赤松正雄の発言 (憲法調査会)

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○赤松(正)委員 公明党の赤松正雄でございます。
 先ほど、金子委員の発言、それに対して中川委員の発言、また春名委員の御発言がございました。それに関連をいたしまして、直接でない部分があるかもしれませんが、その周辺のお話について意見を申し上げさせていただきたいと思います。
 今、まず自衛隊ありきという角度はおかしいというお話がございました。私も、何でもかんでもまず自衛隊というふうな考え方はとりませんけれども、しかし、今のイラクの事態を踏まえてイラクを復興支援するという観点からいけば、やはりいろいろな意味で、単にいわゆる武装云々ではなくて、あらゆる事態に対応できる訓練をした人間という意味で、さまざまなる事態に対するノウハウをしっかり踏まえた人たちという意味で自衛隊を考えることについては、そう異論はないといいますか、おかしいとかどうかというふうに最初から決めつける必要はない、そんなふうに思っております。
 実は、昨日、私どもの党で元国連事務次長であった明石康さんを招きまして、今のイラク復興支援の問題だけではなくて、広く日本の安全保障、国際社会における日本の位置づけ、そういった問題についてお話を聞き、そして意見交換をする機会がございました。そのときに極めて示唆に富んだお話をされておられたので、それを紹介するとともに、私の意見を申し上げさせていただきたいと思います。
 今、イラクの事態というのは、言ってみれば、国連PKOという形ではなくて、米英を中心とした多国籍軍による復興支援という、平和をどうもたらすかという事態が展開しようとしている場面であろうと思います。かつてブラヒミ報告の中で、PKOは平和、共生を担うものではなくて、多国籍軍しか本格的な治安維持は行えない、こういうふうな報告がありましたけれども、まさに、ある意味で、イラクの事態はこうしたブラヒミ報告に適合する場面ができてきているんだろう、そんなふうに思います。
 その際に、明石さんは、多国籍軍が行う活動に日本が協力する場合、一つは、国連安保理決議に基づく、二つは、物資運輸などの後方支援に限定される、二つの条件を守ることが必要であろう、そういうふうなことを強調されておりました。これについて、私どもも全く異論はございません。
 その上で、今度はイラク人への人道復興支援についてこういうふうに述べておられました。もし、特別立法に基づいて、当面の暫定統治に当たる米英両国の活動に仮に自衛隊を派遣し、協力をするのであれば、後方支援に活動を限定すべきであるけれども、直接的な治安維持活動との境界線が不明確になるおそれもあり、PKOに協力するときとは別の武器使用基準が必要になるかもしれない、こういうふうに述べておられました。
 実は、皆さんも御承知であろうと思いますが、この明石さんが中心となって、国際平和協力懇談会が昨年数回にわたって会議を開かれて、その集約的な報告を昨年末に出しておられますけれども、その中で、いわゆる武器使用基準なるものについて新しい立法の整備が必要であろう、こういうふうな提案をされております。
 一つはいわゆる警護任務、あるいはもう一つは任務妨害に対する対応、いわゆるbタイプというものについて可能になるような法整備を検討するべきだという提案をしておられることが非常に注目を集めていたわけですけれども、私は、昨日の会合の場で、明石さんに対しまして、今回のイラク支援というものを、仮に新しい法を考えるといった場合に、先ほど申し上げたような、国際平和協力懇談会の中でおっしゃっている武器使用基準について、新しい展開というものを必要と考えるかどうかという質問をいたしました。
 私個人としてはそういったことが必要であると考えているんですけれども、明石さんは、中長期的な課題としてそういうものは必要であるけれども、今回の場面でそのことを慌てて装備する必要はなかろう、こんなふうな考え方を申しておられましたことが極めて印象に残りました。
 ともあれ、憲法の枠の中での武器の使用、そして武力行使というものについては、今、改めて強く私たちは、憲法に基づく考え方はどこまでの範囲なのかという議論をいろいろな場面で展開していく必要がある、こんなふうに考えていることでございます。

発言情報

speech_id: 115604184X00720030529_016

発言者: 赤松正雄

speaker_id: 4375

日付: 2003-05-29

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会