中山太郎の発言 (内閣委員会)
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○中山(太)議員 委員も御存じのように、日本の人口は、徳川時代は大体三千万ぐらいで推移しておると思います。それから次第に増加を始めまして、ちょうど第二次世界大戦が終了後は約七千万人の日本人が残っておりました。
そういった人口の経過の中で、戦後の復興に関して経済が繁栄を始める。そういった中で、所得が増大するものですから、今まで高等女学校で終わっておったような女性たちが専門学校、短大、女子大、一般大学といったようなところへ行く資金的な余裕が両親にできてきた。そういったことから、女性の高学歴化が進む。そして、男女共同参画社会といったような、男女同権という憲法上の規定で、女性たちが社会で男性に伍して活動する時代が出現してきたわけでございます。
そのために、結婚の平均年齢というものが二十八歳ぐらいまで落ちてきてしまった。こういう中で、晩婚化といいますか、初子の、第一子の出生の年限が非常に遅くなってきた。社会全体は、まだ、子供たちを社会でどのように保護し、保育していくかというような制度は国のシステムとしてできてございませんでしたし、地方自治体もそういうことではなかったと思っております。
そういったところで、保育所が、民間もあるいは公的保育所もできてきましたけれども、女性が働きに行く、そして夕方五時に帰る前に、例えば保育所に預けている子供たちが熱を出したり引きつけを起こしたりする、こういったときに、子供のところへ行くには就業時間中だ、しかし現場の保育所からお母さんに帰ってほしいという電話がかかってくる、こういうふうな状態が発生をしまして、やはり、安心して子を産み、預けて育てながら自分も働くという社会、これが実現するのに手間取っておったと思います。
そういうことで、子育てには、先生も御案内のように、大変物心両面の心遣いが必要なものでございますから、この今の日本の社会ではどうしても一人っ子が多くなってきた。子供が生まれて死ぬ率というのは、乳幼児死亡率と申しますけれども、日本の場合千人で四人ぐらいになっております。そのために、母子手帳などをもらって産前産後の健康管理を十分やり、予防注射をやっておれば子供たちはすくすくと育つという衛生状況の恵まれた国家になってきました。
一方、託児所の配備が非常におくれておりまして、子供たちを預けて、そして自分の働く場所へ行って働いてくるというこの仕組みが社会で未完成であります。特に、早朝の保育あるいは時間外保育、こういった問題がございまして、このようなものをどういうふうにこれから社会がやっていくか。
このままの人口出生率、一・三二でいきますと恐らく百年後の日本の人口は約七千万人になると厚生省の人口問題統計書は出しております。こういうことから踏まえて、民族という形よりも日本国民の数、特にやはり日本民族でしょうね、日本民族の数が減ってくるという中で、生産年齢人口が二〇〇七年から落ち始めますから、どうしても、そこで女性たちが男性に伍して社会で活動できるような社会システムを整備するか、あるいは外国人労働者を入れるという決断を迫られる時代に入ってくると思います。
こういうことを考えておりますと、子供たちを安心して生み育てられる社会環境というものが日本の社会に定着しているかというと、決してそうではない。こういうことで、今回この基本法を出させていただきまして、そして次世代の子供たちを育てられるような、厚生労働省が今回提案をしております次世代の問題とセットにして国の子育てというものがうまくいくように考えたらどうか。出生はあくまでも男女の、女性の権利でありますから、産む、産まないは個人の自由であります。しかし、生まれた子供たちが健全に育てるような社会にしたい、こういう考え方でこの基本法をつくらせていただきました。