岡村遼司の発言 (憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会)

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○岡村参考人 今の田中先生のその著作の中の文章だったと思いますが、一部僕は資料として四枚目に引っ張ってきました。資料2です。
 一九六一年ですから、田中さんはもう既に文部大臣をおやめになって相当たった段階です。したがって、一九四六年、七年のこの段階の田中さんの考え方と、それから文部省を去られた後の考え方とでは、やはり変わりましたね、変わりました。これはどっちの考え方がいいか、そういうレベルの問題じゃありませんけれども、ここで引用しておいたこの部分は、僕は教育という問題を考えるときに非常に大事な一つの視点であろうというふうに思います。
 つまり、教育というのは一般文化現象と同じく私的なものだ、そういうとらえ方をされていますね。もちろん、その私的というのは、ある意味で言えば全くもって勝手放題の個人の自由ということじゃなくて、社会に、あるいは国家に所属する個人の問題としてという意味でいえば、教育は私的な領域だ、この考え方を僕はとりたいんです。
 もう一つは、田中先生だけではありませんけれども、その一九四五年、戦前と戦後の境目と、それから二十年、三十年たった段階での我々の先輩たちの物の見方、考え方というのは相当変わりましたね。名前を出すとよくないのかもしれませんけれども、例えば中教審の会長を長くやられた森戸辰男先生がおられました。森戸先生は戦前、幾つかの事件でおやめになられました、東京大学助教授を。でも、憲法を新しくつくるというか改正する段階での国会でのあの答弁というのは、大変すぐれた見地を示されたと思っているんです。
 したがって、この人はこの当時はこういうことを言っていた、だけれども、またそれを伏せて、この段階ではこう言っていたというのじゃなくて、やはり一人の人間の中での意見とか考え方の深まりなり、あるいは変更というものを我々はとらえ直してみる必要があるのかなと。これは自戒の念を持って、そういうふうに言います。

発言情報

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発言者: 岡村遼司

speaker_id: 18582

日付: 2003-02-13

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会