保岡興治の発言 (憲法調査会)

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○保岡委員 最高法規としての憲法のあり方に関する調査小委員会における調査の経過及びその概要について、御報告申し上げます。
 本小委員会は、二月六日に会議を開き、参考人として、國學院大学講師・東京経済大学講師・元共同通信記者高橋紘君をお呼びし、象徴天皇制について、特に天皇の地位、皇位継承を中心として御意見を聴取いたしました。
 会議における参考人の意見陳述の詳細については小委員会の会議録を御参照いただくこととし、その概要を簡潔に申し上げますと、
 参考人からは、
 まず、皇位の継承について、現在の憲法及び皇室典範の規定では、皇位は男系男子にしか継承できず、このままの状態で推移すれば、将来、皇位継承者はいなくなってしまうことから、皇室典範を改め、女子にも継承できるようにすべきである。その場合、皇統が男系から女系に変わることになるが、皇位は世襲という伝統が変わることはない。また、皇族の女子は結婚により皇籍を離れることになっているが、皇族が余りふえないよう配慮しつつも、結婚に際して皇族女子による宮家創設を認めるべきである。なお、皇位継承権は、男女の別なく長子優先とすべきであるとの意見が述べられました。
 次いで、象徴天皇について、天皇は、古来より象徴としての性格を有していたのであり、明治天皇のような軍服を着た天皇は歴代の中でごくわずかであった、また、現在の天皇は皇太子時代から象徴天皇のあり方を模索しており、その意味において伝統的な天皇の形をつくられ、日本国憲法のもとで即位した初代の象徴天皇と言ってよいとの意見が述べられました。
 なお、政治に対する要請として、
 天皇及び皇族の外国訪問から皇室外交と言われるような政治色を排除してもらいたい、
 国会では本来あるべき象徴天皇についてきちんと論議してもらいたい、
 皇室典範を改正し、皇位の安定を図ってもらいたい、
との意見が述べられました。
 このような参考人の御意見を踏まえて、質疑及び委員間の自由討議が行われ、委員及び参考人の間で活発な意見の交換が行われました。
 そこにおいて表明された意見を小委員長として総括するとすれば、まず、象徴天皇制全般については、天皇が我が国の元首であるか否か、天皇が元首である旨を明記すべきか否か、また、将来的にも天皇制を維持していくべきか否かといった点については見解が分かれるものの、現行の憲法第一章についておおむね維持すべきであるというのが各会派に共通した認識であったように思われます。
 次いで、女性による皇位継承を認めることについては、これを認容する意見が多く見受けられましたが、一方で、慎重に検討すべきであるとの意見もございました。また、女性による皇位継承を認めるとしても、その継承順位について、長子優先とすべきか、男子優先とすべきかについては見解の分かれるところでありました。
 今後は、皇室典範の改正の問題も含め、高橋参考人も言われていたように、ありのままの天皇制についての議論を深めていく必要があるのではないかと感じた次第です。
 以上、御報告申し上げます。

発言情報

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発言者: 保岡興治

speaker_id: 16198

日付: 2003-02-27

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会