西川太一郎の発言 (共生社会に関する調査会)

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○副大臣(西川太一郎君) 経産省副大臣の西川でございます。
 お手元に五ページ物の資料をお配りしてございますが、これに沿って御説明をさせていただきます。
 経済産業省では、共生社会に必要であり、かつ新規成長分野関連機器である医療福祉用具等が、企業等によりまして経済活動として円滑に供給されるように環境整備に努めているところでございます。
 具体的には、バリアフリー社会の実現に向けまして、障害者の方々の自立と社会参加を支援するために、福祉用具の研究開発の促進、そして福祉用具の安全性及び品質向上のための評価と標準化、そしてITバリアフリー事業、このような三つの分野につきまして施策を行っているところでございます。
 一番目の研究開発を具体的に御説明をさせていただきますと、資料の二ページ目でございますが、当省では、略称NEDOと申しておりますが、新エネルギー・産業技術総合開発機構でございますが、これらを通じまして医療福祉機器の研究開発を推進しております。
 本事業の中におきまして特徴的なことは、提案公募形式を取っておりまして、毎年十件ないしは二十件の福祉用具の実用化開発を補助をさせていただいております。既に六十一品目の製品が市場で流通しておりまして、例えば聴覚障害者の方々が発声の訓練を行う際に発音の違いを視覚的に理解できるようにいたしました発声発語訓練システム、これは利益を計上するまで市場性のあるものといたしております。
 また、例示がございますように、視聴覚障害者の方々が交通事故に遭わないように、車のクラクションが鳴りますと警告音を携帯電話のマナーモードのような振動音でお伝えをする、こういうものも聴覚障害者用警告音通報システムと、こういうふうに呼んでおります。こんなものも開発をしておりまして、今後も本事業を着実に実施することによりまして、ただいま申し上げましたような有為な製品を数多く開発していきたいというふうに考えております。
 次に、評価・標準化について申し上げます。
 資料の三ページ目をごらんいただきたいと思いますが、福祉用具を使う障害者の方々が一番求められておりますのは、御自身の体や障害の程度に合った品質の良い製品が供給されるようになるという点でございます。そういう意味では、標準化、評価が極めて重要だと、こういうことになるわけであります。
 そこで、我が国の国家規格でございますJIS、日本工業規格でございますとか、最近大変重要視されておりますISO、国際標準化機構によります国際規格の制定を行っております。
 この分野では、公共施設でよくごらんいただけると思いますが、点字ブロックの規格でございます視覚障害者誘導用ブロック、これに代表される例でございますが、こういうものを取り入れております。また、例示をしてございます手動車いすでございますとか電動介護用ベッド等によりまして、安全性が求められる製品につきましては損害賠償制度を持つSGマークの認定が行われております。
 特に、一言ここで付け加えますと、障害者の方々、そして御高齢の方々で褥瘡で悩んでいらっしゃる方々、床擦れで悩んでいらっしゃる方々のために、日本とドイツで共同開発をいたしましたウオーターベッドの原理をコンピューターに読み取らせまして、お使いになる方の重みがどこに掛かるかというのをきちっと計算をいたしまして、意外なところに重みが掛かるんでございますね、私も実験台に上ってみましたが、私は左のかかとに重みが掛かるという変わった体型だと言われましたけれども、そういうようなもので褥瘡を防ぐ、こういうようなものも開発をしております。余計なことを申し上げました。
 最近では、そうした障害者の方々がお入りになっております施設などでも、そういった施策に対する関心が非常に高くなっておりまして、福祉用具に関しまするJIS規格のニーズ、これの高まりに対応していきたいと思っております。
 さらに、福祉用具の分野におきまして、国際化の進展に伴いますグローバルな視点も重要でございまして、ISOに対して障害者への配慮の必要性について国際提案を行い、ISO・IECガイド71、これは規格作成における高齢者、障害者のニーズの配慮ガイドラインと、こう申しますが、これを作成いたしました。
 障害者の支援のために、基本的な福祉用具につきましては、国際規格との整合性を確保しながらJIS化を図って、グローバル化への対応を進めてまいりたいと思います。
 ITバリアフリーにつきましては、資料の四ページ目にございます。
 物理的な移動を伴わずに様々なサービスが享受できるITの有効活用、障害者の方々の活動範囲を大きく広げる可能性を秘めており、障害者によるITの活用促進にとりまして極めて重要な範疇であります。このために、経済産業省といたしましては、ITバリアフリー事業に力を入れておりまして、障害をお持ちの方々にとって使いやすい情報通信機器、システム、ソフトウエアの開発等を推進しているところでございます。
 ITバリアフリー事業といたしましては、障害者向けの情報システム開発事業を提案公募形式でこれも行っておりまして、既に四十七件の実績がございます。具体的に申しますと、インターネット対応の携帯電話によりまして聴覚障害者への災害情報の提供をいたしましたり、同じく聴覚障害者御自身が危機に直面している際には、Eメールでオペレーターに通知することによりまして、一一〇番、一一九番などにオペレーターが代理通報できるシステムを開発いたしました。
 次に、障害者の方々に使いやすい情報処理機器の開発を産業界に促すための指針も作成いたしております。実際にこのガイドラインに基づきまして、両手が必要となる入力作業を片手で入力可能にしたパソコンのキーボードなどが開発されております。
 来年度より、障害者等ITバリアフリープロジェクトといたしまして、IT技術を活用し、障害者の方々が屋外で活動する際に、位置情報でございますとか経路誘導情報等を提供するシステムの開発を予定いたしております。この事業につきましては、二〇〇五年に愛知県で開かれます愛・地球博覧会、このパビリオン、イベント紹介等の場所で情報を携帯端末によって提供いたしますシステムの実証実験を行う予定でございます。
 これらの障害者の方々に向けての情報システムの開発以外にも、障害者の皆様が利用するIT機器別のJIS規格の整備、障害者の情報通信機器を日常的に活用できるように支援するインストラクターの養成といった事業にも取り組んでおります。
 今後とも、これらの施策を含め、ITバリアフリー事業に積極的に取り組んでいく所存でございます。
 最後に、資料の五ページ目でございますが、これまで御説明を申し上げました福祉用具の研究開発、評価、標準化、ITバリアフリー事業以外にも、福祉用具等の開発のために、障害者の方々の生活行動パターンでございますとか、体の寸法、形というものを正確に測らせていただいて、使い勝手のいい御自身の体に合った車いすを注文できるようにするシステムでございますとか、又は製品の安全性向上を目的とした福祉用具によります事故が起こらないように情報を提供したりといった、そうした情報の収集、分析も行っております。
 また、商店街、本屋さんなんかで車いすで書棚に近づいたり一般の方々にぶつからないようにするようにスペースを広く取る、こういうようなこと、最近では神田の東京堂書店がリニューアルオープンをいたしましたが、そこが一つの例でございますけれども、そういう車いす用スペースを確保する際の事業資金の補助、これをさせていただいております。
 以上、本調査会の御趣旨に沿って御説明を申し上げさせていただきましたが、これからもただいま申し上げました施策を着実に実施をして、障害者の方々のお役に立っていきたいと思っております。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 西川太一郎

speaker_id: 14838

日付: 2003-02-05

院: 参議院

会議名: 共生社会に関する調査会