阿藤誠の発言 (内閣委員会)
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○阿藤参考人 なかなか簡単に一口で、短い時間で御説明するのは難しいと思いますが、カイロ会議の行動計画そのものは、先ほどもどなたかからお話がありましたように、従来の行動計画に比べて、いわば女性の地位向上を人口問題の解決のかぎと見るという点、それから、家族計画を含む人々のリプロダクティブヘルス・ライツの実現を通じて人口の安定化を達成する、これは特に世界の人口の問題ですけれども、そういう立場をとっております。
そのかぎになるリプロダクティブヘルス・ライツでございますが、あるいはリプロダクティブヘルス・ケアを含めて、一種のセット概念というふうに考えられると思います。リプロダクティブライツは、言うまでもなく、すべてのカップルと個人、主体はそうなっておりますが、自分たちの子供の数、出産間隔、そして出産する時期を責任を持って自由に決定できることというのが最初にございまして、そのための情報と手段を得ることができる、これは出生調節の手段でございますが、そういう基本的権利を持つ。
それから三番目に、性に関する健康及びリプロヘルスを得る権利、こういうことから成るというふうに書いてございまして、この権利を行使するに当たっては、現在と将来生まれてくる子供のニーズ、それから、コミュニティーに対する責任を考慮に入れるべきということもつけ加えられております。ですから、リプロライツの中にもう既にリプロヘルスの概念がそこに入り込んでいる、そういう関係です。
リプロダクティブヘルスの方でございますが、簡略化しますと、人間の生殖システム、これは人間の再生産のシステムでございますが、それについて、身体的、精神的、社会的に完全な良好状態にあることという意味合いで使われております。同時に、それは、人々が安全で満ち足りた性生活を営むことができ、生殖能力を持ち、子供を産むか産まないか、いつ産むか、何人産むかを決める自由を持つことを意味する。ですから、この点でも、リプロヘルスの方にリプロライツの概念が入っている、そういう関係でございます。
そして同時に、リプロダクティブヘルス・ケアという概念がございまして、そのヘルスを高めるためのケアとしてどういうものが入っているかというと、家族計画、それから出産にかかわるケア、特に母子保健ですね。それから、不妊の予防と治療。四番目に、法に反しない中絶の安全性、中絶の防止、中絶の影響への対策、性感染症への対応、性リプロヘルス、親の責任に関する情報、教育サービスといったものが含まれている、そういう関係でございます。
それから、中絶は、大変議論になったわけでございますが、行動計画における中絶に対する基本的な立場というのは、まずは適切な家族計画がリプロダクティブヘルスの一環であり、同時に、妊娠中絶が健康に与える影響を踏まえて、「いかなる場合も、妊娠中絶を家族計画の手段として奨励すべきでない。」、そういう一項が入っておりまして、すべての政府等において家族計画の普及を通じて妊娠中絶への依存を軽減するということが強く求められる、こういう形になっております。
その他、中絶に関しまして幾つかのことがございますけれども、特に「妊娠中絶に関わる施策の決定またはその変更は、国の法的手順に従い、国または地方レベルでのみ行うことができる。」、つまり、国際社会の圧力で決まるものではない、そういうふうなことが記してございます。