれ以上つくることはできないというほどきめ細かな対策だというふうに私は思っておりますが、厚生労働省の管轄の中だけでこれを措置するということは非常に難しい状況になってきた、これは内閣全体で取り組んでもらわなければならない時期に来ているというふうに思っております。
 そうした意味で、先ほど株のお話ございましたけれども、リストラをすると株価が上がる、それは株の話でありまして、そのことをよしとする社会であってはならないと思っているわけでございます。そうした意味で、もう少し雇用重視型社会という社会システムを構築していかないといけない。もう少し大枠のところで、国全体としてどう取り組むかということを提案し、そうしたことでひとつ新しい雇用をつくり上げていくということがなければならないと思っている次第でございます。
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熊代昭彦#14
○熊代委員 高い立場からの御回答をいただきましてありがとうございました。
 あと五分でございますので五分、ちょっとやらせていただきますが、国全体のお立場で考えれば、不良債権処理、それはそれぞれの企業がやらざるを得ないと思いますけれども、しかし、有効需要をふやすということも必要でございまして、国債枠三十兆円、それも守ることも必要でございましょう。そうすれば、例えばでございますけれども、国は特殊会社等の株を十兆円持っております。このうち九兆円は売れないわけです。国が持っていなければいけないわけですね。一兆円は売れるんですけれども、市中に売れば株価を下げるということで、売らないようにしようと言っております。
 日銀が、やや後ろ向きの目的ではありますけれども、株を買うことにした。私は、日銀は株を買うべきだということで、相当長い期間議論していたわけであります。そして買うことになった。大変結構なことであります。今デフレでありますから。日銀とか経済学者はインフレを抑えることばかり考えて、インフレを抑える反対の、デフレを抑えるために必要なことはみんな悪いことだと思ってのけてしまうんですね。悪いことだと思われていたことを全部やらなければいけないのが今の状況であります。
 ですから、政府の持っている特殊会社の株を、法律改正をして日銀に売って、十年間で買い戻す。企業の監督はその法律の中で日銀と国が共同でやるということになれば、それで十兆円のお金が使えるわけです。しかも、新しいお札が日銀から印刷されて、世の中に出る。今、お札は六十七兆円しかないんですね。まあちょっとはふえているんですけれども。マネタリーベースがふえたふえたと言っていますけれども、それは十五兆円、日銀の当座預金で銀行に積みっぱなしですよ。それで不良債権をふやすなというのだから、貸すところがない。ですから、政府のFBが出れば、数千億円の募集をしたら千八百兆円の応募がある。三カ月でちょっとでも利子を生むものは少しでもとろうと思って、ばっと引っかけるわけですね。
 こういう状況でありまして、今まで悪いと思われたことを、すべてもう一度検証し直してやらなければいけない。高橋是清が昭和七年にやりました国債の直受け。これも、ピン札を日銀から持ってきて、世の中に出していく。お金を、日銀券発行残高を豊かにした上で、それから国債を徐々に売っていく。今は、三十兆お金を出したら、六十七兆しかないところから三十兆吸い上げてしまうんですね。それでまた三十兆徐々に徐々に出すんですから、まずお金のコントラクションを激しく起こしている。それから徐々に徐々に回復していくんですね。乗数効果がなければいかぬということで公共事業ばかりになった、こういう話でございます。
 厚生労働大臣は、労働問題、福祉問題、いわば国の根幹を所管していらっしゃる方でございます、閣議のメンバーでございます。ぜひ、今まで禁じ手だと思われたこともしっかりと視野に入れて、これもベリファイして、検討してみるということをお願い申し上げまして、最後に一言御所見をいただきまして、終わりたいと思います。
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坂口力#15
○坂口国務大臣 今御指摘をいただきましたことを肝に銘じて、一生懸命頑張らせていただきます。
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熊代昭彦#16
○熊代委員 ありがとうございました。これで終わります。
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坂井隆憲#17
○坂井委員長 次に、江田康幸君。
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江田康幸#18
○江田(康)委員 公明党の江田康幸でございます。
 本日は、大きく二つのことについてまず質問をさせていただきます。
 まず最初に、医療の安全性に関する質問をさせていただきたいと思っております。
 近年、多くの医療事故が報じられておりまして、医療の質や安全性に対する国民の関心が高まっている中で、今般、京都民医連中央病院が検査にかかわる診療報酬を不正請求していたという極めて悪質な事件が起こっております。
 まず、本事件の概要と主な経過について教えてください。
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小島比登志#19
○小島政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の京都民医連中央病院の事件でございますが、この概要は、同病院の検査課が平成十年一月から本年九月までの間、同病院医師からの指示及び関連医療機関からの依頼を受けた検査約二千五百件について、検体の必要な培養を行わずに検査結果を報告し、診療報酬の請求を行っていたというものでございます。
 事件は、本年九月十三日に同病院が外部医療機関から検査に関する照会を受けました際に発覚したものでありまして、その後、九月二十七日に京都市の中京保健所、続いて京都市、京都府、十月一日には京都社会保険事務局へ病院の方から届け出が行われております。
 京都府からは、同病院から報告を受けました際に、患者及び家族への説明、実態把握と真相解明、再発防止策の確立等について指導を行いまして、これを受けまして、同病院がこれまでに、患者及び家族を対象とした相談窓口の設置、細菌検査室の閉鎖、検査委託医療機関への謝罪文書の配付等を実施したと、私ども、京都府から報告を受けているところでございます。
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江田康幸#20
○江田(康)委員 今お答えいただきましたように、今回の事件は、一九九八年から四年もの長きにわたって、医師の指示による細菌培養検査を実施していないにもかかわらず、検査して細菌は検出されなかったとの虚偽報告を行い、診療報酬を不正に請求しながら患者に医療費を請求していたという、市民の皆さんからすれば極めて信じられない事件でございまして、絶対に許すことのできない言語道断の所業であると考えます。
 今後、京都社会保険事務局においては、医療保険各法に基づき必要な措置を講ずることとしておりますが、このような悪質な不正請求に対しましては、保険医療機関の認定取り消しなど厳しい措置が行われるのか、お聞きしたいと思います。
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真野章#21
○真野政府参考人 今回の事案につきましては、今後、不正請求の実態を十分に明らかにした上で、その結果を踏まえまして厳正に対処してまいりたいと考えております。
 具体的な措置の内容につきましては、今後、不正請求の内容を踏まえまして判断していくということになろうかと思いますが、一般論として申し上げますと、個々の事案の故意や過失の有無、それから、その程度などに応じまして、保険医療機関の指定の取り消し、戒告あるいは注意の措置を講ずるとともに、不正請求額及び加算金の返還を求めるということになろうかと思います。
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江田康幸#22
○江田(康)委員 さらに問題になってまいりますのは、不正請求の問題だけではございませんで、この検査をしなかったことによって患者の健康被害が心配されるわけでございます。
 今回検査が実施されなかった喀たん検査は、肺炎や肺結核などの呼吸器感染症、それから気管支ぜんそく、肺がんを疑ったときに実施されるものでございます。また、尿検査は、糖尿病、腎疾患、肝炎などの感染症、がんなどを疑ったときに実施され、マイコプラズマ検査は、マイコプラズマ肺炎の診断のために実施されるものでございます。これらの病気の中には、重症化すると生命の危険を伴う病気もございます。また、検査結果次第では、抗生物質の投与など、治療方針の変更が伴う検査でもあります。
 今回の虚偽報告にかかわった患者のうち、二百四十三名の患者さんが死亡されております。もし、検査しなかったことにより患者さんに健康被害が生じたとすれば、悪質な医療事故であり、これはゆゆしきことでございます。患者さんや家族への聞き取り調査も行い、特に病状が悪化したとか、感染症を見落としていたかどうかなど、患者の健康状態との因果関係を徹底的に調査すべきであります。
 京都府及び京都市は、医療法に基づく立入検査を実施しておりまして、また、外部委員で構成される原因究明委員会が設置されたと聞きます。手抜き検査と健康被害との関連調査に加えまして、なぜ四年間も不正がわからなかったのか、医師や臨床検査技師レベルの問題なのか、それとも病院ぐるみで手抜き検査を黙認し不正請求をしていたのか、徹底した調査が必要であります。
 今後の対応についてお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。
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小島比登志#23
○小島政府参考人 本件につきましては、京都府及び京都市は、この報告を受けまして京都民医連中央病院に対し、十月四日以降、随時、合同で医療法に基づく立入検査を実施しております。
 そして、患者及び家族への対応状況の確認、検査業務の体制、外部有識者のみで構成する原因究明委員会の設置等につきまして指導を行っているところでありますが、特に、虚偽報告された検査の総数は約二千五百件に上るということが判明していることから、この一両日中に原因究明委員会を設置いたしまして、今御指摘ありましたような検査の未実施による治療への影響の有無に加えまして、事件自体の背景や原因の究明についても調査が行われるというふうに聞いております。
 厚生労働省といたしましても、京都府及び京都市に随時報告を求め、十分に状況を把握するとともに、適宜適切に助言を行うなど、対応に万全を期してまいりたいと考えております。
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江田康幸#24
○江田(康)委員 では、行政としまして、このような事件の再発を防止するためにどのような措置を講じていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。
 また、今回の事件は厚生労働省指定の臨床研修指定病院で起きたものでございまして、指定の取り消しにも相当する事件でございます。こうした事件を抑止するためにも臨床研修指定病院の取り消し基準を新たに設けるべきかと考えますが、いかがでしょうか。
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木村義雄#25
○木村副大臣 不正請求への対策についてでございますけれども、保険医療機関が指定の取り消しが行われたときには、それから再指定が行われるまで従前は二年だったんですが、これが五年間に延長になりました。それと、不正請求にかかわる返還金への加算金、これは前は一〇%だったのが四〇%に引き上げるということになっております。この措置を講じたところでございまして、今後とも指導の徹底、そして保険診療の適正化にしっかりと取り組んでまいりたいと思っています。
 それから、先生がおっしゃいました臨床研修の取り消し基準についてでございますけれども、臨床研修指定病院の指定基準については、平成十六年に臨床研修必修化に合わせまして、その開設者また管理者の、医事に関し犯罪及び不正行為があったときには指定の取り消しが行われるような基準、これをはっきりさせてもらいたいということで検討を加え、御指摘を踏まえまして、一生懸命取り組んでいく決意でございます。
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江田康幸#26
○江田(康)委員 ぜひとも真剣にこの問題をとらえていただきまして、行政として再発防止策を講じていただきたいと思うわけでございます。
 この問題は、医療機関と患者のあり方、また医療の安全性や倫理面、そういうことからも非常に重大な問題をはらんでおります。したがって、今後もこれは取り上げていきたいと思っております。今後、原因究明委員会で調査が行われますが、その調査結果につきましては、きちんと公開していただきますように要望しておきます。
 では、次に、障害者対策についてお伺いをしたいと思います。
 障害者対策に関する新長期計画が平成十四年度で終期を迎えることに伴いまして、本年度をめどに、平成十五年度を初年度とする新たな障害者基本計画と障害者プランが策定されることになっております。まず、従来の計画の評価をしていただいた上で、新たな障害者基本計画における基本的な考え方、方針や方向性が従来とどのように違うのか、お伺いしたいと思います。
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江崎芳雄#27
○江崎政府参考人 我が国の障害者施策でございますが、障害者対策に関する新長期計画に沿いまして、ノーマライゼーションとリハビリテーションの理念のもと、障害者の社会参加を阻んでおります欠格条項の見直しでございますとか、いわゆるハートビル法、交通バリアフリー法の制定等を着実に推進をされてきているところでございます。
 新しい計画でございますが、現在、内閣官房長官主宰によります新しい障害者基本計画に関する懇談会を開催してございます。障害のある方、それから障害福祉関係事業団体の代表者の方、さらには学識経験者の方等々から御意見を伺いながら作業を進めておるというところでございます。また、内閣府等関係主要省庁によります各分野ごとの検討チームを設けまして、検討を進めておるというところでございます。
 この新しい障害者基本計画、そういうことで現在検討中でございますけれども、障害のある方の人権が尊重され、障害のある方の能力が最大限発揮できる社会を実現するという考え方に立って、社会のバリアフリー化でございますとか利用者本位の支援というものを推進してまいりたいと考えてございます。
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江田康幸#28
○江田(康)委員 はい、わかりました。
 この非常に景気が悪い中で、また非常に厳しい雇用情勢の中で、障害者の方々の雇用就労というのが非常に心配されるわけでございます。
 この雇用就労におきましては、本年の障害者雇用促進法の改正で障害者雇用率や除外率の見直しが行われたところでございますが、さらに政府としてどのような障害者に対する雇用就労策が充実されていくのかについて、まずお聞きしたい。
 特に、職場適応援助者制度、すなわちジョブコーチ制度やトライアル雇用事業につきましては、常用雇用への移行など、効果が上がっているとお聞きします。現在の状況と今後の拡充策について教えていただきたい。
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戸苅利和#29
○戸苅政府参考人 さきの通常国会で、障害者雇用促進法の改正をいただきました。障害者雇用率の算定方法、除外率の見直し、それから職場適応援助者制度の創設を行ったところであります。
 今後につきましては、さらに精神障害者にかかわります障害者雇用率の適用のあり方ですとか、あるいは多様な形態による障害者の雇用就業のあり方等につきまして検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
 職場適応援助者事業、ジョブコーチ制度でございますが、本年度から本格的な実施を行っております。本年度八月までの実績でございますが、七百三十四人の障害者に対しまして支援を行ったところであります。
 また、トライアル雇用でありますけれども、平成十三年度の実績を申し上げますと、トライアル雇用を開始された方が二千百八十一人でございまして、そのうち常用雇用に移行された方が千七百三十人と、常用雇用移行率が八割というふうになっております。
 今後とも積極的にこれらの制度を活用いたしますとともに、公共職業安定所の担当者等によります職場定着指導を行うなど、きめ細かな支援を行いまして、より多くの障害者の雇用の促進に努めてまいりたいというふうに考えております。
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