岡本雅美の発言 (農林水産委員会)
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○参考人(岡本雅美君) まず、私は、現在の諫早干拓事業の当否について申し上げる立場じゃございませんので、まず、第三者委員会が提案いたしまして二年間の、本年度ですね、短期、二か月余り、足らずですか、やられた調査の問題について田中先生にお答え申し上げたいと思います。
まず、このことで何が分かったか。現在までのところ最終的な報告が出ておりませんので、門外漢の私として、結果がこうであったということを紹介する立場じゃございません。ただ、清水委員会、第三者委員会の本来の要望は、もう少し長期に、また開門条件ももう少し緩めてということがあったろうと思います。ただ、そのことは、先ほど私の陳述の中で申し上げましたように、現在発揮しておる防災機能をいったん停止すると、つまり元に戻すということを一部意味します。また同時に、私自身は、もっと荒っぽいことを言いますと、一体、七キロの堤防の両側にあるわずか二百五十メートルの開門を仮に全面開放いたして海と通貫いたしましても、そのことでどれだけのことが本当に分かるのかなという疑問は、私はそういう意味では素人でございますが、ございます。
ですから、先ほど宇野木先生の証言にもありましたように、恐らく漁業サイドの方、また環境保護の方から見れば、もうとにかくもう一度七キロの堤防をぶっ壊せと言わざるを得ないだろうと思いますし、また、森山町長おっしゃったように、現在その効用を既に享受している住民から見れば、何としてもそれは困るとおっしゃる。正にトレードオフといいますか、全く相反する見解のところでございます。
ですから、多分、とにかく現在の堤防等々を前提条件として極力何か被害を減少する方向を目指すといったような、恐らく行政当局が現在目指されているのはその方向だと思いますが、つまり、諫早干拓そのものが、決して定性的に申し上げてこれが環境にいいわけはない。これはもうすべての干拓事業全部そうです。もっと言えば、公共土木事業で環境に被害を与えないものはございません。ただ、問題は、それから得られる利益との比較考量の問題、また被害が出たときの措置の問題という、そういう総合的な判断での、正に政治的あるいは行政的な総合判断というのが必要になりますので、個々の、環境に対する影響だけというようなことに限りませんし、また仮に限ったとして、それが定量的に実証できるものかということに関しては、疑問なきを得ません。
以上です。