平野貞夫の発言 (憲法調査会)
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○平野貞夫君 国会改革連絡会という会派が十五名でありまして、私はその中の自由党に所属する者でございます。無所属の会と自由党で構成している会派なんですが。
私たち自由党というのは、実は平成十二年の十二月に「新しい憲法を創る基本方針」というのを発表しております。PRが下手なものですから先生方は御承知ないと思いますが、ここにも出そうと思っておるんですけれども、なかなか出す土俵ができないものでそのままになっておるんですが、自由党は新しい憲法を作ろうという、必ずしも憲法改正という概念ではございません。改憲論の中に入れられますけれども、私は別に考えております。
そこでは、戸波先生の考えている考え方とそう差はないんです。やはり現在の憲法の基本原理を変えようというものじゃございません。現在の日本が現憲法の基本原理によって支えられてきたという認識でございますし、また現在の日本の持つ矛盾もその基本原理の中から派生しているという、こういう認識をしております。
確かに、戸波先生がおっしゃるように、憲法を作ろうあるいは憲法を変えようという場合に、なぜ変えなきゃならぬかというそういうことが、我々政治家でもあるいは国民の間にもできるだけ多くのコンセンサスがあることが必要だと思うんですが、これは私ちょっと個人的な意見も入るんですが、私たちが新しい憲法を作ろうというのは、一つは現憲法の原理を継承、発展させようということなんです。お二人の先生とも基本的に今の憲法の原理がまだまだ使えるんだという、有用だというそういうお話だと受け止めたんですが、私、自由主義者の立場でこんなことを言うのを変に思われるかも分かりませんが、一言で言えば、なぜ変えなきゃならぬかという理由付けとして、暴走する資本主義社会をどう憲法上枠を入れるかという問題が現在はあると思います。
現憲法は、確かに十九世紀的なものあるいは二十世紀的なもの、いろいろ入り混じっておりますが、どうもそういう問題意識はないと。本当の人間の幸せというものを考えた場合、この憲法は基本原理としてはいいものですけれども、産業資本主義社会、工業資本主義社会から情報社会へ大きく激動している混迷の中で、やはりできるだけ国民の多くの人の意見でそういったものの整備が必要だと思っています。
そこで、具体的にお聞きしますが、時々話題になっております憲法二十五条、私どもはこれでは不服だと思っております、不十分だと思っています。特に二項、この問題はやはりもうちょっと具体的に、基礎的社会保障は国家の義務で整備しなきゃ駄目だというように踏み込んだ規定にすべきだ、努力目標じゃ駄目だと思います。
と申しますのは、今の資本主義というのは別に経営者あるいは資本家でやっておるわけじゃございませんで、やはり勤労者の協力あるいは消費者の協力でもって成り立っているわけでございまして、もちろんこの二十五条の二項が悪いとは言いませんですが、これは具体的に、基礎的社会保障については国家が保障することによって初めて公正で自由な資本主義社会の競争が実現すると思いますので、そういう視点が必要だと思うんですが、戸波先生の御意見をお聞きしたいと思います。