五島正規の発言 (厚生労働委員会)

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○五島委員 おはようございます。民主党の五島でございます。
 大臣には、一昨日、予算委員会におきましてさまざまお伺いいたしましたが、あのときの続きということもございまして、若干お伺いしていきたいと思います。
 まずは、大臣に対して、医療制度の抜本改革の問題について御意見をお伺いしたいというふうに思います。
 実は、医療制度の抜本改革と言われる中において、医療費をどのような形でファイナンスしていくのかということの議論は随分この間長く続けられてまいりました。
 例えば昭和五十九年には、医療保険制度の支払い方法として、六十年代後半には給付の八割程度への統一ということと財政調整による負担の公平化、それによる一元化を図るというふうな方向も出されました。しかし、結果においてはそうはならなかった。そして、今回、また三割というところで給付が大体統一されようというふうに、前回の制度の改革で出されています。
 なぜ五十九年の段階で八割への給付の統一を含めた一元化ができなかったのかということを反省してみると、基本的に、保険の給付をどれぐらいにするかというふうなイメージだけが先行して議論されながら、では、八割給付なら八割給付というふうな状況の中で、将来的にその範囲の中で医療費がどのようにコントロールできるように医療制度を変えていくか、そこの議論がないままに八割給付という言葉だけが先行して、結果的には国民に対しては絵にかいたもちを示しただけで終わりました。
 今回の七割給付の問題も、七割給付への給付の引き下げ云々の問題はまた改めて議論するといたしまして、七割給付にすれば、では将来的に医療財源は安定的にそれでいいのか、その根拠は全くないわけでございます。どのように医療制度をその範囲の中でコントロールしていくのかという議論が全くないままでの健保本人の給付の引き下げでございます。
 このようなことを繰り返している限りは、やはり国民にとっては、非常に将来不安の中における可処分所得、必要以上の抑制が始まり、そしてそれが非常に将来不安になってくることは言うまでもありません。
 その辺について、大臣が保険の将来的な一元化をイメージしておられるということはそれなりによく理解できるわけですが、これは思いや願望だけではできない。それができるために将来的にどのように医療制度を変えようとするのか、そこのところが本当は一番大事な問題であるだろうというふうに思っています。そのあたりは大臣との意見の違いは本当は余りないんだろうと実は思っているところなんです。
 そこで、具体的に、この間の予算委員会でもお伺いいたしましたが、やはり今回の抜本改革の中で議論しなければいけない点は、大きく分けて三つあるだろうというふうに思います。
 一つは、日本の医療費の四割ぐらいを一割強の高額医療費を要する方々が使っている、そこのところを放置したままで果たしていいのだろうか。その最大のところは、公私の大学病院における医療費である。大学病院というのは、医育教育あるいは医師の研修という問題も含めまして医療というものが行われるわけでございますから、もちろん高度医療というのもありますし、また、そうでない一般患者に対しても、学生に対するいわゆる教育の一環として、かなり濃厚な検査や医療というものが必要になってくることは言うまでもありません。そうしたものを診療報酬の世界の中で全部処理していくという現在のやり方、それが果たして当を得ているのかどうか。
 また、今回、大学病院を対象とした、これまで大学病院で調査をされました医療分類に基づいて、DRGといいますかDPCといいますか、表現の問題は別ですが、それを導入しようとしておられるようですが、果たしてそれをしてみたところで何の意味があるんだろうか。やはりもっと基本的に、医育教育に要する医療費というものを現在の出来高制度という制度から切り離すというふうな方向を一つは検討しなければいけないのではないだろうか。
 もう一つは、大学病院に対してDPC、医療の類型化をやっていくというお話でございますが、今、例えば外来医療の中でどういうふうな分野に医療費が一番たくさん行っているか。高血圧が一兆四千億、あるいはその次が腎疾患、その次が糖尿病、その次がいわゆる脳血管障害、こうなっています。そこまでで大体四兆ぐらい。それを、いわゆる自己負担の増によって受診を抑制させることによって医療費を抑制させていくことが本当に正しいのかどうか。
 例えば、腎疾患と糖尿病。昔でいえば慢性腎不全というところから腎透析が入ったわけですが、今は糖尿病から入っていく方が圧倒的に多い。すなわち、糖尿病の管理がうまくいっていない、患者がふえているということに原因しているんだと。そうしますと、そうした慢性疾患の、生活関連疾患の患者さんに対してさまざまな生活指導を含めた、合理的ないわゆる医学的管理のもとにおけるシステムをそういうふうなところでどのような形で確立させていくのか。そういうことをすることによって、さまざまなデータがございますが、やはり一割から一割五分ぐらいの医療費の抑制というのはその分野についてはできていくと言われています。そうした将来の日本の医療の提供体制の、しかも医学的な根拠づけを持ったそういう改革というものをどのように進めようとされているのか。
 そうしたことを一切抜きにしたままで、いわゆる医療費の抑制策として患者負担増をしてみても、それによって将来的に必要な医療がファイナンスできるかどうかわからないというふうな状況というのは極めて無責任だろうというふうに私は考えています。
 もちろん、だからといって、大臣がおっしゃっているように、分散しております市町村国保を統合していくとか、あるいは財政的に一元化していくとかいうふうな措置を不必要だと言っているわけではありません。しかし、基本的なこの医療の抜本改革というのは、その分野にとどまることなく、やはり医療の提供そのもののシステムをどう変えていくかが大事だというのが二つ目の問題だろう。
 三つ目の問題は、私はそろそろ医育教育を変えるべきだろうと。
 現在、六年制、そして二年間の研修制度というふうになっています。しかし、今、やはり医師の供給というのは過剰になっており、そのことによる医療費の増というのは無視できません。そういうことを考えますと、私は、医育教育を、研修制度の二年というのはもうレジデント制度と割り切って、そして、現在日本で言われている研修制度の程度までは、いわゆるアンダーグラデュエート、すなわち卒前教育の中に組み入れるべきだろう。八年間の教育にしたらどうですか。
 各大学、そのまま八年にするということになりますと人員問題その他の問題があるでしょうが、そうであれば、現在六年制の医学教育を八年制にして、一学年の学生数を七五%に落としたらどうですか。八年間で養成される学生総数は、私立大学にとってみても、トータル一緒です。むしろ、八年の卒前教育のもとにおいて、その上で明確なレジデント制度として制度をつくっていく、それぐらいの中で、将来的に医師の供給を二五%程度落としていく、それぐらいのことを覚悟していかないと、私は、将来的に医療の安定的な、コストパフォーマンスのいい制度というのはできないんだろうと思っているところです。
 そのあたりについて、大臣が、保険制度の一元化を目指したさまざまな御議論、あるいは非常に大事な問題ですが、高齢者医療をどのようにファイナンスしていくかという議論、それが物すごく大事だということは重々理解した上で、そのあたりについてどうお考えか、お伺いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 五島正規

speaker_id: 16494

日付: 2003-02-26

院: 衆議院

会議名: 厚生労働委員会